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やっぱり目立つよな

やっぱり目立つよな



買取所の素材買取の場所で、

リュックをテーブルに置いて 素材を出していると

昨日の職員さんが


「今日もリュックいっぱいですね」


「はい」


「今日、この後お時間ありますか?」


「えっ?」


「ちょっとお話があるんですが」


俺はあわててさゆりさんの方を見ると、


俺の顔色が変わったのを感じたのか、


2人が俺の所に、さゆりさんが替わってくれた。


職員さんが

「この後、お時間ありますか?」


「何か?」


「奥の方でお話があるんです」


やばい? 

だから目を付けられたみたい 

って言ったのに、


そう思っていたら、さゆりさんが 

何か上から重い物が降りてきたかのようにズンと一瞬沈んだ

それを見たゆうと俺の目があって頷く


あわててデバフをかける。


「お話ってなんでしょうか?」


「実は今、冒険者協会東京本部の副本部長がここにいらしているんです」


「はい?」


「御3人とお話がしたいそうなんです」


「私達とですか?」


「はい」


「何か?」


「あなた方がここにこられてから、

 必ずリュックいっぱいの素材を持ってこられますよね」


「すみません これから気を付けます」


「いえ そうじゃないんです。皆さんはまだお若いのに

この豊洲ダンジョンで毎日これだけの素材を持ってこられるという事は、

各階層のモンスターを狩りまくっている

という事ですよね」


「すみません」


「いえ、あの、今何階層まで行かれているんですか?」


「・・・・・・」さゆりさんが頭をひねっている


 あ~自分が何階層まで行ったか気にしてないんだよな~


『17階層です』小声でゆうが 耳打ちすると


「たしか17階層だと思います」


「すごいですね」


「いえ、ふつうだと思います」


「学生ですか?」


「大学生です」


「探求大学?」


「いえ」


「それってすごいですよ」


「はあ」


まずいぞ、やばいそ、ばれるぞ・・・どうしよう


「とりあえず、来ていただけますか」


協会職員に言われたら逆らえない


渋々さゆりさんの後ろをついて、チラっとゆうを見るけど


ゆうは諦めた感じ、そうだよね、


俺が一番やばい、探求高校1年D組だもんな~


1年Aクラスの最高が16なのに、


俺はデバフかけても29・・・・・


そうだ、歩きながらデバフをもう1回掛ける、


レベル14 やった 間に合った。


ゆうを見たらゆうもしっかりデバフをかけていた。


職員に導かれ部屋に入ると、40歳半ばくらいのスーツを着た一見普通のおじさんが座っていた。



「はじめまして、須藤と言います」


そう言って立ち上がり、名刺を差し出してきた。


「斎藤さゆりです」

「司馬祐子です」

「高谷克己です」


「まあどうぞ お座りください、

もしよろしければレベルを教えてもらえないかな」


「レベル41です」


「25です」


「14です」

(俺はこれでOK)


「そうかレベル41か

という事は君が先頭に立ってモンスターを狩っているのかな?」


「はあ、彼女との連携がうまく行くので」


「そうか」


「はい」


「きみは?」


「はいサポーターです、荷物持ちやってます」


(よし!これで誤魔化せた。)


「どうしてかな?」


「彼は彼女の幼馴染で、足が速いんです」


「そうなんだね」


「はい」


「つまり2人でどんどんモンスターを狩って、素材を彼が素早く拾っているという事かね?」


「はい」


ふ~

「そうか、3人の連携がうまく行ってるという事か」


「はい」


「明日もダンジョンに入るのかな?」


「はい」


「そうか、ところで今日は17階層だったっけ」


「はい」


「どうして17階層?」


「荷物がいっぱいになったから・・・・・・」


「という事は明日はもっと下の階層にいく予定なのかな?」


しまった 誘導されてしまった


「・・・・・・・」


「そういう事なんだね」


「・・・・・・・」


「別に隠さなくてもいいんだよ、

 自分たちの実力にあった階層まで進むのは自由なんだから」


「・・・・・・・」


「君は本当に41なのかな?」



「はい41です」


「それじゃあ3人の連携が抜群という事?」


「はい そうです」


「そうか、明日も入るのかな?」


「はい、GW最終日なので」


「そうか、明日も会えるかな?」


「・・・・・・」


「明日も素材を持ち込むんだろ」


「はい・・・」


「じゃあ明日も、待ってるから」


「・・・・・・・」


「それじゃあ明日」


そう言って、別れた





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