表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界破滅アプリ〜おっさんが現代にできたダンジョンに挑む  作者: 結城明日嘩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/25

1回目の攻略終了

 ダンジョンに入って2時間が経過し、俺は予定通りにダンジョンを出る。あれから3匹の獣を倒せた。やはり回数を重ねるほど余裕は出て、最初は10発かかった戦闘も、8発、7発と減っていく。能力が成長したというよりも、力を込めるポイントを掴んでより強い打撃を与える事ができる様になったからだと思う。

 実際、キャラ画面で筋力の数値は変わっていない。

 その代わり器用と知力が上がっていた。器用は棒の扱い方、知力というのは周りを察知する知覚の力という意味か。魔術師なら魔法の威力とかにも関係するだろうが。


 ほんの4戦こなしただけだが、精神的な疲労はかなりのものがある。まだ相手が弱いとはいえ、やはり体を張っての戦闘だからな。変な力が入っているのもあるだろう。

 ダンジョンの出口で中から人の気配がないかを確認、バリケードを跨いで外へと出ると空気が変わったような気がする。

 外に出たという開放感かと思ったが、よく思い出してみるとダンジョン内では風がなかった気がした。謎の空間が謎の門で繋がっているだけだと、空気が流れる事自体が起こらないのか。でもそれだと窒息しそうだな、ちょっと怖い。換気扇くらい付けといてくれ、しらんけど。


 ひとまず獣に襲われる心配のない外に出て少し気が緩んでハイになっているのだろう。コンビニに寄って帰った。



 家に帰ってシャワーを浴びた後、ぐっすりと睡眠。起きたら10時になっていた。コンビニで買っておいたサラダパスタで朝食を済ませつつ、ダンジョンのまとめサイトを確認。スキルに関するページを見てみた。


 既に戦士系のスキルも登録されていた。

 【剣術】は元々剣道を習っていた人は比較的取りやすいらしい。得物として木刀や模造刀なんかを持ち込んでいる人もいるようだ。

 他の武器は合った流派を学んでいたという例が少ないらしく報告がない。

 槍や薙刀なんかは競技人口少なそうだもんな。斧なんて流派があるかすら分からない。


 他は格闘術系か、ボクシングや空手の経験者は【打撃術】というスキルを覚えるらしい。

 柔道などの投げ技がメインの格闘技は相手が獣だと使えないからスキルとしては表示されてないようだ。

 今後人型の敵が出て使う機会が増えればスキルとして出そうではある。


 戦闘以外のスキルとしては俺にも出た【空間把握】は一覧に載っていた。他には【気配察知】という索敵系のスキルもあるらしい。

 その他だと【登攀】という壁を登るスキルや【跳躍】というジャンプのスキルなんかもあるらしい。

 どうやら能力変化による運動量の変化を調べているうちにスキルとして覚えたようだ。


 そしてステータスの能力について調べてみると、純粋な身体能力の向上は見られないという結果が出ていた。

 筋力が上がると力の入れ方が上手くなるだけで、握力が上がったり桁違いのダンベルを上げられる様にはならなかった。

 ただ瞬間的な筋力値は上がるようだ。握力計や背筋力を測った事があると分かるが、じわじわと力を入れた時と瞬間的に力を入れた時では数値が変わる。

 その瞬間的に力を込めるのが上手くなるようだ。


 敏捷が上がると走る速度は上がるようだが、それも走り方が上手くなる、最適化されるから速くなる。なので世界記録を更新できるような速さにはならない。

 ダンジョンで鍛錬したら超人になるという訳ではないようだ。

 それでも反復横跳びとかは、体重移動が上手くなり体幹がしっかりすると一気に数値が伸びていた。


 スランプになったスポーツ選手なんかは、最適化される事で飛躍的に能力が伸びて感じるかもしれない。元々の筋力量が違うからな。


 生命が上がると持久力なんかで差が出るみたいだな。呼吸法なのか体の使い方なのかは分からないが、疲れにくくなるらしい。おっさんには欲しい能力値だな。

 それでも肺活量自体が増える訳ではないらしい。


 何にせよ能力が上がって損する訳ではないし、戦闘が有利になるのも間違いないとの事だ。


 それはスキルについても同様で、明確にスキルが表示されるようになると、それまでよりも能力が上がっているらしい。

 俺は改めて周囲を見ると、距離感だとかどこに何があるかという感覚が鋭くなっている様に思う。テレビまでの距離が2m80cmだなとか、時計の高さは1m90cmだなとかが分かる感じだ。


 これらは感覚に根付いているからか、マジックアローみたいに外では使えないって事もないようだ。このスキルが使えれば、タンスに小指をぶつける事もなくなるかもしれん。


 などとくだらない事を考えながら、これからについても考える。人に見つからないように深夜に潜るってのは、それなりにしんどい。休日の前じゃないと仕事に支障をきたすからな。

 かといって何事にも動きの鈍い日本政府が、早々にダンジョンを開放するとも思えない。アメリカ辺りがダンジョンの攻略を迫ってくるとかあれば変わりそうだが、そんなことはないだろう。


 ダンジョンで有用な何かが見つかるとかか。エネルギーに代わるものを見つけたとしても、それで政府が動くかは分からない。安価で電気が作れるようになると既存の電力会社が儲からなくなるから、多額の献金を背景にダンジョン封鎖を訴える様になるかもしれんからな。

 表向きは危険だから、人死が出たらどうするとか道徳的な理由をつけつつ、本音はエネルギー問題が解決されたら困るのだ。

 だから円安で原油高になって電気代や輸送コストが上がっても政府は簡単にうごかない。腐ってやがる。


 そんな政治体質がいきなり変わるとは期待できないので、ダンジョンを攻略するなら自分でなんとかするしかない。

 そう思った時に有用そうなスキルがあった。斥候系の一覧にある【隠密】だ。不浄の獣相手でも接近するまで気配を掴ませず、不意打ちで一撃与えられるかもというものだ。

 現実世界でもスキルが有効なのは【空間把握】で証明されているので、【隠密】も使えるはずだ。防犯カメラなんかは誤魔化せないだろうが、人の目は欺けると思う。


「今夜はこの【隠密】を狙って行動してみよう」


 そうすればわざわざ深夜に人目を避けながらダンジョンに入るという苦労をしなくて良くなるはず。【隠密】スキル獲得に向けて準備を進める事にした。



 スキルを習得するにはそれに準じた行動を重ねる必要がある。【隠密】の場合は気配を消して近づくという事だ。先駆者の書き込みによると、不浄の獣に対して後ろから近づき、一撃を加えるというのを繰り返しているうちに覚えたという事だ。

 獣は現実の肉食獣に準じた能力を持っているらしく、視界は草食獣に比べると狭い。その分、遠近感に優れているようだ。なので後ろが死角となっている。


 後は音だが、これも耳が回るので意識を向けている方向の集音性が高い。逆を言えば耳の向いている方向で近づきやすさが分かる。

 頭と耳の向きが大事なので、離れた所から確認できる双眼鏡的なスコープがあると良さそうだ。それと足音が消せる靴底か。足音っていうのは地面と足裏の衝突音だろうから、衝撃を吸収するのが良さそうだ。厚底までいかなくても衝撃吸収を謳っているスニーカーが良さそうだな。

 歩き方も大事そうなので、その辺もネットで調べて意識するようにした。買い物に行くついでに歩き方を試していった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ