新しいカード
新しいカード
翌日、3人で虎ノ門で待ち合わせ 協会ビルへ
この前と同じように、須藤さんが受付まで来てくれて、応接室に
「おう、来てくれたか」
「はい」
「それじゃあ さっそくで申し訳ないが、
63,61、60にしてくれ」
「はい」
3人それぞれデバフをかけ、ステータスで確認
「はい、大丈夫です」
一旦応接室を出て、別の部屋に連れていかれ
ダンジョンの入り口にある測定機よりはるかに大きな装置の前に座らされ、
冒険者カードを機械の指定位置に置いて、
それから測定が始まると 63 と表示され2-3分したのちカードが出てきた。
「ほら」そう言ってカードが渡された
調査員カードだ
『TKY-JPN-B010811-O SAYURI SAITHO Lv.63』
と書かれた写真入りカードだ。
ゆうも同様に、調査員カードが渡されたけど,
カードを見ながら
「写真を撮るなら 撮るって言ってくれればよかったのに急に撮るから#$%&‘’&‘(’##)」
ちょっと怖かった。
俺の番になってカードを入れたら・・・・・エラー
「あれ?君のカードは探求者カードか」
「はい」
「困ったな」
「えっ ダメなんですか?」
「冒険者協会も探求者協会もダンジョン管理局の管轄なんだけどね・・・・・・まあいっか、
ここだけの話なんだけど管理局が設立する時、
文科省出身者と国防省出身者がね・・・名称が探冒省になって、
その下部組織ができて、さらにそれぞれが冒険者協会と探求者協会を設立したものだから、
それがそのまま残っていてね・・・・・・」
「はあ」
「まあ、お役所の利権争いっていうのはこんなもんなんだろうな」
「はあ」
「この際、君も冒険者登録しちゃおうか」
「でも、お金が」
「そんなのはいらないよ」
そう言って、俺の探求者カードを持って、この部屋を出て行った。
しばらくして、女性職員と一緒にこの部屋に入ってきて
「こんにちは、冒険者協会東京本部調査課 鬼頭と申します、
これから皆様のご対応させていただきますので、何かあれば気軽にご連絡ください
、冒険者協会が全面的に協力いたします」
そう言って俺に冒俺も何とか調査員カードを入手できた。何とか調査員カードを入手できた。鬼頭さんが教えてくれたことだが、今は冒険者が大多数で探求者は探求高校、
探求大学など少数とのこと。
こっそり教えてくれたけど、歴史ある省庁としての文科省としては、冒険でなく、あくまでも『探求』にこだわったそうで、「困ったものよね」ハハハ
テレビや報道や一般ではほとんど冒険者の名称が使われているんだそうだ。
「調査員カードがあれば冒険者カードは全てカバーされているから、
2枚持って歩かなくても大丈夫だ、むしろ調査員カードの方が色々便利だぞ」
「どんな風に便利なのですか」
「まず、協会の持っている情報が優先的に見ることができる。
当然このビルの出入りが自由、全国の協会支部も出入り自由、
会議室や応接室も使えるし、買取所の中の設備も使えるし職員の対応が思いっきり変わる、
ダンジョンの監視員の対応もだ。
一応探求者協会にもまったく同じようにはいかないかもしれないが効果はある」
「はあ」
「まあ一番のメリットは、装備が協会からタダで支給される。
メンテも補充も優先的にだ、もちろんオーダーもタダでできる、
まあそれはこの前のリストにチェックした通りだけど」
「義務とか、規制とか、制約とかは?」
「この前に言った通り、ある程度の素材の確保と指定素材狩り取り依頼くらいかな、
まあ緊急事態の時は協会の傘下で行動してもらう事になるが、
そう滅多にないから、実質素材関係だけと思って問題ない、どうかな?」
「何か裏がありそう」ゆうがボソっと
「裏はない、正直なところレベル60代の冒険者を3人確保できた僕の人事考課がぐーっと上がるくらいだ」
「はあ」
「まあ、そう心配するな、この前も言った通り、
僕の地位が上がれば それだけ君達の事を保護できるんだから」
「はあ」
「じゃあ、今日はこれで終わりだ、日曜はどうする?」
「探求高校と女子学園の合同で豊島のダンジョンです」
「初級者ダンジョンか?」
「はい、一応高校生ですから」
「まあ、そうだな、そっちのお付き合いも必要か」
「はい」




