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豊洲の2階層でハプニング

豊洲の2階層でハプニング




豊洲の2階層、5人でモンスターと戦っている。


モンスターを順調に倒し、ホブゴブリンの大剣を伊達君が大盾で防いでいる時、君津がフォローにはいろうと、ホブゴブリンの横に回って攻撃しようとした時、ホブゴブリンの大剣が君津を狙って振りかざしてきたのを、剣で受け止めた瞬間、パキッ、君津の剣が折れた。


ヤバイと思った俺が君津の前に割って入り、打撃をかわしながら、下に潜って足の腱を切り、ボブゴブリンが倒れたところを、伊達君が斧で脇腹をざっくり、そのままホブゴブリンが倒れたけど、


君津があせっていたので、


「大丈夫か?」


「ああ、でも剣が・・・」


「今までもこういう事があったのか?」


「うん、最近になってから1回あったけど」


「君津、お前の剣って、どんな剣なんだ?」


「うん、中級ダンジョン向けの結構良い剣を買って使ってるんだけど・・・」


「ちょっと見せてくれないか?」


「いいよ」


君津の折れた剣を見ると、茶色も黄色の帯もない銀色一色の剣


「素材はわかるか?」


「たしかダンジョン鋼って言ってた」


「そうか」


普通にダンジョンの岩場で採取できる鋼鉄で、地上の鋼鉄より強いので、汎用として流通している鋼鉄だ(源さんに教えてもらった知識だけど)。



「そうか」


「うん」


「まあ、こんな事があっても、5人でなら大丈夫だよ」


「そうよ、 大丈夫だから」


「ありがとう」


「万全じゃないから、今日は、レベルアップを辞めて帰ろうか」


「そうだね」


「「ああ」」「悪いね」


 



君津が思ったより良い奴で、皆とも仲良くやってるし、みんな同じ探求大学に進む仲間、俺はさゆりさんとゆうに事情を話すと喜んで豊洲の33階層、34階層でミスリルとヒヒイロカネを採取に付き合ってくれた。


2個づつ採取し、1個づつ買取所に、残りを1個づつを源さんのところに持って行って、赤茶の長竿を1本お願いした。


「ぼうすが使うのか?」


「高校のパーティーに今度1人、入る事になったんです。

そいつ変態マンとして初めて助けた奴で、探求高校始まって以来の高レベル者だったんですけど、それから、パーティメンバーに恵まれなくてあんまり伸びなかったんですが、俺達と一緒になってから、伸び伸び探求者をやれるようになって、おそらく探求大学でも一緒にやっていくと思うんで、それならそれなりの装備が必要だなって思って」


「そうか、お前ほんと、パーティーメンバー思いだよな」


「いえ、どっちかというと、俺、調査員と変態マンが主活動なんで、高校パーティーはなるべく皆が独自でがんばってほしいって思うのと、そいつ思ったよりいい奴で、さゆりさんをすごく尊敬していて、なにかしてやりたいなって思ったんです」


「そうか、そういうことわかった、へ~ そんなエリートがいい奴なんてめずらしいな」


「はい、そうなんです、3年で同じクラスになったんで、揉めるかなって思っていたら、そんな事なくて、最初は俺と一緒に練習したいとか言ってきて、それから俺たちのパーティーに同伴させてくれって言ってきて、いつの間にか俺達のパーティーに入れてほしいって言ってきて、皆ともうまく行ってるんです」


「ふ~ん」


「そいつ、さゆりさんに心酔していて、なにかしてやりたいなって」


「そうか、確かに剣士ならおじょうちゃんに憧れるわなー、そうだな、まあ、ボウズは金持ちだからそれくらい平気なんだろうけど、それでも高校生が持つような刀じゃないな」


「はい」


「で、 あまった分はどうする?」


「ミスリルロッド1本と大きめのミスリルナイフ1本もお願いできますか?」


「ああ、それでもヒヒイロカネもミスリルも結構余るぞ」


「それじゃあ、源さんの買取り、ってのはどうですか?」


「いいのか?」


「はい」


「・・・・・じゃあ、刀とロッドとナイフの加工代とちゃらってのはどうだ?」


「いいいんですか? 」


「ああ、俺の方もこっちで儲けるから大丈夫だ」


「へへへ それじゃあ、それでお願いします」


「おお」


それから、2週間後、その偏屈さんがいつものように、これにかかりきりになって、短期間で出来上がった。


源さんから、刀とナイフ、ロッドを受け通り、ロッドをゆうに、そして学校の闘技場で

「君津、これ」長竿を渡すと


「どうしたんだ?」


「師匠からお前にって」


「見てもいいか?」


「もちろん」


君津がゆっくり鞘から刀を抜いて、刃を見ている


「さゆりさんが以前に使っていた刀と同じ奴だよ」


「えっ? そんなすごいの、どうしたんだ」


「だから、お前が使え、ってさ」


「そんな・・・・こんな・・・いいのか?」


「ああ」


「それと、これはもう1人の師匠から」


そう言って大きいミスリルナイフを


「これも?」


「ああ」


それぞれ、ヒヒイロカネとミスリルについて説明すると


「そんなすごい物・・・」


それを見ていた 大谷さん、楠さん、伊達君も


「私達も$%&‘(“#$%&’&%」


「皆、すごい物持ってるんだ」


「ああ、ずーっと使える物だよ


 ことわざで、言う、弘法大使がどんな筆でもなんとかかんとか、だっけ」


「高谷くん、それ意味が違うよ、同じ弘法だけど


たしか『良工まずその刀を利くし、能書は必ず好筆を用す」 だよ』」


「そうそう、そういう事、これからどんどん深層に入っていくんだ、それくらい良い武具をもってないと、なにかあったら大変だろ?」


(ハハハ そうなんだ、って何言ってるかわからないけど、まあそんな感じだよ)


「うん、ありがとう、師匠にもお礼を言っておいてくれないか、本当は師匠に直接会って俺がしたいんだけど・・・」


「また会えるんじゃないか? まあ、俺からも言っておくけど」


「ありがとう、皆、僕ももっと頑張るから、これからもよろしく」


「うん、よろしくね」


「うん」


「あとは弓なんだよな~」と俺がつぶやくと


「ううん いいよ これで十分」


「いや、弓ももっと良い物があればいいんだけど、ゆうに聞いたら弓は、ダンジョンの中の楓か樫の木を伐採して持ち帰って作るんだって、伐採した木を持ち帰るなんてできないからな~」


「大丈夫、アメウオコのとよこさんに相談しながら、選んでいるから」


「そうかー、ねえ皆、 今度入る時、素材を全部大谷さんにあげて、それで弓を新調してもらうってのはどうかな?」


「それいいね」


「うん」


「ああ」


「いや、わるいわよ」


「何言ってるの、私達、皆すごい武具持ってるんだよ

 道子の弓もそれ相当の武具にしなきゃダメだよ」


「大谷さん、僕ももう思うよ、その方が僕達も安心できる、大谷さんが良い武具を持つ事は僕達パーティーにとっても大事な事なんだよ」


「そう?」


「ああ」


「じゃあ決まり、次のダンジョンの素材は全部大谷さん、

大谷さんは上野アメウオコのとよこさんに弓をオーダーすることで決まり」


「うん、皆ありがとう」


「いえ、どういたしまして」


豊洲の3階層に行くには1,2階層を通るから、1,2,3階層の素材をしっかり取得し、買取所には、大谷さんのカードに全額振り込んでもらう事に。


それと、初心忘れるべからずで 単体モンスターが強い階層での戦いを忘れないようにと豊島の29,30階層にも潜って素材回収、うまく鱗がドロップできたので、皆の防具に。


そして何回か繰り返し予算達成したので

アメウオコのとよこさんのお店で大谷さんの新しい弓を手に入れた。


ちなみに、あれから源さんのお店に行ったら、新しいヒヒイロカネ合金の片手剣と小剣(小刀)数本、ミスリル製のナイフが数本所せましと並んでいた。


何本かは予約済の張り紙


よかった、源さんは損はしてないんだ。




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