表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お笑いミニ話  作者: 柿井優嬉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/193

特性  成人式

●特性


 私の友人の憲介が、同じく友人の志摩子に恋をした。

「あのコは、筋肉ムキムキな人が好きなんだよ」

 私の助言を聞き、きゃしゃな憲介は体を鍛え、ボディビルダー並みになった。しかし——。

「どうして駄目だったの?」

「だって、あの人……」

 本人からは口にできなかった、志摩子が断った理由を、私は憲介に教えた。

「あんた、外国人がやりがちな、力こぶにキスをしたでしょ? あれが気持ち悪かったって」

「そうか。じゃあ、しょうがねえな」

 そう言うと、憲介はまた自分の力こぶにキスをしたのだった。

 どうやら男の人は体を鍛えると、女よりも自分を好きになってしまうようだ。


●成人式


「もしもし」

「なに?」

「成人式さ、待ち合わせて、一緒に行く?」

「その前に、私、式に行かないかも」

「え? なんで?」

「私、着物を着ると、演歌歌手みたいになっちゃうんだもん」

「駄目だよ、来なきゃ。もうそんなにみんなと会えなくなるかもしれないんだからね」

 そして式当日。

 電話で言ったことを思いだしてだろう、話し相手だった梢は私を見ると含み笑いをした。

 しかも、他の友達もみんな同じように笑った。お前、言いふらしたなっ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ