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クラス対抗戦 がっかり

クラス対抗戦 がっかり



「うん」


「ああ」


「ああ」


皆泣きそうな顔で、


「高谷君ありがとう」


「高谷君」


「高谷君」


「ああ」なんかちょっと照れる


座り込んだまま動かないでいると 先生がやってきて


「次の試合があるから、さっさと戻って」


「「「はい」」」


観覧席に戻ると、大谷さん達が俺に声を掛けようとしたところに、皆が寄ってきて賛美の声をかけている、俺はさくっと後ろに下がって3人を見る。


そこに姫野君たちがやってきて 大谷さん達に


「ごくろうさま がんばったね」


それから俺に向かって


「高谷君だっけ?足が速いんだね アサシンかな?」


「ああ」


ご苦労様 って何を上から目線なんだ?


「そうか、アサシンか アサシンにもそういう使い方があるんだね」


使い方? なんだそれ、俺は道具か?


最初、こいつは正当イケメンで いいやつなんだろうと思って行ったけど、どこにでもいるいかにも陽キャグループのただの勘違いイケメンなんだな、がっかり。


だけど、そのおかげで 俺の事がばれなかったみたいだ。


大剣やろうは伊達君の盾で防御して、隙を狙って大谷さんが倒したし、ウィザードも大谷さんの矢のおかげで倒せた。


盾君を倒したのは俺だけど、大剣やろうとウィザードの方がインパクトがあったし、俺は最初の方にあっさり倒したからね


俺の事は、廻りをぶんぶん飛び回るうるさいハエ蚊くらいにしか見えなかったんだろう、助かった。


ああ、でもちょっと癪に障るというか、嫉妬とまではいかないけどあの1番美人さんはこういう奴が好きなのか・・・


俺は目立たないように、伊達君に「トイレに行ってくるね」そう言って、姫野達から離れるようにトイレに行って、自動販売機でジュースを買って、ベンチに座って1人ゆっくり飲んで、周りが静まる頃を待ってから席に戻る。


早々と1試合が終わっていた。


いよいよ姫野達の試合、Dクラスの皆はかなり期待している

最初の話だと3試合もやるって言ってたけど大丈夫か?


姫野達の戦いを見ていると、あれ?眼鏡君があっけなく退場。


盾君の後ろにギャルと一番さんが、


姫野君はその横で剣を構えているけど、動かないの?


ギャルが弓で一発で相手のナイト(剣持ち)を仕留めた。 

やるな~ 命中率と威力は大谷さんより上だな、


ただ弓が大谷さんより一回り大きくて弓を引くのも結構力がいるだろう、おそらく連射は大谷さんの方が得意そう、


うんやっぱり、ギャルは1回1回の弓の威力と命中率は高いけど連射ではなく、矢を放つとすぐに盾に隠れていた。


ギャルが弓を構えて姫野の横に並んでは矢を放ってその度に盾に隠れる。それの繰り返し。

確かにモンスター相手だとそれも有効かも知れないけど、今回はCクラス、もう手の内は見られたので同じ手は食わない。


手詰まりだけどどうする?


Cクラスの連中はゆっくり前に進んでくる


すると 突然Cクラスの小盾片手剣のナイトがさらに前進してきた、併せてウィザードとアーチャーがエネルギーボルトと矢の応酬、一方的に攻撃され


姫野達は防御に徹するしかなく、そのうちナイトが姫野の前に一騎打ち状態。


慌ててギャルが相手のナイトに矢を放つと 相手のナイトに矢が当たり ブー、 でも同時にギャルにエネルギーボルトと矢が同時にあたり相打ち ブ-。 


幸いな事に相手は、ナイトが既に倒されて大盾とアーチャーとウィザード 盾をうまく使いながら攻めていけば有利なはず。


と思っていると姫野が急に相手に向かって走り出す

何だ? 俺の考えの斜め下の展開

姫野は相手の盾男に攻撃を始める。


その隙に相手のウィザードとアーチャーが左右それぞれに展開するように走り出し、

大回りでD盾君の横について、両側から弓とエネルギーボルトの応酬 

D盾君はどちらも防げず1番美人を守るように撃沈 

その間に姫野はC盾男を倒し

1番美女の元に向かって走り出し、Cウィザードを切りつけ、

残りはCアーチャー  そのまま姫野はD盾君の盾を拾い隠れていた1番美人から盾を受け取り、一番美人を後ろに守りながらジリジリとCアーチャーに近づき、

Cアーチャーの弓矢がなくなったところでCアーチャーが降参 


勝ったけど、泥試合だったな・・・・・・


最初の弓は良かった、けどそれ以降の動きが俺には理解できなかった、色々な戦法があるんだろうけど・・・・・・


まあ最終的に勝ったのだからいいんじゃない・・・かな?


姫野達パーティーは勝ったけど姫野と1番美人以外は意気消沈。


ただ、Dクラスの皆は勝った事に喜びの声をかけ、姫野たちもそれに答えていた。


伊達君が俺に向かって「3人も死んじゃったね」


「ああ」


「僕はイヤだな」


「俺もイヤだ 誰も死なせたくない」


「うん」


2人だけの会話だけど、伊達君も同じ事を考えてたんだと思うと、姫野のパーティーじゃなくて良かった、伊達君たちと同じで良かったと思った。


よく考えると、この順番って、姫野は立て続けに3試合するつもり?組み立て間違ったよね~、、連続はまずいんじゃないかと思うんだけど姫野が決めたんだから、まあいいっか

そう思っていたら姫野が大谷さんに


「大谷さん、君達Cクラスに勝ったよね、申し訳ないんだけどもう1試合出てくれないかな」

「えっ?どうして?そんな事できるの?」


「ああ、僕達、さっきの試合で結構疲れちゃって、回復する時間がほしいんだ だからこの試合に出て、僕達が回復する時間をかせいでほしいんだ、最後の試合はかならず僕達が勝つから」


「でも、勝手に替えても良いの?」


「うん、先生に頼んだら良いって言ってくれたんだ」


随分勝手な話だな~って思っていたら

それを見ながら伊達君が「高谷君 どう思う?」


「ああ、俺は最初から2試合って言ってただろ、平気だよ、伊達君は?」


「高谷君が大丈夫なら、僕も大丈夫」


「そっか、それじゃあ大谷さんと楠さん次第だね」


「ああ」


難色を示していた大谷さんがしつこく言ってくる姫野に困って俺に「高谷君どうしよう?」


俺は、楠さんに向かって「楠さんは大丈夫?」


「うん」


「そっか」


姫野が俺に言ってこない以上俺が答えるのはおかしい、というかイヤだから 大谷さんに向かって頷く


「それじゃあこの1試合だけだからね」


「ああ、助かるよ」


最初から2試合のつもりだったから平気なんだけど、

あの姫野の自己中な考えは・・・、



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