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40.やっちゃった?

やっちゃった?



家に近づくにつれ、なんかすごくいやな予感が

家に帰ると、ゆうだけじゃなくさゆりさんまでリビングで陽と話していたんだけど

3人で『変態袋マン』の話か?・・・・・・


探求高校生は戒厳令で10階層までだから陽はしばらくダンジョンに入れないので、その不満を言っていたらしく、それじゃあ、さゆりさんが訓練に付き合うとかで、滅茶苦茶喜んでいた。


俺が帰ってきたので3人で俺の部屋に、陽は満足して自分の部屋に。


部屋に入るなりゆうが

『変態袋マン』ボソっと、でもしっかり聞こえるように

ちょっと間をおいて、さゆりさんが爆笑、つられてゆうまで爆笑、しばらく笑いが止まらず、俺はイヤ~な気分


2人とも涙をながしながら

「まあ そんなにイヤな顔をするな 身元がばれなかったんだし、あの変態マンが高谷だとは誰も気が付かないんだから」


「そうよ、かっくんが変態だなんて誰もわからないって」


「ゆう、その言い方、おかしい、俺は変態じゃない 変態袋マンだ」


「そうね、変態じゃないわよね、かっくんは変態袋マンよね」


「そう」


「うん」


「えっ? いや 違う 俺は・・・」


「ハハハ、ごめんごめん」


「もう」


そんなバカな話で今日1日は終わってしまった。


次の日 さゆりさんから招集がかかり、3人で虎ノ門へ

いつもの協会応接室


部屋にはいるなり、須藤さんは俺にむかって


「よう、変態袋マン」


「須藤さん、それはないでしょ」


「まあまあ、すごい活躍じゃないか、それと変態に付添う美人さん達も」


「「須藤さん!」」


「まあまあ、協会本部にこの変態と美女はもう1組の調査員だと報告しておいたから大丈夫だ。 まあ その~世間的にな、変態が所属している団体ってのが、良い印象はなくて、非公式という事になったけどな、でも、ちゃんと報奨金は出るぞ、それと装備品も最優先で支給するという確約も取った、悪い事ばかりじゃないだろ?」


「はあ」


2人は黙って俺を見ている


「それと、協会の調査員でレベル60台の者を3人、15階層以下の深層を調査するという事になった」


「でも 国防軍が 入るんじゃないんですか?」


「ああ、国防軍も入るが、彼らは今地方のダンジョンの調査に行っててね、まあ人手不足という事だ、だから続けて素材の狩り取りも一緒にお願いしたい」


「そういう事ですね」


「ああ そういう事だ」


「はあ」


「そう 溜息ばかりつかないで、なっ、そうそう焼肉は好きか?」


「はあ」


「ぞぞえん 予約しておいたから これから行くぞ?


「「はい」」「はあ」さゆりさんとゆうは元気だよなー


須藤さんは終始ニコニコ顔で 4人でタクシーに乗って予約してあった “ぞぞえん” の それも個室に


「ほら 好きなだけ食べろ」


そう言ってどんどん肉を焼いては勝手に俺の皿に載せる。


俺も肉がおいしいからどんどん食べているうちに


なんかどうでも良くなって、食べ終わる頃は俺も満足


「君達が助けた連中は 探求高校の1年のエースなんだろ?」


「はあ」


「Dクラスの高谷君に助けられたなんて知ったら、奴らの面目丸つぶれだろうし、Dクラスの生徒がエースより強いなんて知られたら探求高校も立場はないわな」


「はい」


「しょうがないんじゃないか?」


「はあ」


「それでも、人命救助はすごい功績なんだぞ、おまけに探求高校の1年のエースを助けたんだから」


「水面下で探求高校から冒険者協会へ感謝の意がきてたそうだ」


「はあ」


「協会も鼻高々だよ、まあ ただ その恰好がな・・・」


「はあ」話を聞けば聞くほど、落ち込んでいく俺に


「いいじゃないか、君達のレベル、強さが別の形だけど


 表に出て評価されたんだから」


「はあ」


「これからもよろしくな」


「「はい」」「はあ」


 そう言って手を差し伸べ


さゆりさんとゆうはがっちり握手、それから俺にも手を差し伸べたので一応握手して 今日はお開きに。



帰りながら、本当は昨日話すつもりだった、夏休み明けのイベントについてさゆりさんとゆうに話すと


「そうか、そんなイベントがあるのか」


「はい、皆不安でしょうがないんです」


「そうだな、まあ夏休みだから手伝ってやるか」


「ありがとうございます」


「じゃあ、私も」


「ありがとう 助かるよ」




学校では、10階層まで限定だけど、一応は今までどおり週に1回ダンジョンに入って、わずかではあるけれど素材を狩りとって、学校に報告して戻ってきたら買取所に持って行く。


普段は、格闘場で訓練、終わって何もない日は皆でミーティング、俺はさゆりさんとゆうと、時々須藤さん


いつものように月曜日


大谷さん達が


「ねえねえ これ見て 変態袋マンがまた現れたんだって」


この前見た、俺達の画像に、また 昨日日付のスレが続いていた。


#変態袋マンが今度は6階層にあらわれた

#『僕が変態袋マンだ』 って叫んでた

#『皆安心してくれ、僕が皆を守ってやる』って

#なんか3人でポーズを決めてた・・・変態ポーズ?

#モンスターいなかった、きっと変態袋マンが倒したんだ

#あのポーズ変 

#変

#やっぱ 変態

#えー なーんだ ただの変態 

#変態ポーズ

#変態パーティー


「変態袋マン達3人のポーズ見てみたいな」


「6階層で会えないかなー」と楠さん


「ふ~ん」


俺達じゃないけど・・・・・・


「今回は画像がないからわからないけど、すっごく強そうだって、守ってくれるって、安心だね」


「そうだね」


へ~ 変態袋マンが 現れたんだー 


よくこんなはずかしい格好でダンジョンの中を走り回れたよな~

俺じゃないけど



#きっと あれだよ、6階層だから余裕なんだよ


#変態袋マンがいれば安心


#でも変態


#変態


#!“


#$%&‘$


#$%(‘))(&&&’‘()“!

#$%&



ずーっとコメが続いている、何度も言うけど俺じゃないけど。


学校から帰って部屋にいると、玄関がガチャガチャ、


「ただいま~」ゆうが俺の部屋にやってきて


「変態袋マン」また ボソっと


「俺じゃないけど」


「うん、でもさー、かっくんも有名人になっちゃったね」


「なってない、俺じゃないもん」


「えーっ、でも 本物の変態はかっくんだよ?」


「だから 俺は変態じゃなくて変態袋マン!」


「そう、変態袋マン だよね」


「あっ またっ! ゆう!」またゆうにはめられた


「フフフ」


俺は全面的にこの名前を否定したい!


なのに こうやってゆうが 俺をからかう。


「でも、偽物が現れるって すごいね~」


「まあね、でも あんな変態の恰好してまで目立ちたいのかな~」


「まあ、かっくんが思っているより、かっこいい て思っている人が多いってことよ」


「そっかなー」


「そうよ、だからかっくんもそんなに気にしない」


「はい・・・」なんか納得いかないけど、


ゆうがよくわからない慰め方をしてくれて、


ゆうがそう言うなら。


その後も何回かこの変態袋マンが豊島ダンジョンに出没し、その度にネットで大騒ぎしていた。

俺はあることを思いついた・・・・・・



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