6話:言葉
「『頭が硬い』って言うのは、拘ったりして融通が効かない様って書かれてる。まさに、頑固的な!柔軟性がなくて、こうと決めた絶対にこう!って人いるじゃん?」
「はい!います!」
「・・・文字通り頭が硬いのさ!!」
「どうやってそう思ったんですか!」
「かく言うアタシも、頭皮が凝ってますねって言われたことあるのさ!!」
「あと、頑固なら、『頑固オヤジ』とかも言うわよね」
「そう、菜の花。それなのだよ」
桃がにやりと笑った。
「これはアタシの持論だけど、頑固オヤジのイメージって、ハゲてない?!」
「わかりますー!」
「漫画で描かれてるのはそういう外見が多いわよね」
「頭・・・つまり、頭皮が硬いと・・・ハゲるわけさ!!」
「良く、抜け毛が気になる人に頭皮マッサージが良いって言いますものね!!」
椿が言いながら、表現するように自分の頭皮をめちゃくちゃにマッサージする。
「頑固オヤジ=ハゲ=頭皮硬い!!この法則が成り立ったのだ!!」
「でも、頭が硬いのは男性だけじゃないでしょ?」
「そう!ちなみに、頭皮なんてなかなか動かさないからみんな硬いのだよ。顔の筋肉なんて日頃から動かすなんてこと難しいからね。講義中に教授がこっち見てない時にするくらいだよ。街中歩いてる時にやったら変人に見られるし。つまり、加齢と共に固くなるんだから、女性も一緒!おばあちゃんで薄毛の人もいるからね!」
「そういえばうちの薄毛の方もおばあちゃん凄い頑固ですー!!」
占い師にドンピシャに言い当てられた化の如く、椿が桃の意見に感動している。
「一概にはいえないけど、でも、なるほどね・・・じゃあ他の言葉は?」
「逆に『物腰が柔らかい』は、”物腰”は立ち振る舞いとか態度の事!で、それが”柔らかい”つまり!」
ビシィっ!!と指を指す。因みに誰を指している訳ではない。
「”腰”が柔らかい人って事ですねーー!!」
「椿っち!ザッツライ!イエァ!!」
桃が小躍りをし始めた。
「確かに、運動不足で腰痛い時とかイライラして、態度悪くなるわね。別に腰に限らずだけれど」
「”腰”が硬いとそれが顕著に出るんだ!何せ、書いて字のごとく『月』=体の、要で『腰』だからな!
「あとは他にあるの?」
「ぶっちゃけた事言うと、『性根が腐ってる』かな」
「あんたいきなり怖いこと言うわね」
「ドドド、どんな事なんでしょう・・・」
「性根が腐るは、なんか考え方とかがひん曲がってる人の事言うじゃん?『何それ?!人が考えること?!みたいな非道な思考な!で、性根の場所はデリケートゾーン付近の骨盤全体辺りの事だと思ってるけど、そうすると、腰に近くてさ!やっぱり体の中心が腐る・・・はただの表現方法だろうけど、股関節が硬かったり全然動かなかったりとか癖があると、考えまで及ぶという!!」
「性格が曲がってると言うのに近いでしょうか!?」
「椿っち!エクセレントー!少なくとも私はそう思ってる!性格とは性の格なのだと!性の骨格なんだと!骨盤付近の骨格・・つまり筋肉バランスが悪いく捻じ曲がっていると、性格も捻じ曲がるのだよ!」
「はいはい、【『性格が捻じ曲がっている』、『性根が腐るは』、股関節の筋肉が捻じ曲がっている人はそうなる可能性がある】・・と」
「桃先輩!じゃぁこれもですね!『へそ曲がり』!!」
「パーフェクトだよ椿っち!それも、臍が曲がるくらい捻れて捩れてるって事!逆に!体が捻れてるから性格が捻れる!どっちが最初でもそうなるわけさ!」
「とりあえずもう良いわ。大体が性格ひん曲がってるって意味ね」
「まぁな!」