女王様と変態マン
女王様と変態マン達
「で、どんな弓がほしいの?」
3張考えている事、それから内容を説明すると
弓は本体の素材と弦の素材が多種多様で、細かくてむずかしい。
結局どういった使い方をしたいかを説明して、それを聞きながらどういう部材が良いかを教えてもらいながら決めて行ったけど。
「う~ん、どれもオーダーになるけど、オーダーは高いわよ~」
実際に使う本人から直接聞いた方が良いとの事で、後日2人連れてくる事に。
こっちの世界で使われる矢の事を聞いたり、色々雑談していて、
「あの~、ここらへんの専門店って皆 源さんの知り合いなんですか?」
「あー 旦那が源さんと同じパーティーだったのよ」
「・・・・・・」聞いたのがまずかった
と言う顔をしていたら
「そう、源さんから聞いているのね」
「はい」
「源さんがね、1人だけ生き残ったのが悪い事みたいに思ってたみたいで、
自分も死ねばよかったとか言って大変だったわ、
でもね私達は源さんだけでも生きて帰ってくれたから、それだけが救いだった。
誰も帰ってこなかったらずーっと尾を引いちゃって立ち直れなかったと思うのよね、
そりゃあ自分の旦那が生きていてくれたらうれしいけど、
冒険者なんだからそれくらいの覚悟があったしね、
源さんね、それから私達皆が生活して行けるようにってこうやってお店を開くよう言ってくれて、手伝ってくれてね」
「そうなんですね」
「そう、だから、源さんのお店だけじゃなくて 私達のお店もごひいきにね」
「はい」
数日後 大谷さんとめぐさんと4人、一緒に来て、色々相談に乗ってもらい、2人の希望する弓をお願いする事ができた。
ゆうは、結局、弓は棚にある一番軽いのを、そして色々な種類の矢を買っただけだった。
「ゆう、本当にそれでいいの?」
「うん、軽さ重視だから、これでいいの」
「ふ~ん」
帰りに紹介してもらったポーション専門店に寄って、
必要なポーションとポーション入れ用ベルトとホルダーポーチを2人分買って
大谷さんとめぐさんに それぞれ楠さんとさよさんに渡してもらうようにお願いして、
そこで別れた。
それから、俺達は源さん経由で女王様たちと連絡をとり取り、会う事になった。
最初の案は飲食店の個室、次の案はホテルの部屋、
でもどちらも目立つし、お店の人、ホテルの人、まわりのお客さんに見られたら大騒ぎになるし、俺達の素性がばれるのは絶対に避けたい、
結局、何の変哲もないマンスリーマンションを1週間借りて、
その中の1日、そこで会う事に
1LDK 8畳くらいのリビングに9人、狭い・・・・・・
何故か俺達3人がベッドに腰かけ、椅子に源さん、床に女王様たちが体育座り
「おい、お前ら なんでそこに座ってるんだ? あっちに座れ」
5人は、ゆっくり向こうのダイニングテーブルの椅子に、
ただ椅子が4脚しかないので、ちょっと狭いけれど、ゆりこさんが俺の隣に座って
それからモゾモゾと自己紹介、
【女王(様)】
リーダー ゆりこさん 長鞭 バラ鞭
まりこ さん ナイト 小盾片手剣
ようこさん ウィザード
みきさん アーチャー
さちこさん プリースト
【変態マンと美女(達)】 (暫定名)
さゆりです
ゆう です
かつ・・・変態マンです
俺が “かつみ” と言おうとしたら、ゆうがあわてて脇に手を入れてきて・・・
『フギャ』・・・本名を言おうとしてしまった。
ゆうは、俺が脇の弱い所を覚えていて、
あわてて俺の脇に手を入れて・・・いや入れてくれて助かった。
それから、女王様達は、
まりこさんがあの時死を覚悟していたところに
さっそうと現れて 治してくれた事への感謝とお礼。
さちこさんが お礼と自分の体力不足の反省。
俺は、みきさんには、お尻の矢の事は言わなかった。
理由を言ったら・・・・・・・本当の黒歴史だから。
とりとめのない話ばかりだったけど、一応友好関係ができた、何かあれば源さんを通して連絡を取り合うということに。
俺の部屋にさゆりさんとゆうと俺の3人
これで武具(武器)の方は3人ともそれなりの物が揃うめどが立った。
「これで3人ともそれなりの武器が揃う、ようやくだな」
「「はい」」
「ただ、ゲームの世界ではなく現実世界、モンスターにやられた場合、多少の欠損なら私が回復・修復で元に戻れるが、それも限界がある。
それを考えるとどうしてもゲームの時のようなわけにはいかないな」
「そうですね」
源さんのパーティーの事を思い出してしまう
・・・・・・・・
「高谷」
「はい」
「高谷スタイルのアサシンは今の装備ではまだ危険だ」
「はい」
「たいていは治せるとは思う、ただ、先行した先で大怪我をした場合、私達が駆け付けるまでは激痛に耐えながらモンスターから逃げないといけないだろ、現実世界だ、激痛に耐えながら逃げる事ができるか・・・
それ考えると、最悪そのままモンスターにやられてしまう可能性があるだろ、
豊島と豊洲の30階層までは、基本的にゲームと同じだったから高谷の攻撃スタイルでも何とかなると思うが、
豊洲の35階層以深は未知だし、川越の6階層以深は現実世界ではゲームと同じかわからない。
防具が揃うまでは、高谷のアサシンの攻撃スタイルは、この前の女王の時のような緊急時以外は自重した方が良いだろうな。
先行は、感知、索敵に留めて、戦う場合は私達と一緒、先行して先にモンスターを倒すのは異常事態以外は控える方向で行こうと思うがどうだ?」
「はい」
「今後の課題は、マジックバックと高谷の防具だな」
「はい」
「女王のあの透明な素材が気になるな」
「はい、もう少し親しくなったら聞いてみたいと思います」
「そうだな」
今後の3人パーティーの戦闘スタイルが決まった
「高谷」
「はい」
「話は変わるが、なんでじゃんけんにしたんだ?」
「いや、それはその~」
「私は昔からじゃんけんは強かったから、高谷がじゃんけんで決めようよ言ったとき、ちょっと申し訳ないと思ってたんだ」
「そうなんですか」
「私もです、かっくんってじゃんけん弱かったのに、なんでじゃんけんって言ったのか不思議だったんです」
「あっ」
「どうしたの?」
「イヤ、なんでもない」
そうだ、思い出した。
幼稚園の時、ゆうに1度も勝ったことがなかったんだ
忘れてた・・・
幼稚園の時、プリンが2個でゼリーが1個の時、陽がプリンを食べたいと言うから、残りのプリンとゼリー、ゆうとどっちにするかでじゃんけんをするとゆうが勝ってたんだ。
3つ違う種類のアイスの時もそうだった・・・全部ゆうが勝ってた、今ごろになって思い出すなんて・・・
「かっくん、私達の事思ってそうしてくれたの?」
「そうか、やさしいんだな」
「・・・はい・・・」
「違うでしょ? かっくん、中学の時じゃんけん強かった?」
「・・・・・・・・」
「やっぱり」
「ごめんなさい」
「しょうがないな~」
ハハハ ばれた。
今までと違って、じゃんけんはなし、順番で俺もボスとお戦わせてもらえる、
うれしい。
俺もレベルがあがったら2ジョブ持ちに成れるんだろうか・・・




