自己紹介と席替え
「ふぁーぁ…」
「シュー大丈夫か?」
「さっきから欠伸ばっかだぞ?」
泰雅と恭は,俺を心配してくれた。
「いや,実は…」
そう,俺は昨日,妹の面倒見を任された…
理由は,俺の母さんが仕事でいない間…
「春,頼んだね!」
「うぃ~…」
という,契約を交わされたからだ。
何をしたのかというと……まぁ,色々だ。
「そういえば,春ちゃんって今何歳だっけ?」
「5歳だよ?」
という恭の普通の質問に,俺は何故か疑問符を浮かべた…
自分でもよくわからない台詞だった。
「お,着いたぜー」
「お,ホントだ何かいつもより早くないか?」
「気のせいだろ…」
と,泰雅に言われた。
まぁ言われてみれば…あんま変わらないな。
1-2の教室,何かもうみんな着てるじゃん…
「そうだ恭,朝の…」
キーンコーンカーンコーン
と,話す間もなくベルが鳴った。
「席に着いてくださーい。」
あ,先生だ…
俺の席は…昨日と同じで,野村京子の隣の席…コイツウルセーんだよ。
「おはよ☆」
「はよ…」
「はーい,静かに今日の日程は,どこのクラスもみんな自己紹介や席替えをしているので,1時間目は自己紹介そして―――――5時間目に席替えをします。」
自己紹介に席替えねぇー,2日目にするか?席替え…
「それでは,自己紹介を初めてくださーい。」
適当だな,オイ…
「五十嵐空です。趣味は―――です。宜しくお願いします。」
五十嵐空?ああ,コイツが五十嵐空か。どーでもいいけど…
「小野智子です。好きなものは――――です。1年間宜しくお願いします。」
「―――――です。宜しくお願いします。」
ああ,頭痛てー…
「名取さん。名取周さん,どうしました?」
「え?あ,はい…」
っとーやべぇな俺,ボケてる…
「えーと…名取周です。宜しくお願いしまーす…」
はぁ…何かホントに頭痛くなってきた…
中休みになった…
みんなは外でサッカーやら野球やらなんやら遊んでる…
俺は教室で1人で黙って外を見ている…
「はあー疲れたー!シュー!何やってんの?」
席,誰になるんだろーな…
「オイ!シュー!」
「え?ああ,何だ猿岡か…相変わらず存在感無いな…」
「はあ?まったくシューはヒデーヨ…」
まぁ,あれから何かごちゃごちゃ言ってたけど全部無視…
そして,いよいよ席替えの時間が来た…
「えー席替えですが,くじ引きにするんですが,私は男女同士が座るという事は無くしましたので,完璧な運に任せて紙を引いてねー。」
それからみんなは適当に紙を引き,席が決まっていった…
そして何と,俺の隣は…
「ヨロシクな!シュー!」
コイツだよ…
「なあ,シュー!」
「黙れ猿…」
「ヒデー!」
はあ…コイツの隣で1ヶ月も過ごすのか…
苦痛だな…
はあ…俺の明日からの高校生活,コイツのせいでメチャクチャだなきっと…
明日は部活の希望調査を聞くらしいけど…まぁ,猿岡情報だからあてにならないけどな…
まぁ,明日学校きたら土,日だから…明日一日がんばるか!