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宇宙蟹工船  作者: 豊洲 太郎
15/21

  14 今期の品質目標

 壁に船内燈で日焼けした貼紙があった。


 「今期の品質目標 宇宙一の漁獲高で最大利益の追求!」


 どこが品質の目標なのだろう。


 「漁労指揮室のエボラだ。速度、最大商速!」


 「ウキーッ!(よろこんで)」


 カニクイザル(オナガザル科マカク属)はエボラ出血熱の媒介であり、IUCNによって世界の侵略的外来種に指定された特定外来生物である。

 ヒトに似た骨格を持つために宇宙開発の黎明期から、母なる系外銀河に進出してヒトの経済天敵種となった。


 この生物には、顔面の皮下脂肪がない。

 燃えるように真っ赤なアル中顔、ガンマGTPは堂々の2000超えで要精密検査判定は間違いない。

 ジョンレノンタイプの丸いウェラブルグラスをしている。

 もちろん彼は善なるものではない。


 エボラは黒い指先を原料層に突っ込んでエイリアン肉を摘むと素早く頬張った。


 ウプッ、蟹クサ…雑肉の配合が足りないだ。


 牙をニィッと出して独り言をした。


 「いずめだ…いずめて、いずめ抜いてやるだ。」


 雑猿人をいずめ殺して……

 材料カサ増しワンダフル♪。


 それが奴らのカルマってもんだべ。

 ノルマとカルマってなんか似てるだ、きっと同ずこった。

 訛りみたいなもんだっぺ。


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