これが現実世界
これが現実世界
「国立探求高等学校西大泉校 って名前」
「それって いかにもダンジョン関係の学校みたいね」
「そうなんだよ」
「やっぱり これが現実かも」
「うん、あのさ やっぱりレベルとかあるのかな」
「ステータス見てみた?」
「そういえば 忘れてた」
「見てみる?」
「うん」
そう言って2人 黙って ステータス と頭の中で唱えると・・・・・・見えた。
でもなんでゆうはステータス隠す?
まあいっか、俺のステータス、昨日のゲームの中と同じだ
「ゆう」
「なに?」
「このレベルって この世界のダンジョンだとどれくらいなんだろう」
「うん、どれくらいなのかな~」
「ゲームの時と同じだったらすごいような気がする」
「そうだね」
「調べてみるか」
「うん」
「ねえ、今日、これからどうする?」
「どうしようもないよね、とりあえずこの世界のダンジョンと、俺達のレベルがこの世界のどの程度なのかとか色々調べてからだよな」
「そうだよね、ねえこれからかっくんのおうちに行ってもいい?」
「ああ、そうだな その方が色々相談できるし」
「うん、じゃあ いこっか」
「ああ」
2人でファミレスから家に向かって歩きながら
「ねえ、ゲーム内のビットって使えるのかな~」
「ああ、さっきのファミレスにはなかったよな」
「うん」
「ゆうってどれくらいビット持ってたんだ?」
「うん、5000万くらい」
「えっ そんなに?」
「うん、でもまだ足りないの、アークウィザード用の最上級のオリハルコンロッドが欲しくって 貯めてたの」
「そうなんだ」
「うん、あのね、ステータス画面には映ってなかったんだ、なくなっちゃったら どうやって手に入れるか考えなきゃいけないな~」
ゆうから聞いた話だと、オリハルコンロッドはその名の通りオリハルコンと合金で魔法適正が半端なくって、さらに武器としても使えるアークウィザードにとって購入できる魔法の杖の最上級モデルだ。
ダンジョン内のドロップ品や宝箱からでてくるアーティファクト級(宝具)に比べると性能は落ちるけれど、そんな物は滅多に出ないから、ウィザードにとってはこれを持つ事が夢なんだそうだ。
そんな話をしながら俺の家に、
「ただいま~」
「おじゃましまーす」
妹が出てきて
「あっ 祐子さんこんにちは」
「陽ちゃんこんにちは」
「今日は?」
「うん、かっくんとね」
「えっ?」
「ほらダンジョンについて打ち合わせ」
「祐子さん、兄さんと一緒にダンジョンに入るの?」
「うん、そのつもり」
「ねえ、だったら私も」
「そうね、私たちが高校生になって、冒険者登録して、ダンジョンに何回か入ってからね」
「うん」
祐子が普通に陽と話しているのを見て、その適用力に驚きながらも、俺の部屋に
「ゆう すごい適応力」
「うん、陽ちゃんとは時々会ったりしていたしね」
「そうなのか?」
「うん、それより この世界について」
「そうだった」
色々調べてみて、
「なあ、世界が融合したんじゃなくて、俺達だけがこっちの世界に融合したってことなんだな」
「うん」
それから2人でパソコンの前でダンジョンについて調べ始めた。
「ダンジョンって高校に入って冒険者登録してからじゃないと入れないんだな」
「うん、そうみたいね」
「それじゃあ 俺達ってこの世界ではダンジョン未経験者=初心者レベルなんだよな、ひょっとしてまずいのか?」
「そうかも、ねえ、レベルについても調べようよ」
「ああ」
ダンジョン関係のニュースや、探求者?冒険者?パーティー、クラン・・・思いつく言葉で検索すると、だんだんわかってきた。
ダンジョンが発生したのは約10年前の事で、ダンジョンから出てくるコア=魔石、モンスターの素材、ドロップ品なんかは、当時の科学では解明できない特殊な力があって、それが経済社会に大変革をおこし、巨大産業になっている。
ダンジョンはレベルが全てで学歴は関係なく、ただ危険なので16歳または高校生になって初めて冒険者登録ができ、初級ダンジョンから入れるらしい。
一般人はたいていレベルは1、
中には10くらいの人もいるらしいけど、そういう人は悩まず冒険者を目指す。
基本的にダンジョンでモンスターを倒したりする事でレベルが上がっていくところはゲームと一緒。
レベルはゲームと同じで、フレンド、パーティー、クランのメンバー以外の他人には見る事はできないが、1つ違うのは各ダンジョンの入り口の監視員は、専用の機械装置を使ってレベル判定をして入場者のチェックをしている事、つまり初級レべルの人間は安全を考慮して中級、上級ダンジョンには入ることができないようになっている。
つまり行政側だけは皆のレベルがわかるのだ。
世界で初めてダンジョンが出現した頃、かる~いチャラオ
やイケイケ?連中が実力も考えずにダンジョンに入って、そのまま帰ってこない、初級者パーティーが中級ダンジョンに入って全滅した という事件が多発するようになり、それが他の国でも同様なことが起こり、それに伴い国際的な機構が発足し、各国もそれに対応し、日本では
探冒省ダンジョン管理局というのができ今の制度になったらしい。
ただし、今朝、陽が言っていたように、同伴者がいれば、その同伴者のレベルで判定されるダンジョンに入る事ができる。
また中学生以上であれば16歳未満でも、探求者登録または、冒険者登録した者が同伴すれば入れるけど、この場合初級ダンジョンのみという事もわかった。
陽はこの事を言っていたんだ。
冒険者、探求者の違いは協会が2つあって、登録する協会の違いで、細かくは違うみたいだけど、今の俺達にとって、どちらでも同じような物だけど、お役所側の都合があるらしい。
もちろん両方に登録することもできるが、管轄が違ってもどちらかの登録証があればどこのダンジョンでも入れるから、違いがわかってからでもいい事なので、高校が始まって説明を聞いてからの話という事になった。
「という事は俺達は本来レベルが1か2程度ってことだよな」
「うん」