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3人で交渉

3人で交渉


近くにカフェがないか探し回り、ようやく見つけて中に入った。


「困りましたね」


「ああ、ここまで話が大きくなるとはな」


「はい」


「このまま言いなりになると、どんどんはまって抜けられなくなりそうですよね」


「そうだな」


3人が黙る、しばらくしてさゆりさんが


「引き受けない選択肢がないなら、こちらの我儘を通そうと思う」


「はい」


「1階層のみ、ボス部屋には入らない、国防の連中には挨拶しかしない

もし国防や協会に変な動きがあったら、その場で隠蔽、最大俊足でダンジョンから脱出」


「行方不明とかで騒がられたらどうしましょう」


「入口の監視員に挨拶して帰れば 大丈夫だろ」


「そうですね ちゃんと帰った事になりますよね」


「須藤さんには、1階層のみでボス部屋には入らないで帰る という条件で 引き受ける」


「はい」


「そうだ、報酬を吊り上げよう」


「そうですよ、そうしましょう」


「いいですね それ」


「それじゃあ 戻るか」


「はい」 さゆりさんが須藤さんに連絡し

再び協会ビル10階応接室


「決まったか?」


「はい、1階層しか入りません、ボス部屋には入りません

それと、国防の人達には 挨拶くらいしかできませんがそれでいいですか?」


「わかった その条件で進める」


「それと 報酬です。前回はただの学生でしたけど、今回は5大パーティーですよね。こういう特殊ケースって 特別ボーナスがでるんですよね」


「まあ」


「1人 1000万円」


「1000万円?!」


「はい」


「それはちょっときついかも」


「そうですか、それじゃあ、変態袋マンはここで消滅します」


「いや ちょっと待ってくれ 厚労省に掛け合ってみる 」


「お願いします」


「・・・一括では無理だが将来にわたってならどうだ?」


「具体的に 金額で示してください」


「わかった、来週までに なんとかしておく」


「それじゃあ 1階層の件 国防とのやり取りの件と合わせてお願いします」


「わかった」


そう言って俺達は この部屋を出たて家に帰るつもりだったけど・・・・・・3人で俺の部屋に


「まあ、須藤さんの件は これでいいだろう」


「はい」


「今までは協会の要望に沿ってダンジョンにはいっていたが、今後は我々の装備品調達を優先する」


「はい」


「あとはのんびり、高校生パーティーのお手伝いだな」


「ありがとうございます」


それから1週間、陽の訓練と、俺とゆうのパーティーメンバーの訓練に付き合って、3人で中級ダンジョンに装備用素材集め、上級ダンジョンの上層部だけど久しぶりに感覚を取り戻すために入った。


1週間後、須藤さんから連絡が来て再び虎ノ門へ


当然、この1週間はダンジョンにはいっていない という事にした。


「やあ、1週間ぶりだな」


「はい」


「まず、川越ダンジョンの件、1階層のみで話はついた」


「ボス部屋はなしでよろしいですね」


「ああ 大丈夫だ」


「次に ボーナスの件だが、厚労省と管理局の折半でなんとか話しはついた」


「そうですか、良かったですね」


「ただ、調査員カードがな、一応君達とは別の人物という事になっているんだ、ダンジョンで大けがをして、それで顔を隠している冒険者という事にしておいた」


「それは私達側の都合だからしょうがないですね」


「君達に1枚調査員カードを作って、そっちのカードに振り込まれる」


「えっ? じゃあ普通に使えないってことですか?」


「まあ、変態袋マンとその美女さん達の恰好でなら使えるが・・・・・・」


「え~ なんとかならないですか~」


「う~む、こういうケースは初めてだからな~

わかった、何か良い方法を考えてみる 」


「よろしくお願いします」


そう言って俺達は頭を下げて虎ノ門を出た。


「大丈夫ですか?」


「難しいかもしれないな、どこの世界でも、お役所仕事はそう融通がきくような物じゃないからな、我々現場の事情より自分達の利権争いが優先されるんだろう。

装備品も結局ほとんど自分達で調達しなきゃいけないんだし、須藤さんも同じ境遇者ではあるけれど、協会側の人間、少し距離をおいた方が良いだろう」

「そうですね」


須藤さんは同じ境遇者だけど、所詮協会の人間

同じように接するのはちょっと危ないと思った。


やっぱり本当に信用できるのは3人だけという事か



2日後 また虎の門の10階応接室


「やあ、今回は本当に申し訳ない」


そういう言い方をしてくるという事は、この前の条件が通ったんだろう


「なんとか君たちの要望どおり 1000万円 調査員カードに振り込むようにした、ただ、1度変態袋マンの調査員カードに振り込まれてから、君達へ振り込まれるから、1週間ほど時間がかかる、それまで我慢してくれ」


「はい、わかりました」


「川越の件だが、私の立場がもっと上ならば、君たちの要望を叶えるのも簡単になるんだが、今の協会の本部長は探冒省の天下りでね、探冒省の顔色を窺ってばかりでどうもやりづらい、本当に申し訳ない」


そう言って頭を下げてきた


「まあ、そちらの事情もあるでしょうけど、私達は他の冒険者とは色々違うので」


「ああ、それは十分わかってる、僕もがんばって上を目指す、そして君たちを守れるようになるから、それまで我慢してくれ」


「はあ」


まあ 須藤さんは本当にそう思っているのかわからないけれど、一応口ではそう言っているので さゆりさんの言う通り、少し距離をおいて付き合う事に、


一応 川越ダンジョンの方は、その方向で決まり、


当日までは、大谷さん達、めぐさん達、陽の訓練と俺達3人の装備用素材集めをすることにした。




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