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数多の勇者の冒険の書

ちょっとコンビニへ行ってくる

作者: 天赦日

昨年の大晦日から元旦、そして元日の14時くらいまで通しでネトゲをやっていた。

用意していたはずの食い物が底を尽き、喉の渇きを潤す飲み物さえ冷蔵庫の中に残っていない。

ゲームの中では無敵なボクであっても、生身はエネルギー補給なしでいられるわけでもないので……

「ちょっとコンビニへ行ってくるか」

2日ほど着っぱなしのジャージを脱ぎ、最低限の身支度をして部屋を出た、……出たのだが、財布とスマホを忘れたので一旦戻り、必要な物を持って改めて部屋を出た。

扉の鍵を閉めていると、お隣のエルフのお兄さんと目が合ったのでお互いに「こんにちは」と挨拶してエレベーターに乗り、13階から1階へ降りる。

「こんちは、嬢ちゃん。お出かけかい?」

エレベーターを降りて管理人室の前を通ると、管理人のドワーフのおじさんに声をかけられた。

悪い人じゃないんだけど、見た目が怖くてボクは苦手。

しかし挨拶は何気に大事だと思うので挨拶を返し、

「コンビニへお菓子と飲み物を買いに行くんだけど、ついでに何か買ってこようか?」と尋ねる。

「いや俺は特に要らんが、コンビニかぁ……。さっき配送屋がコンビニ前でスケルトンに襲われそうになったとか言ってたし、気をつけて行ってきなよ」と、おじさんがコンビニが在るダンジョンの情報を教えてくれた。

スケルトンと言っても、あんな浅い場所に出るのは強くないし、数さえ多くなければ怖くないので、

情報をくれたおじさんにお礼を述べて、玄関ホールを後にした。

目的地のコンビニは、マンションから駅へ向かう途中にある地下ダンジョンにある。

地下3階程度の小規模なダンジョンだけに、地下1階のモンスターが単体なら小学生でさえ楽勝で退治できる位に危険は然程ない。

まぁ、たまにモンスターが徒党を組む事も無いわけじゃないけど、その時は訓練を受けた警備員さんが出張るので、最近は怪我人すら出ていないらしい。

ボクの様な初心者でも手頃な実績、ゲームで言うところの経験値を稼げたりするし、

商店街が時々募集するクエストに参加すれば、ちょっとした小遣い稼ぎだってできちゃう。

と言うわけでコンビニ前にたどり着くと、おじさんの言ってたスケルトンが現れたわけだけど、商店街内のいたる所にある武器の1つである釘バットを手に取り、頭蓋から指の骨に至るまで文字通りに粉砕し、1分もしないで退治完了。

スマホの画面を見ると実績1pゲットできたのを確認できたので、ボクは意気揚々とコンビニへ入り、買い物を済ませて帰宅した。

そんな感じで始まった合歴21年1月1日。

今年こそは勇者試験に合格できるといいなぁ……。

私のnoteにも投稿しました。

https://note.com/madzuo1/n/n764f3ffe981b

この作品に関する設定のメモ書きとかは、noteに書く予定です。

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