65.激動の9か月―ひとやすみ
激動の9か月―ひとやすみ
今日はクリスマスイブ、皆でお祝いという事で
10人で集まりクリスマスパーティー
来年は皆でレベル20になろう!メリークリスマス。
正月明けまで各自訓練という事でダンジョンはお休み
27日終業式、28日に源さんの所に行って、来年もよろしくお願いします、
と挨拶の予定が、女王様から源さんに連絡があり、
またまたマンスリーマンションに、いつもより広いぞ、
ちょっと遅いクリスマス ゆりこさん(女王様)達が全部用意してくれて、ちょっと申し訳なかったけど。
初めて会った時に比べると、話す事もあって、
装備の事とか、国交省や管理局に対する愚痴、不平不満、ちょっとした秘密情報も。
あと源さんの事も
会い行くとめんどくさそうにするのはやめてほしい とか
「しょうがないだろ 生まれつきなんだから」
って言ってムスっとしてた。
俺達の本当の姿を知りたそうだったけど、そこは一流冒険者 わきまえてくれた。
いつのまにか女王様が俺と2人で話そうとか言ってきて、
個人的な事情がちょっと特殊でこういう恰好をしているだけでSMの趣味はないとか、
普通に男性と恋がしたいとか、
でもこの容姿と5大パーティーと言われるようになって有名になっちゃって、
それにこういう恰好をしているからそういう機会がないとか、
男は顔じゃないとか、自分より背が低くて細めの男性が好みとか、
恋人じゃなくても普通に2人で遊びに行ったら楽しいと思わない?とか聞かれた時はなんて答えて良いかわからず戸惑っていたら、
そこにゆうがやってきて3人で雑談に、男性の好みが同じとかで盛り上がって、
俺はいつのまにか聞くだけになっていた。
ゆうの好み、体型は俺と同じような感じなんだけどな~
なんだかんだ言いながら、俺達は初めて別のパーティーと交流を持った、
俺達の秘密はそのままで。
これからも定期的に会いましょう、と約束して解散
家に帰ってから ゆうが
「どうするの?ゆりこさんのあれって、かっくんを誘ってたわよ」
「うん、でもコンビニ袋かぶったまま街中なんて歩けないし」
「じゃあ、素顔で会うの?」
「いや、そういうわけじゃなくて」
「どういうわけなの?」
「どういうわけとかそういうのじゃなくて、あくまでも友好関係にあるパーティーだから、親しくするのは良いことだけど、そういうのはゆうとだったらいいけど、他はあまり考えられないというか」
「そう?私とだったらいいんだ」
「うん」
「そっか、そうね、そうよね」
ずーっと責めるように問い詰めていたのが急に対応が柔らかくなって、一安心。
本当はゆうと2人でデートしたい なんて言えないし
でもさそったら来てくれるかな~なんて考えていたけど、
源さんの所に行くときはよく2人だけで行くから、まあ今はそれでいいか。
面倒な須藤さんはレインだけで済まそうと思っていたら
来てほしいと言われ しょうがないから3人で虎ノ門に行くと、テーブルに豪華な寿司が、
回転寿司しか行ったことがない俺は、寿司ってこんなにおいしいんだ・・・
5人で食べながら 須藤さんが1人でしゃべってる。
これからは僕が君達を守るとか言ってるけど、須藤さんの上司から言われたら 逆らえないんだろうな って思いながら、頷いておいた。
最後に鬼頭さんに来年もよろしくお願いしますと挨拶をしてお別れ。
30日、冬休み、ゆうは朝から俺の部屋にいる
こっちの世界に来てから激動の9か月だった。
「う~ん 私はそれほどじゃなかったわよ、今まで以上にかっくんと一緒にいるようになったけどそれ以外は、それほど変わらないな~」
思い出すように
「そっか、かっくんは高校が探求高校だからだよ、私は選択でダンジョンがあるくらいでそれ以外は普通に学校だったし、休みの日にダンジョンに行くのだって
ゲームをしている時間がダンジョンに変わっただけ、
須藤さんとか、源さんとか初めて会った人もいるけど、
ゲームではさゆりさんとかっくんと一緒だったじゃない?」
「そっか」
「うん、かっくんは高校の授業も友だとも全部ダンジョンがらみだから、
今までとはガラっと環境が変わったんだよね」
「そうだね、俺だけガラっと変わったんだ」
「うん、そういう意味ではかっくんは大変だったね」
「うん」
「お疲れ様」そう言って頭を撫でてくれた
31日大晦日恒例の紅白歌合戦、家族で見ていると、特別審査員に勇者 と 姫が出ていた。
やっぱり5大パーティーの人達は こういうのに出るんだー 番組検索をすると
裏番組にダンジョンベスト50という番組がやっていたので、俺は1人でそっちを見ることにして自分の部屋でテレビを見ていたら、陽がやってきて一緒に見ると言ってきた。
本当は1人で見たかったけど、しょうがないから一緒に見ることに、各パーティーが攻略していた動画を人気順に公開している。
とても参考になる。
なるほど5大パーティーの活躍動画が大半だが、とても参考になって、
来年からの活動に役立つかな・・・・・・
あれ?
「兄さん、この変態マン って 変な恰好しているけどすごいんだね」
「ああ すごいんだぞ」
ベスト20に3も入っていた。
1つは俺達じゃなくて国防としてだけど、
女王様を助けたときはいっぱいモザイクがかかって12位だった、
はあ やっぱりゆりこさん達はこんな扱いなんだな~
姫の時の動画映像はなんと8位に・・・・・・微妙な気分
さっそくゆうからレイン
『変態マン すごいね♡』
映っているはゆう達も
『うん、ありがと、一緒に写っている美女達もすごいね』
『うん、私も変態マンのパーティだからね』
ははは そうだ3人同じパーティーなんだ
一般のその手の連中のスレは 変態扱いしたようなスレだけど、一緒にいる2人もそういう意味では同じ扱いなんだ、そうだよ3人がそんな連中からそんな扱いを受けているんだよな・・・
『で 明日は?』
『うん、約束どおり』
『それじゃあ 迎えに行くね』
『うん』
本当はゆうと2人きりで行きたい、
でもここにいるのは4人・・・・・・・・・・・・・
4人でお賽銭を投げ込み、2礼2拍1礼
こういう賑わいの中を歩くのは本当に久しぶり、
4月からずーっとダンジョンだったな~
甘酒飲んで、大阪焼き食べて・・・
えーっ 変態マンのお面と美女のお面・・・・・・
買う奴いるのか?
売れ残っても知らないぞー
って ゆう、なんで買うんだよ・・・・・・
最後は、変態マン1人と美女3人でおめでたく家に帰った。




