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オファー  謙虚?

●オファー


 俺はプロのバスケットボール選手だ。

 いや、「だった」が正確だ。少し前に所属先から戦力外を言い渡された。

「気落ちしないで。どこからかオファーがあるかもしれないんだから」

 妻はそう言って励ましてくれた。

 そして、諦めるギリギリというタイミングで、俺の携帯が鳴った。

「はい」

「きみに、我がチームで戦ってもらいたい」

 それは今までいたリーグのチームからの誘いではなかったが、妻と話して入団を決めた。

 俺は二メートルを超える身長が武器で、そこを評価してくれたのだろう。

 現在、ポートボールのゴールマンで日々奮闘している。


●謙虚?


 聖徳太子に仕える身の男が言った。

「太子さまは十人の言っていることを聞き分けられると耳にしたのですが、本当ですか?」

「いやいや、できるわけないじゃん」

「しかし何事にも秀でている太子さまなら、きっとやれますよ」

「無理だって。誰かがデマを流しやがったんだ」

「やってみましょうよ。実は友人を九人呼んだので、私を含めて十人。ほら、入ってこいよ」

「なんでだよ、やらね……おい、誰だ、『聖徳太子って実在しないんじゃ』って言った奴」

「やっぱりできるじゃないですか」

「一人の声を聞き取れただけだろ。できないから、やらねえからな」

 聖徳太子はこんな感じで遊ばれるのが嫌で、能力を隠すようになったのだった。


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