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本当は行きたくてしょうがないんだよね

本当は行きたくてしょうがないんだよね




ーーーGW、豊洲の朝は早い



移転魔方陣が設置されたので、今日は25階層に一直線


の予定だったけど、急遽さゆりさんとゆうの意見で30階層に行くことになった。


新しくできた移転魔方陣を使いたいみたい


「かっくん、36階層行ってみたいと思わない?」


「まあ」


「25階層は、明日にしようよ」


「うん、わかった」


さゆりさんと俺はゲームの時に近い装備が揃ったけど、ゆうだけは弓が揃ってない。


そのゆうが行きたいって言うんだから、ゆうの装備が手に入ればと思うと、そっちを優先するよね。 


うん


30階層の入口に移転完了



この階層は、この前姫様達を助けた階層


盾がドロップしないかな~なんて思いながら


いつものように、ゆうの魔法による先制攻撃、さゆりさんがモンスター

を倒し、一応俺も走りながらモンスターを倒し、さらに下へ下へ、


ミスリルもヒヒイロカネも採取せず。


結局コアのみ回収してどんどん進んで36階層へ

3人で豚さん達を丸焼き、焦げ焼、蒸し焼きに。


あのフルプレートアーマーがドロップしたら伊達君にプレゼントだな~なんて思いながら


「そういえば、弓のドロップってないの?」


「うん、あったとしてもゴブリンレンジャーのしかないんじゃないかな?

ちゃんとした弓は宝箱か、それじゃなきゃ ダンジョン内の樹木を切って持って帰って加工するしかないみたいなの」


「そうなんだ、だからマジックバックがないと無理なんだ」


「うん、それに弓って結構かさばるから、持って歩くの大変なの」


「そっか、だからゆうは軽くて持ちやすいのしか使わないのか」


「そう」


「やっぱりマジックバックだよね」


「うん」


そんな話をしながら36階層の入りに、


・・・豚の次は黒くて大きな角牛?


でっかいバッファローみたいなモンスター

確か上級にグレートバッファローがいたけどあれに似ている。




地面は平たんな草原だから、ゴートより頭の位置を低くして角を全面にして走ってくるから正面から下に潜り込むのは難しい、集団で8―9頭?結構な数。


「ゆう、あれ試してみないか?」とさゆりさんが


「はい」


ゆうがロッドを前に突き出すと ロッドからボワンという音と共に上下に青白い棒が50-60cmくらいづつ出て、それがしなって、赤い弦が張られた。

 

うわっ初めて見た。


弓だ、すごい。


斜め60度?くらい上 めがけて 右手が矢を引くポーズと同時に青白い矢が現れた。


さゆりさんはゆうが矢を放つと同時に刀を抜いて、斜め下に構えながら左へ、バッファローの右手に向かって走り出した。


それを見た俺は胡蝶双刀を抜いて、さゆりさんと反対側、左手に向かって走り出す。


青白いエネルギーボルトのような矢が空に飛んでいくと、それがバッファローに向かって降り注ぐ


1本が最初10本くらいに増え、降り注ぐ時は20-30?数が増えてバッファローの頭や背中に突き刺さって、一気に半分に、

残り4頭になっていた。


ゆうもすぐに分厚い土壁を立て、その上に立っていつもの弓を構える。


こういう連携って、上級ダンジョンのモンスターを倒すような感じがしてぞくぞくする。


バッファローはゆうを土壁の上から落とそうとしているのか、そのまま突進して土壁に激突する勢い。


左からさゆりさん、右から俺、そして上からゆうの矢を、


さゆりさんは2頭をばっさり、俺も1頭をジュワーッと、あ~腹減った、ステーキ食べたいな~、帰りにさゆりさんにお願いしよっと。


残り1頭には俺の胡蝶双刀が刺さってビリビリ流したけど、ゆうが立っている壁にちょっとだけどぶつかってから倒れたので、心配になってゆうを見ると、俺に向かってニッコリ、 グーサイン。


4頭とも倒してしまった。


俺がコアを回収してくると


「こういう連携を取るのは気分が良いな」


「「はい!」」


「ゆう、すごいな、俺、あんな弓初めて見た」


「うん、あれね、上級でしか使ったことなかったんだ、でもあれ使うとほら」


そう言ってさっき使ったロッドをみせてもらったけど

ミスリルの部分が真っ黒になって先が少し溶けたようになっていた。


「そうか、だから予備のロッドも持ってるんだ」


「うん」


さゆりさんに向かって


「それじゃあ帰りに33階層に寄って、ミスリル採取ですか?」


「そうだな」


「かっくん ありがと」


3人で、33階層まで戻って、いつものようにミスリルを探そうとしたところ、

あー、 まずい 、あわてて33階層出口まで戻って コンビニ袋をゆうからもらって被る。


2人は仮面を、改めて33階層に


「やあ、変態マン君と美女の皆さん」


「こんにちは」


「君達、今日は?」


「はい、ミスリルを取りに来ました」


「そうか、我々と同じ目的なんだね」


「あっ、 はい」


「いや~、30階層への移転魔方陣のおかげで、前よりここに来やすくなったから、毎日のよう33階層に来ているんだが、なかなか見つからなくてね~、君達も?」


「あっ、いえ、今日だけです」


「そうか、それじゃあお互いばんばろう」


「はい」


一旦別れた後、 さゆりさんに


「どうしましょう?」


「そうだな、手伝ってやるか」


「はい」


とりあえず自分たち用のミスリル鉱石を1個採取し、リュックに入れてから、3人でマッスルズさん達の方に


「あの~、俺達、1個見つかったんで 、お手伝いします」


「何? 来て早々見つかったのか? ラッキーだね、そうか手伝ってくれるのか、いいのか?」


「はい、俺達も30階層の移転魔方陣のおかげで、この階層に来るのも時間がかからなくなったので、まだ時間もありますから」


「そうか、いや~、助かるよ」


「いえいえ、それじゃあ 俺達も探しますね」


「ありがとう」


そう言って、リーダーがポーズして大胸筋をビクビク。


ハハハ 2人の仮面の下の表情が気になったけど。


探索・・・・・・あった!


20mくらい後ろにリーダーがいたので声を掛ける


「たかさん、これ、 ミスリルじゃないですか?」


「どれどれ?」 そう言って俺達の方に


ガントレットでゴリゴリこすって


「おお、変態マン君、すごいね」


「いえ、たまたまです、じゃあ、 あっちの方を探しますね」


そう言って、 また別の方へ、 あった!銀色ポイント

たかさんとしずさんがさっきのミスリルの採取作業をし始めた。


こっちではしんさんが、大盾と大剣でまわりの岩を削るようにたたきながら歩いている。


「しんさん、これはどうです?」


「なになに」そう言って俺の近くに


「おおっ! 変態マン君、すごいよ、ラッキー続き!」


そう言ってポーズ、上腕二頭筋をビクビク


「何個必要なんですか?」


「2個だから、これで依頼完了だ、3日間なにもでなかったけど、変態マン君達が手伝ってくれたら今日1日で達成だよ、本当にありがとう!」握手をしながら筋肉ビクビク。


最後にマッスルズさん達が横一列に並んでお礼と共にポーズ


俺達は普通に頭を下げる。


それから、マッスルズさん達が、2個目のミスリル周りの岩を削り採取しているので そこで別れた。


帰ろうとしたら、目の前に銀色ポイントがあったので、さゆりさんに


「ついでだから、まゆみさんに1個お土産に持って行きますか?」


「そうだな」


もう1個採取して、そのまま女王ハウスに立ち寄って、まゆみさんにミスリル鉱石を1個 渡して帰ろうとしたら、ゆりこさんがトレーニングルームからあわてて出てきて、捕まってしまった。


「かっくん!」


う~ん、その体に胸元がざっくり開いたからだにぴったりのピッチピチ、ムッチムチのトレーニングウェアは刺激が強すぎる。


高校生の俺は、固まって、じーっと見てしまったわけで、ゆうに脇ばらをくすぐられ 我に帰ったけど。


ゆりこさんが、時間も時間なので、お礼も兼ねて、一緒に夕食を と誘われて、思わずコクっと頷いて、夕食をごちそうしてもらう事になった。


またまたゆりこさんが右隣、左にゆうがべったりくっついて夕食をいただく。


ハーレム?ウーヒッヒッヒ


「かっくん、これ、どうかな?」


「はい、おいしいです」


「そう、あのね、これ私が作ったの」


「そうなんですか!?」


「うん 」


「ゆりこさんって料理もすごいんですね」


「うん、何時でもお嫁に行けるように、家事も練習しているの」


「そうなんですね」


「うん」


「かっくん、私も料理得意だよ」


「そうなの?」


「そうよ、今度かっくんのおうちで作ってあげる」


「おお、助かるよ」


「うん」


「私も今度かっくんのおうちに行ってもいい?」


「いや、それはまずいでしょ、だって俺、これですよ」


そう言って被っているコンビニ袋をガサガサ触ると


「別に、その袋 はずしてもいいのに・・・・・」


「いやいや、それはまずいです」


「そうお? 私は別にいいんだけどな~」


「いや、それだけはまずいです」


なんとかこの場を、しのいで、なんとか帰る事に


「今度、また一緒にダンジョンに入りませんか?」


「そうですね、また機会があったらお願いします」


「約束ですよ」


「はい」


さゆりさんが言うには、なんかすごく高そうなお酒を勧められたらしく、当然俺とゆうは未成年だから遠慮して、さゆりさんがおいしいと言って飲んでいた。


結局家に着いたのが夜の11時を回っており、


帰りの間、ずーっと、ゆうがべったり俺にひっついて離れない。


疲れたのか? 家は近所だから、夜も遅いし不安なのだろう、ゆうの家まで送って、それから家に帰ると


陽が心配していたが、知り合いの冒険者と一緒に晩御飯を食べてきたと言うと、安心して部屋に戻った。



俺はミスリル鉱石を、クローゼットに入れ、明日に備え寝た。




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