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長閑な昼下がりと焼きそば

作者: 白夜いくと

カーテン越しの景色は穏やか

まだほのかに冷たい春の風も

分厚い窓がシャットアウトだ


ふと

カラスが鳴く

アホアホ鳴く


それがなんだかイラつくので

外に出て「うっせぇ!」って

言いに行こうと思う昼下がり


窓辺からの景色はもう飽きた

玄関を開けて肌寒さを感じて

さぁどこへゆこう?


太陽も真っ青な空は澄み渡り

名も知らぬ植木が揺れている


ざぁっと吹く

突風が前髪を吹き飛ばすのさ

ちょっとだけ恥ずかしかった


腰の曲がった婆さんが薬局へ

私は流されるままスーパーへ


たくさん並ぶ商品に興奮して

たくさん買いそうなのを堪え

何を食べようかと腹をさする


気が付けばフードコートの中

開いているのはたこ焼き屋だ


看板を見て甘じょっぱい物が

食べたくなるのは世の中の常

でも今はたこ焼きではないな


そうだ

焼きそばを食べよう!


静けさが残るフードコートに

子ども連れがやって来たけど

その子が私をビッと指さして


「やきそば!」


と舌ったらずに言うもんでさ

ちょっとだけ恥ずかしかった


席は違うけど意識して見ると

子どもが焼きそばを食べてる

「おいしいねぇ」とモグモグ


私がたこ焼きを頼んでいたら

この子は同じ物を食べたかな


なーんて思ったそんな長閑な

昼下がりのランチタイム

たまにはこういうのもいいね!


帰り道カラスがアホアホ鳴く

マスク越しに「うっせぇ!」

それ言って微笑んだ昼下がり


風はまだ冷たかったな

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― 新着の感想 ―
[良い点]  アホアホ鳴くカラスが可愛く思えてしまう。  絵本のような詩にほんわかしました♪
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