閉鎖とクラス対抗戦
閉鎖、立ち入り禁止とクラス対抗戦
「昼休みにも言ったが、当局から正式に厳戒令が出た。
15階層より下の階層は国防軍の調査が終了するまで閉鎖され、立ち入り禁止となったので、探求高校では昼に連絡した通り11階層以下は立ち入り禁止となった。
夏休み中はなるべくそれぞれ各自、地上で訓練するように、
また、そういう事もあり、急遽夏休み明けにクラス対抗戦を行う事になったから、
夏休み中はさぼらずしっかり訓練すること、さぼってたらばれるぞ、いいな。
具体的には今のパーティー単位でわれわれDクラスはCクラスと模擬格闘戦を行う、
詳細は後で連絡するから、以上」
それを聞いた皆はざわざわ
とりあえず、そのまま4人で固まって ミーティング
なんだけど、今日はそれどころではなく
「Cクラスと対戦なんだって・・・・・私達Dクラスってレベルが最低だから・・・・・・」
「勝てないよ、Cクラスだもの」
「ああ、どうせCクラスを勝たせて自信を付けさせたいんだろうな」
「こんな事があるのか」
「うん」
まずい、俺は学校内の情報がこのパーティー以外ほとんどない。
このパーティメンバー以外とはほとんど口をきいた事もなく、皆と練習する以外は真直ぐに帰って、ゆうとさゆりさんと一緒だったし、特に最近は須藤さんと会うようになってからそっちが忙しくって、学校の事はまったく気にしていなかった。
ましてや他のクラスの情報なんて・・・・・・
しかし、対人戦は対モンスター戦とは違うよな~、
さぼり防止対策なんだろうけど
伊達君の言う事も一理あるかも
皆、Cクラスとの対抗戦で意気消沈している、
ここはなんとか盛り上げなきゃ
「それじゃあ夏休みは特訓だね」
「え? 高谷君 ひょっとして勝つ気?」
「もちろん」
「でも相手はCクラスだよ」
「うん、だってAクラスじゃないんだよね」
「そうだけど」
「大丈夫だよ、Dクラス全員相手に全勝できないかもしれないけど、俺達のパーティーだけなら、夏休みに特訓すればCクラスの何組かには勝てると思うよ、ね」
「でも・・・・・・」
「夏休みだったら、時々さゆりさんにも見てもらえそうだし、ゆうもいるし」
「確かにあの2人だったら・・・・・・でもいいのかな~」
「Cクラスだって きっとそういう対策すると思うよ、だって彼らは絶対俺達に負けられないだろ?」
「そっか、そうだよねCクラスがDクラスに負けたら、大変なことになっちゃうよね」
「そうだよ、俺達にはさゆりさんがついている。
ゆうだって、レベル教えてくれないけど、どう考えても普通じゃないよね、結構レベル高いと思うんだよ」
ハハハ俺もなんだけど言えないし、まあそう言っておけば皆もやる気出すよね
「うん」
「じゃあ少しずつだけど準備しようよ」
「うん」
「あのー、実は、俺、クラスの皆とほとんど話したことないんだ」
「うん、わかる、高谷君って私達と練習する以外、すぐに帰っちゃうよね」
「そうなんだよ、だからクラスの人達って話したこともないし、他のパーティーとかも、全然知らなくって」
「ハハハ、それってぼっちに近いじゃん」
「・・・うん」
「でも、高谷君がぼっちってなんか変」
「ほんと、あんなにすごい人達が知り合いにいるのにクラスでぼっちって、変」
「まあ、高谷君はあれだけの人達と知り合いだから、そっちが忙しいんだろうな」
「ああ そんな感じかな、で、Dクラスの情報とCクラスの情報なんだけど、Dクラスのパーティーって他の皆はどれくらいの強さなんだろう?」
「そういえば、私達もあんまり知らないかも」
「うん、自分たちの訓練ばっかりであまり皆とかかわってこなかったね」
「うん、でも高谷君ほどじゃないけどね」
「すみません」
「いや いいんだ さゆりさんやゆうこさんを紹介してくれて、おまけに皆でダンジョンに入る事までしてくれたんだから、感謝してるんだ」
「そういってくれると助かる 」
「ところで、Dクラスで誰が一番強いんだろう?」
「姫野君達かな~ 」
「強そうなパーティー?」
「うん、確か8階層まで行った って言ってた」
「それって俺達と同じってこと? 」
「うん、でも ほら 私達って高谷君がいるし、さゆりさん達に10階層まで連れて行ってもらったから」
「いや、俺がいても、実際に倒したのはパーティーの皆だよ」
「でも・・・・」
「それは、俺がアサシンとして、パーティーに貢献したからだろ? 皆もちゃんと自分の役割どおりモンスターを倒したじゃない」
「うん、そうだけど」
「そうか、他のパーティーにはアサシンがいないから、って事?」
「うん」
「でも、その代わりに前衛が2人態勢とか ウィザードがいるとか そんな構成じゃない?」
「そうかも」
「じゃあ 今度調べて教えてよ」
「「うん」」
「それと 一番大事なのはCクラス情報だよね」
「そうよね、敵の情報は大切だよね」
「調べられるかな?」
「なんとかやってみるね」
「ありがとう、それじゃあ俺は さゆりさんとゆうに夏休みの特訓のお願いしてみるよ」
「「お願いします」」
「じゅあ、さっそく帰って話してみるね」
「うん」
「じゃあ」
「「また明日」」
そう言って、さっさと家に帰った




