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イイ男ってなんか色っぽいね

東館の2階にある俺達の教室に入ると、一人の男が寝ていた。


「またか…」

もはやいつもの光景と化し、我が物顔で俺の机を占拠している男の名前は榊原遊さかきばら ゆう。彼はドSというかむしろツンデレだと思う。ツンツンツンデレの割合だけど…


「遊様ぁー。起きて机を返してよ」

とりあえず、無駄な事をしてみる俺は、なんて健気なんでしょう。案の定、全く起きる気配がしないけれど。

「これは起きなかった遊様が悪いよね?」

「まぁ…そうですね」うむ。雅宗が同意してくれたので最終手段に移ります。

「遊様?起きないとぉイタズラし・ちゃ・う・ぞっ!」

「起きるから止めて。気持ち悪い。」今までピクリともしなかった遊様が一発で起きるこの威力。自分でやってて鳥肌たったけど。遊様の一言の威力もハンパないけど。

「ふふん。恐れいったか。…俺のライフポイントはゼロだけどね!」

「ちょ、うるさい」

遊様はけだるげに艶やかな黒い髪をかき上げ、俺を睨みつける。え…なんかエロいです。

さすがと言うかなんと言うか、他校にファンクラブがあるだけあって非常に格好良い。ちょっとした仕種が様になっているのだ。

ちなみに俺の遊様呼びは、そのファンクラブの子達がそう呼んでいるのを聞いてしまったからです。遊様…。何故だかとてもしっくりきます。

「そんなに眠いなら自分の席で寝たらどうだ?」

「あそこは寒いんだよ」

あぁ、成る程。

遊様の席は廊下側の一番前。つまり扉のすぐそばだ。誰かが登校する度に冷気が一緒に入ってくるのが我慢できないのだろう。

「遊様って寒がり?」「…こんなの普通でしょ」

また新しい情報をゲットだ。他にも酸っぱい物が好きで辛い物が苦手という事実が発覚したのも記憶に新しい。

「遊様、可愛いー」

「黙ってそこの窓から飛び降りてよ」

「遊、目が本気だから。止めてやれ」

こうして俺らの一日が始まる。

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