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型抜き師

作者: 倉科さき

 私は型抜き師と言います。

 クッキーの型抜きをしています。

 クッキーを作るたくさんの仲間たちにも、型抜きをおすすめしています。


 自分の手で作ってやりたいと言う仲間には、型抜きを使えばより多くのクッキーを自分の手で作れますよと言いました。


 自分の好きな形で作りたいと言う仲間には、それでは食べる人に不平等が生まれますよと諭しました。


 クッキー以外のものを作りたいと言う仲間には、クッキーの良さを一晩中語り明かしたらクッキー好きに改心しました。たった一晩で変わる好みなんて大したことないのだから忘れた方がいいと言いました。


 愛情を込めて作るべきだと言う仲間には、愛とやらの所在を問いました。愛を込めて何が変わると言うのでしょう。


 型抜きをしている仲間が、型抜きをした生地に余計な細工をしていました。そんなことをしたら火の通りが悪くなり、食べた人がお腹を下すと教えてあげました。


 初めは皆嫌がりましたが、私が説得すれば最後には受け入れて型抜きをするようになりました。


 みんなみんな、同じかおをしてクッキーを作っていて。まるで型抜きされたクッキーの生地みたいですね。

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