一話『初日の朝』
お久しぶりです。黒瀬です。アドバイスを頂いた作品が完成しました。自分の全力です。主人公の名前すら出て来ませんがご了承ください。
2025年、地球に落ちた隕石によってできたクレーターに全く未知の物質が発見された、人類が魔法を使う始まりである。
2050年、人類が魔法を発見してから25年が経ち、人類の魔法は日々進化を遂げていた。
『火』『水』『木』『土』この四属性しかなかった魔法が今では様々な形で実用されている。
例えば『電気』魔法の使い手は『雷』と比べると微量な電気しか流せないが今ではそれが必須となっている。他にも様々な魔法があり、正しく学べば一人六属性ほど使える、稀にそれ以上を扱える使い手もいる.,.が、どんなにすごい使い手でも人類が未だに扱えない...否...確認できていない魔法が二つほどある。
『光』『闇』である。空間を移動する魔法もあるというのに何故か人類はその二つの魔法を認知できていない。そして2055年、歴史が変わった。
『お前って変な魔法なんだな!気持ち悪りぃ!人間じゃねぇんじゃねぇの?隕石から落ちてきた宇宙人だったりして!』
彼は思い出していた、過去の事を...
彼は忘れようとしていた、過去の自分を...
『今日から俺も高校生だ!心機一転して過去のことなんか忘れてさいっこうの高校生ライフを送ってやる!』
だが彼は知らなかった...入学式が昨日だった事を...故にぼっち確定である。
『ふふふ...高校生ともなればこの魔法も何かの役にたつかもしれない、まぁ、あの時以来使ってないからどうなってるかは知らんがきっと上手くいく!そんな気がする!』
彼は自信満々で校門をくぐった。
ジリリリリリリリリ!!!
突如鳴り響いたサイレン。
『なんだなんだ!俺なんかしたぁ!?』
この学校は入学式に基礎魔法の登録をした生徒、もしくは学校関係者しか通れない校門になっている。無関係者が何かある場合は裏口から入らなければならないのだ。
入学式に行っていない彼がそんな事知るわけもなく案の定鳴り響くサイレンの音に校舎から人が出てきた。
『何事だ!』
『この犯人は君か?』
校舎から出てきた一人の男は如何にもエリート、そしてなんか強そうなのにモブ感を醸し出している人物だった。
『あ、あの〜俺...自分はこの学校の入学式に来たんですけど校門をくぐったらなんかサイレンなっちゃって...誤作動ですか?』
『何を言っている?入学式は昨日だ。』
『え?』
『これは規則だから、君は国から派遣されたエリートのこの僕が責任を持って連行させてもらうよ。言っておくが拒否権はない。』
『え?』
あまりの出来事に頭が追いつかずに呆然としているとエリート君が手を伸ばして来た。
『え?』
何も考える事が出来ずにただ大人しく連れて行かれ、彼は高校生活初日の朝はこれ以上ない最悪といっても過言ではないような展開で幕を下ろした。
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