表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/193

意外とそんなものです  特徴

●意外とそんなものです


「総理! 一言でいいので、何かおっしゃってください!」

 上原壮馬は総理大臣である。

 彼は、自身や他の大臣の、失態や不祥事や疑惑が続き、マスコミに追い回されている。

「二十五日はどこにいらっしゃったんですか?」

「八木大臣の件ですが——」

「唇が赤いですけど、昼食はナポリタンだったんですか?」

 すると上原は足を止めて、一番後に質問した記者をキッとにらんだ。

「ミートソースです」

 そう述べ、再び口を閉ざして歩いていった。

 それが、彼が総理大臣として発した最後の言葉だった。


●特徴


 私の父は、「真面目」で「こわもて」で「運動音痴」で「スポーツに興味がない」。

 なのに、日曜の昼間によくテレビでゴルフを観ている。それも必ず女子のほうを。

 私はその近くから汚らわしいという感じの視線を向けてみることにした。

 それに気づいた父が、少ししてから口を開いた。

「見なさい。キャップではなくサンバイザーをかぶっている選手がいるね?」

「うん」

「頭のてっぺんが暑くないか、心配でたまらんのだ」

「……へー」

 父はずっと表情を変えなかった。

 私は父の特徴に、「動じない」と「言い訳はド下手」というワードを追加することにした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ