表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/193

私と尻  英会話教室

●私と尻


 私は相撲の幕内力士。

 過去には関脇や小結も経験したが、ピークを過ぎ、現在の番付は幕尻である。

 しかし、これで幕尻は四回目か。よくなるな。

 幕尻で、しかも、相撲取りだからいつも尻を出してるし。

 昔はよく尻相撲をして遊んだよな。

 そういや、中学の同級生に、川尻という奴がいたっけ。

 そうそう、昔、相撲部の部長で、悪さをした部員の尻ぬぐいをしたんだ。

 なんか、ずいぶんと尻に縁があるな、自分。

 そんなしょーもことを考えていたせいか、七勝七敗での大事な千秋楽の取組で敗れた。

 けれども引退はまだだ。妻にそう言われている。尻に敷かれているってわけだ。


●英会話教室


「ねえ、一緒に英会話教室に通わない?」

「えー」

「今どき英語くらい話せないと不便だよ」

「わかるけど……」

 実は私は以前英語を習っていたが、先生が厳しくて、少しトラウマになっているのだ。

「なら、私が先に一人で行くから、良かったら来れば? ネイティブのいい先生らしいよ」

「ありがとう。じゃあ、そうしよっかな」

 ところが、その友人の多英にしばらくして会ったところ——。

「アイ・ハブ・ノー・アイディア。アイ・ハブ・ノー・アイディア……」

 英語は上達したが、瞳孔が開き続けた目でそうくり返すようになっていた。何があった?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ