表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/193

前の話  憧れと幻滅

●前の話


「なあ」

「ん?」

「前の話、どう思う?」

「前の話って?」

「『深まる家族の絆』だよ」

「深まる……?」

「いいよ、そんな常識的な対応は。わかってんだろ?」

「うん。実はわかってた」

「この話、何なんだ?」

「多分、面白いことについてずっと考えると訳がわからなくなるやつが出たんだよ」


●憧れと幻滅


「秀幸は将来、学者になって、ノーベル賞だな」

「いや、それよりも外交官とか実業家とかの方面が向いてるんじゃないか?」

 僕は勉強ができるために、そんなふうに言われることが多い。

 でも、僕は建設現場の作業員に憧れているのだ。

 今、近所でマンションを建てていて、その姿を毎日見ている。あー、かっこいいな。

 休憩時間だろう、一人で休んでいた、たくましいおじさんに、僕は近寄った。

「あの、お仕事、楽しいですか?」

「ん? ああ。なんたって、シンナーのにおいが気持ちよくてたまらねえよ。ガハハハハ」

「秀幸、何だ? 話って」

「僕、学者になります」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ