お買い物
お買い物
土曜日、授業が終わり。、4人でビックダンジョン館へ
「どんな装備品が売ってるんだろう、楽しみ」
「ねえ、どれくらいするのかな~、お金足りるか心配」
「安物でそろえると、レベルが上がった時に、また全部買い替えなくちゃいけなくなるから、1点でも良いから良い物を買った方が良いって経験者の人が教えてくれたんだ、だからお金が足りない時はそのお金で買える一番良い装備品を買えばいいんじゃないかな」
「そっか、そうだよね、無理に全部揃える必要はないよね、
今までも学校から借りていたんだから、そうよね」
「私、その話聞いてなかったら、全部揃えようとしてた、高谷君ありがとう」
「ううん、経験者の人からのアドバイスだから」
(ゲームの知識だけど)
「その経験者ってどんな人なの?」
「大学生なんだけどね、すごい人なんだ」
「そっかー、いいな~、私もそんな風になりたいな」
「じゃあそのためにもがんばろうか」
「うん、でもほんと高谷君がいてくれたおかげで、そんな話も聞けて、私たちだけだったら、こんなにうまく行かなかったと思うんだ。ほんと高谷君には感謝だね」
「ああ僕もそう思うよ、
僕なんかこの体型だからって何も考えずナイトにしたけど、
具体的に大盾、大剣を持ってどう動けば良いか、
高谷君に教えてもらってから、具体的な目標もできたし、
頑張ればレベル上げもできそうだし、
本当に助かってるんだ」
「そう?そう言ってくれると俺もうれしいよ」
そんな会話をしながら、ビックダンジョンに
「ヨドバシダンジョン館とヤマダダンジョン館もあるから とりあえず一回り見てみようか」
「「「うん」」」
ダンジョン館の中は、1階は共通に使える装備品、2階からはそれそれのジョブに合った装備品を置いてあったので、1度皆で全フロア―をぐるぐる回りながら最上階に行く事にした。
最初はそれぞれのジョブのフロアーで別れて、後で皆で話し合おうと言っていたけど、どういうわけか、俺にも見てほしいと言う事で全員で廻ることに。
俺に経験者の知り合いがいるという事で、
なんらかのアドバイスが欲しかったみたい、
皆何を買えばよいかわからず、不安だったんだと思う。
どのジョブでも、良い装備品は当然高い。
俺達のこずかい程度で全部はそろえるのが難しい。
俺だって、この程度の装備費なのに今まで貯めていたお年玉全額が消えた。
お金持ちで、親が子供の身の安全のため、とかいうのはあるかも知れないけど、普通の高校生にはきつい。。
ビックダンジョン館もヨドバシダンジョン館もヤマダダンジョン館も置いてあるものはだいたい同じで、それぞれお互いの店舗の金額を表示してあり、それよりもうちは安いですよ~
という感じなので、急いで3つとも廻らず、
1つだけをじっくり見て、
初めてだから買うのも1つくらいにしようと話し合った。
この前もそうだったけど、お店のフロアーいっぱいの商品はそれはすごい光景で
、本当に目移りしてしまい
良い物ほど高い、おまけに高い物を見てしまうと、
それ以下の性能、機能の装備品が劣って見えてしまい、買う気もうせる。
結局皆、護身用として使える刃渡り30cmのナイフを買う事にした。
「やっぱい良い物は良いね~、でも高くて買えない」
「うん そうだね」
「素材が売れるようになってお金ができてきたらこうやって1つづつ揃えていこうよ」
「うん」
「このナイフは、学校の貸与品より物は良いし、楠さんも大谷さんも護身用として使えるでしょ、伊達君も何かの時に絶対必要になるよ、それにラビットとかの毛皮を剥ぐときも使えるしね」
「うん、1つでも自分の武器があると、やなんかこう、探求者になった気がする」
「うん、私もそう、今までは学校の実習って気分だったけど、
これからは『私は探求者』 って気持ちになる」
「それじゃあ、次からは素材を売ってみる?」
「うん」
今まで狩り取った素材は、家で記念品として置いてあったり、
俺みたいに姉弟や親に配っていたらしいけど、
これからは探求者として、
学校から戻された素材は豊島にある協会の買取所に持って行くことになった。




