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3人の進学先

 3人の進学先


 須藤さんが、3人の推薦状と実績報告書を、管理局から直接 研究所付属専門職大学院に送ると言われた。


 俺達3人はかなり特殊なケースらしく、大学や高校の推薦状ではなく、管理局の推薦状という事もあって研究所も、かなり興味があったのか、管理局経由で早々と1週間後に面接の連絡があった。

 実績は、トップパーティーを助けた事が最大の実績だが、それは変態マンと美女の実績なので、調査員の実績はちょっと寂しいけど、それでもこの実績とレベルはすごいらしい。


 1人1人の面接が約10分、3人合同面接が約10分


 ただ、合同面接の後、そのままずるずると雑談みたいになって、

 大学院生になってからも調査員の仕事は続ける話とか、

 どんな武具を使っているかとか、武具の研究も手伝ってほしいとか、

 研究所が欲しい素材の採取もお願いしたいとか、

 川越の素材も手に入ると言ったら面接官全員がどよめいたり、

 それから素材の研究の手伝いもしてほしい、等々、

 移転魔方陣も実は研究所で行っている話とか、

 入学してからの話が多くて、入るのが確定しているかのような内容だった。


 面接が終わって、須藤さんに連絡すると、管理局に寄ってほしいとのことでまた虎ノ門へ


「いや~ お疲れ でどうだった?」


「面接の後半は、入学してからの事ばかりでした」


「そうか、そうだろうな、君達には言ってなかったけど、実は確定だったんだよ」


「え?」


「君達のレベルと実績を見て、是非来てほしいと言ってきたんだよ、つまり、推薦状と実績を送った時点で合格していたんだ」


「そうなんですか?」


「ああ、Lv60以上の冒険者なんて5大パティ―を除けば全国でも100名もいないからね、東京だと20名足らず、君達以外の冒険者は、既に冒険者として活動して、他の省庁や道府県に囲われてるし、そのうちの3名も一緒に研究をしてくれると聞いただけで大喜びなんだ」


「はあ」


「君達も豊洲の素材の買取価格を見て驚いただろう?

 LV60にもなると、素材の買取りだけで、有名芸能人並みの収入になるから、わざわざ研究をしようなんて思わないのさ、そんな冒険者が一緒に研究をしてくれるんだ、教授や研究員たちは大喜び、かなり期待しているんだよ」


「はあ」


「まあ、どうでもいいことなんだけど、研究所の所長も専門大学院の学長も、管理局のOBなんだよ」


「そうなんですね」


「という事で、進学先も決まった事だから、素材の狩り取り、よろしく頼むよ」


「はい」


 その後、研究所専門職大学院から、俺達3人の大学、高校、探求高校に、合格の通知の連絡が送られてきて、学校では突然の事で先生たちの間でちょっとした騒動があった。


 ただ、そのすぐ後に須藤さんからも管理局として、それぞれに連絡してもらい、大げさに騒がないでほしい、


 生徒の名前は公表しないでほしいと言われ、俺の名前は先生以外は知られなかった。


 何度か先生に呼ばれて、色々聞かれたけど、結局何も変わらず、時々OBとして高校に来てくれとか、何かの式典でOBとして挨拶してほしいとか、色々言われたけど。




 /////////////////////////////




「皆に謝らなきゃいけないことがあるんだ」


「「どうしたんだ?」」


「どうしたの?」


「何があったの?」


「5人で一緒に探求大学に行って探究活動を続けようって約束したけど、俺、探求大学に行かない事にしたんだ」


「えっ? どうしたの?何があったの?探求者になるの? 家の事情? 」


 大谷さんが心配そうに言ってくる。


「実は、さゆりさんとゆうが研究所付属専門職大学院に進学するんだけど、俺も来いって誘われてね」


「えーっ! 何それ!」


「あの2人なんだけど、今のレベルが68と67で、 管理局の調査員をやっててね、それで色々根回ししたらしくて、俺も行けることになったんだ」


「 68と67って・・・・・」


「ああ、君津も知ってるよな」


「うん、1度生徒会にも来てくれた時に知ったんだ。


 夏に様子を見に来てくれた時はびっくりしたよ、


 まさか大谷さん達にも訓練指導してもらってるなんて知らなかったから、僕なんか、もう、うれしくて」


「そうなんだ、それってほとんど5大パーティー並みだよね、


 なんか私達ってすごい人達に指導してもらってたんだね」


「そうだよ、僕なんかその話を聞いた時、ほんとうに1年の時から皆と同じパーティーだったらって思ったくらいなんだから」


 君津が目をキラキラさせながら大谷さんと盛り上がっている。


「そっかー、でも、高谷君なら研究所専門職大学院に行ってもやっていけると思う」


「うん」「ああ」


「僕もそう思うよ、高谷のアサシンは 変態マンに似てるよね、普通のアサシンじゃないからね」


「うん、私もそう思う」


「そうか? そうか、皆 ごめんね」


「何言ってるよ、私達の事は気にしなくて良いから、研究所の専門職大学院でも頑張ってね」


「ありがとう」


「ううん、今までありがとう、高谷君のおかげでここまでこれたし、そんなすごい人に会わせてくれて、指導までしてくれたんだから、本当に感謝しているの」


  「そう言ってくれると助かるよ、それと、さゆりさんとゆうが、俺が抜けた後でも十分やって行けるようにって、月に1,2回、訓練指導してくれるから」


「えっ、それ、 ほんとうなのか?」


「ああ、まあ時々、 調査員の仕事でできない事があるかも知れないけどね」


「いや、, 十分だよ、高谷、 ありがとう、

 そうか訓練指導してくれるのか ブツブツブツ」


「君津、お前、 俺が抜けた方がうれしいんじゃないか?」


「いや、 そんなことはない、 ないぞ、 うん」


「お前ひとり、やたらテンションが高いんだけど?」


「そんな事はないって、 ねえ皆」


「・・・・・・」


「さゆりさんは剣士だけどプリーストでもあるから、楠さんの訓練指導をするんだから、わかってるよな?」


「ああ、でも、 剣の指導もしてくれるんだよね」


「まあ、 そうなるけど」


「伊達君の訓練も、さゆりさんと俺の2人攻撃により盾の訓練とさゆりさんと大剣の模擬戦訓練があるんだ」


「でも、剣の指導も」


「わかったよ、そうだ、君津にも訓練するって言ってた」


「うん、ありがとう、うん、そうだよ、うん 」


「それと、ゆうが大谷さんの弓の訓練するって」


「ありがとう」


「「うんうん」」


「レベル上げというより、実力を付ける事を重点とする訓練だよ」


「実力アップ?」


「そう、今まで俺達がやってきたように、レベル上げより下地つくりに近い訓練。

 君津、以前、俺の妹と手合わせやった時、実力がわかっただろ?」


「ああ、レベルは僕の方が上だけど、1度も勝てなかったんだ」


 大谷さんと楠さんが


「あー、 それわかる、2年の時、高谷君がAクラスのアサシン市川に勝っちゃった奴」


「市川君、簡単に負けちゃったよね」


「そうそう、それと君津君が闘技場で1度も勝てなかったもね」大谷さんが追い打ちをかける

「ねえ、そう言うの聞いてると、僕が滅茶苦茶弱いって聞こえるんだけど……」


「あっ、 ゴメン、 そういう事じゃなくて、さゆりさんと裕子さんに訓練指導してもらうと、レベル以上の実力が付くって事を言おうと思ったの、君津君ごめんね」


「うん、わかってはいるんだけどね」



 //////



 それから、月1-2回、以前使わせてもらったさゆりさんの大学の訓練所で、さゆりさんとゆうによる訓練が卒業まで続いた。



 俺は、それからはダンジョンに入る時は、皆にアサシンなしのモンスター攻略に慣れてもらうために、なるべく何もしないようにして見守ることにした。


 最初、皆苦戦したが、さゆりさんとゆうの訓練もあって、次第にいつものような動き、連携ができるようになり、予定通りにレベルアップできるようになっていた。


 それでも、やっぱりアサシンがいると全然違うと言うので


「レベル40になると、スキル枠が1つ増えるんだ、だから、その時誰か1人が索敵スキル、もう1人が感知スキルを取得すれば、モンスターの感知、索敵ができるようになるから、今よりもっと楽に安全に戦えるようになると思うんだ」


「うん」


「それと、俺達にはウィザードがいないから、魔法攻撃と魔法防御があれば、もっと攻撃パターンが増えるし、防御力が増すよ、ゆうが使った土壁あるだろ?それと魔法の矢による攻撃、あんな感じだよ」


「それ、裕子さんにも言われた」と大谷さん



「うん、そうだね、それがいいよ」


「「「うん」」」






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