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宇宙蟹工船  作者: 豊洲 太郎
12/21

  11 シックスナイン

 まる一日、なんの成果も無かった。

 少々明るいが、バッファロークラブでビールをやっている。明るいうちは酒をやらないのが俺の取り得だけど、飲まなきゃやってられない。

 駅前にもベンジャミン広場にも「超々ティシュ配り」なんていなかった。ここはシブヤじゃないよ、連邦政府の狙いはなんだ? まぁなんでもいいや。ヒィック。

 おや、見慣れない奴らが入ってきた。ヒィック。(以降「ヒィック」は省略)

 一人は東洋人だ、もし日本人なら「超々ティシュ配り」のことが聞き出せるかも知れない、もう一人は黒人だった。


 「カモーン兄弟、こっちでアニメトークでも、どうだい?」


 どうやら聞こえたようだ。

 なんともはや、二人ともしっかりと帽子を被り、コートを着込んだまま、この伝統あるバッファロークラブのカウンターに座りやがった!

 帽子を被ったままメシ喰ってもいいのは「さ○なクン」だけだ。コートぐらい脱げよ、礼儀知らずな奴らめ!ウ、ィック!

 花粉が飛び散るだろうが、バッカも~ん。

 (フィーーーック、ショーーン!)

 春は、嫌いだ…


 「グッ、イーブニン、サー。ティシュをどうぞ…」


 と、黒人がティシュを差し出した。  

 ハッ、けさの青年だ!

 み、、ぃ、づけた!、、俺は鼻水には構わず銃を抜いた。

 パン!!!

 あれ?

 何かチャラチャラしたものが俺の内側に触れた…。

 「ティシュをどうぞ。」と黒人が白い歯を見せながら笑った。


 「受け取って下さってありがとうございます。棺にはもっと沢山のティシュを詰めておきますよ、サー。」


 グッ、ジョブ…超々ティシュ配りボット。配布率99.9999%、「シックスナイン」。

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