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宇宙蟹工船  作者: 豊洲 太郎
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   7 便利なヒト

 国家航天局は宇宙開発における最も安価なテスト動物として「ヒト」(ヒト科ヒト属)を採用した。

 ワシントンが機密期限で開示したPWHパナマ・ワーム・ホールは国家の安全保証の重大な懸念であったが、その調査に必要な資源なら無尽蔵にあった。

 英雄的な「PWH調査人民作戦」への志願者は百万人を突破したが、アポロ計画に40万人が関わったことに比べれば、決して多すぎる数字ではない。

 宇宙船にはヒトと共に上海蟹(イワガニ科モズクガニ属)が積み込まれた。思わず豪華なメニューを連想してしまうが、これは万が一の非常事態に、いずれかの種が食糧になる可能性に配慮されていた。

 どうやら非常事態にメニューになったのはヒトのようである。

 上海蟹はIUCN(国際自然保護連合)によって世界の侵略的外来種に指定された特定外来生物でもある。

 モスクワの情報筋によれば、PWHの一つは数億年単位の過去に通じていることが判明していた。

 上海蟹が数億年の過去より他銀河の生態系に君臨した場合に、現在のヒトを脅かすリスクを覚悟しなくてはならない。

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