60.新たな武具―そしてばれる
新たな武具―そしてばれる
さっそく3人で上野のおじさんのところに
おじさんはアイパッドを見ながら隣のお店の人となにやら話し込んでいた
「こんにちは」
「おお」
「どうしたんですか?」
「いや、この前の変態マンと女王達だよ」
「はあ」
お尻の矢を思い出し、俺にとっては早々に黒歴史となり、関わりたくないから さっさと
「あの、これ」そう言って ミスリルとヒヒイロカネ鉱石を 置くと
「おお 持ってきたか 良く見つかったな」
「はい」
「どれ」そう言って 後ろにある、スティックみたいな器具を鉱石に当てて何かを見てる
「ああ、確かにミスリルとヒヒイロカネだな」
「はい」
「で、これで何を作りたいんだ?」
「はい、この前作ってもらった 胡蝶双刀2本 と ロッド2本 それと 鉈です」
「ロッドはミスリルに補強でヒヒイロカネ、胡蝶双刀と鉈はヒヒイロカネに魔力伝達を考えてミスリル って感じか?」
「はい」
「ああ、わかった」
「お願いします」
「あまったらどうする?」
「できれば刀にしてほしいです」
「おじょうちゃんのような長竿か?」
「できそうですか?」
「俺はなんとも言えないが、おそらく大丈夫だろう」
3人で相談する
「さゆりさんの予備に1本 どうですか」
「うん、私もそう思う、さゆりさん」
「いいのか?」
「はい」
3人頷いて おじさんに向かって
「お願いします」
「わかった」
「あの代金は・・・?」
「まあ 素材持ち込みだから、合金用にアバンタイトを使っても金額は知れてるからな~ ただこの素材は難しいんだよな、特殊な錬金術を使うって言ってたからな~、 まああいつは久しぶりの素材だから喜んでやるだろうけど、う~ん 1000じゃあきついかな~ う~ん」
きつい って 聞こえたので 思わず
「全部で1,500万円じゃあ無理ですか?」
「う~ん、お前達の頼みだ まあいいだろう ほとんど手間賃だけだし あいつも久しぶりの素材だ、喜んでやるだろうしな」
「はい ありがとうございます」
3人が500万円づつ 前金で支払う事になって、大満足。
「ところで、この石っころ、いつ取ってきたんだ?」
「日曜日です」
「そうか、よく見つかったな」
「えっ?」
「なんでも回りは岩ばかりだから、そこからミスリルとかヒヒイロカネを見つけるのは、ほとんど偶然に近いって聞いたぞ」
そうなの? 俺の探索スキルってすごい?
「はあ、そうですね、たまたま偶然です」
「そういえば 女王と変態を見なかったか?」
「・・・・いえ」
「まてよ」
そう言って また アイパッドを見る
「おい、ぼうず お前 変態マンか?!」
ギロッと睨まれた
「えっ?」
「え じゃねえ、変態マンだろ」
「・・・・・・・」
どうしよう、思わずさゆりさんを見てしまう
さゆりさんが頷いて、おじさんに向かって
「あの、どうしてそう思ったんですか?」
「変態マンが使っている小刀だよ、普通は気が付かないだろうけど、この前作った胡蝶双刀だよなこれ、それにじょうちゃんはウィザードだろ?そしてこれだ。
2本差しで居合でモンスターを一刀両断、モンスターにこれができるってことは腕と刀の両方そろってできる技だ、並たいていの腕と刀じゃここまで綺麗に切れない。
それこそ、おじょうちゃんの持っているくらいの物じゃなきゃあな」
「・・・・・・・・」
「すみません、この事を知っているは、管理局の2人とおじさんしかいないんです。秘密なんです。
絶対なんです。
ばれたら私達はここにいられなくなるんです」
「そうか・・・だからこんな袋かぶったり、仮面つけたりしているのか」
「はい」
「わかった、俺も元だが冒険者のはしくれだ、お前達の秘密は守る」
「ありがとうございます」
「なあ、お前達はレベルは60~63だよな」
「・・・・・・はい」
「本当か?」
「すみません それも言えないです」
「「すみません」」
「まあそうだろうな、色々事情があるんだろう、まあ冒険者なんてそんなもんだ わかった これ以上何も聞かない、大丈夫だ、誰にも言わないから安心にろ」
また画像を見ながら
「そうだろうな お前達のこの動きと技を見てると、どう考えても勇者パーティーでも太刀打ちできないって思うんだよな、おいぼうず、お前のこの走りは尋常じゃないぞ」
「はあ」
「大丈夫だ、誰にも言わないから 安心しろ」
「ありがとうございます」
今日は俺達の秘密がばれてしまったけど、おじさんも元冒険者、それに色々教えてくれて、根はいいい人だと思うから信用する事にした。
これからも長い付き合いになると思うし、これで装備についても多少の我儘言ってもわかってくれるだろう
そういえばおじさんも変態マンの動画を普通に見てた・・・
冒険者にとっての変態マンは、一般人とは違うのか・・・
武器性能について ちょっと不安は残るけど、希望に沿った武器が手に入るはず
よかったという事で家に帰った。
数日後、おじさんから装備は全部要望どおり、できると連絡を受け俺とゆうはホクホクだった。




