95.豊島の朝は早い、そしてまだ暗い、特に今日は
豊島の朝は早い、そしてまだ暗い、特に今日は
今日の豊島の朝は滅茶苦茶早く外はまだ暗い
駅から豊島ダンジョンに向かって歩く、静かだ、
さすがに始発電車、たまに通勤のため駅に向かうサラリーマンがいるけど、ほんの数人、パラパラ。
コンビニ袋を被りながら入口に着くと、
既に公認達4人がいた。
それと ゆりこさん達?
なんかいつもより露出が少ない、耳としっぽをつければバニーガール??
そして、その隣には、たかさん達までも?
公認達が2大パーティーに話しかけられ、おどおどしている。
俺達を見つけて
「師匠―!」
俺達の所に小走りでやってきて
「師匠、マッスルズさんと女王様が僕たちに話しかけてきて、なんて答えてよいかわからなくって・・・」
「会うのは初めてか、そうか、じゃあ、紹介するから、一緒に挨拶しようか」
「はい」
7人でたかさんとゆりこさんの所に
「おはようございます」
「おはよう」
「やあ、おはよう」
「皆さん、来てくれたんですか?」
「うん、かっくんが豊島であの犯罪者を捕まえるって言ってきたから、私たちも・・・ 」
「いや~、変態マン君と美女さん達に弟子がいたとは知らなかったよ、君達がここに入るって聞いてね、手伝うのは当然じゃないか」
「ありがとうございます」
「いやいや、冒険者として一番やってはいけない事をやったんだ、なんとしても捕まえて、ダンジョンの平和を守らないといけないからね」
「はい、あの、弟子を紹介します」
そう言って、公認達を手招き。
「はじめまして、弟子の公認変態マンと美女達の弟子の公認美女達と申します、よろしくお願いします」
「やあ、初めましてだね、よろしく」
そう言って、マッスルズさん達がいつものようにサイドチェストからのフロントダブルバイセップス&筋肉ピクピク。
そしてゆりこさん達が4人と握手。
「そう、かっくんのお弟子さんなのね、大変だったわね」
「はい、いえ、師匠に豊島の平和を守れって言われて、頑張ったんですが・・・・」
「うん、大丈夫よ、私達が敵を討ってあげるから」
「ありがとうございます」
「それじゃあ、入りますか」
「うん」
「はい」
「はい」
「今日で2日潜伏しているので、そんなに下の階層にはいないと思うんですが、念のため、マッスルズさん達は30階層から上がってくれませんか? 女王様達は21階層から上がってください、俺達は1階層から下に潜ります。
そうすれば、どこかで挟み撃ちできると思うんです」
「わかった」
「わかったわ」
「そいつの特徴なんですが、182-3cmくらいの男で、大盾と胸まである大剣を持っていると思います。それとやたら口が悪いです」
「大盾と大剣? フフフ、私の前で大盾と大剣とは、フフフ」
しんさんの不気味な笑い。
「それじゃあ、よろしくお願いします」
俺は探索をフル稼働して、走り回る。
豊島は今、閉鎖しているから、青く光るのは俺達以外は大林だ。
1階層から下へ潜って行った。
皆はゆっくりまっすぐに、俺は上級アサシン、バフ3重掛けと探索、感知を掛けながら周りを走り回る。
疲れてきたら、さゆりさんにヒールをかけてもらって復活してまた走り回る。
10階層まで潜って行ったが、青点がなかった。
「おかしいですね、潜伏するなら10階層までと思っていたんですけど」
「そうだな、モンスターの弱い階層に潜伏していると思っていたが、もっと下の階層で潜伏しやすい階層があるのかもしれないな」
「はい」
ちょうど12時なので、7人で休憩、お昼を食べていると、青い点が1つ、近づいてくる.
大林? 俺はとっさに臨戦態勢に入り
「誰か来る!」
それを聞いたゆうが「あ~、それ、きっと陽ちゃんだと思う」
「えっ?」
「陽ちゃんも心配だから、行きたいって言ってたんだけど、学校は?って聞いたら、午前にミニテストがあるって言うから、12時に10階層に来れば? って言ったの」
「そっか、そうなんだ、ちょっとあせった」
「言ってなかったね、ごめんね」
「いや、そういう事ならいいんだ、考えてみたら大林1人なんてことないんだよね」
「うん」
陽が俺たちを見つけ駆け足で
「兄さん」
「おお、来たのか」
「うん」
「それじゃあ 一緒に行くか?」
「はい」
陽が合流し8人で、11階層入り口に、
そこからゆっくり下へ潜って行った。
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13階層、大森林で草木が生い茂って、虫Mの階層
その先に青ポイントが多数
ゆりこさん達?
ポイントの数を数えると、・・・6個、1個多い。
皆に向かって
「この先にゆりこさん達と大林がいるようです」
7人は急ぎ足でゆりこさん達の方に向かって行くと
ゆりこさん達5人が大林を囲んでいた。
ゆりこさんが俺を見つけて、
「かっくん」
ゆりこさんのそばに寄ると
「ちゃんと捕まえておいたわよ、がんばってね」
「ありがとうございます」
百合子さん達は、大林を囲んでいた輪を解いて俺達の後ろに回った。
俺は公認に向かって
「さあって、かたき討ち、始めるぞ」
「はい」
俺と公認の2人が大林の前に立つ。
――――女王様達は21階層から
上の階層に上っていく。
トップパーティーは当然感知敵索スキルは持っている。
まりこさんが盾と剣をかまえて歩きながらゆりこさんに「ゆりこ、犯人を見つけたらどうするつもり?」
「うん、やっぱり変態マンに決着を付けてもらった方が良いと思うの」
「そうだよね、お弟子さんがやられちゃったんだものね」
「うん、だから、もし私達が最初に見つけたら、かっくん達が来るまで、回りを囲んでジーッとしていてもらおうと思うの」
「うん、わかった」
「皆もお願いね」
「「「うん 」」」
13階層の出口について、12階層の入り口に向かって歩いていると、感知スキルに何かがひっかかった。
10m先の草むらが大きく動き出したので5人が攻撃体制に
「さちこ、この階層のモンスターってなんだっけ?」
「確か、昆虫モンスターだけだったと思う、豊島のこの階層はボスがいないよ」
「そっか、じゃああの草むらの動きは、ちょっと変だよね」
「うん、あんなに大きな動きのあるモンスターはいなかったと思う、構えた方がいいね」
「うん 」
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「何が女王様だよ、5人もいて、俺1人捕まえられないのかよ」
「何言ってるの?君を捕まえるなんて簡単な事よ、でもね、それじゃあダメなの
かっくんが来るまで、そのままそこでじっとしててね」
「フン、誰がお前の言う事を聞くと思ってるんだ」
そう言って、大林が大剣を構え逃げようとすると、ススム方向の先の足元にみきさんが矢を放って、それ以上進むことができないでいる。
大林は逃げることができず、本当はかなりあせっているはずだけど、それでも減らず口をたたく。
「何が5大パーティーだよ、矢も全然当たらなじゃねーかよ」
「ばかね、わざと外しているの、そんな事もわからないのね」
それから、まりこさんが大林の後ろに廻り、盾と剣をかまえる。
大林が動こうとすると、今度はゆりこさんが鞭で威嚇し、大林はその場から動けない状況に。
そのまま変態マンの到着を待っていた。
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女王 5名+1名
クラン 国土交通省
女王 ゆりこさん 長鞭、バラ鞭
まりこさん ナイト 小盾片手剣
ようこさん ウィザード
みきさん アーチャー
さちこさん プリースト
プラス
まゆみさん 元大盾
現鍛冶・職人
女王ハウス工房責任者




