第035話
暗い森の中を私は走る。ただひたすらに速く、少しでも早くヴァナヘイムへと。
どれだけ急いだところで早々に辿り着く場所ではないのだけれど、一刻も早く私は祖国に戻らなければいけない。
それは特に、ヴァナヘイムを護る為にという大義の為じゃない。
ただ単純にヴィーグリーズルにこれ以上長居したくなかったから。いいえ、そうじゃない。走らなければ、走り続けなければ、この足はきっと前に進めなくなる。止まって、進めなくて、きっと引き返す事になる。
あの荒らしく勇ましい風に身を委ねていたい。
だから、私はひたすらに走り続けた。通り掛けに小型のサイクロプスを斬りつけて、その血を浴びながら葵様から逃れるように。
私には救いたい人達がいた。
それは私を育ててくれた祖父や、世話してくれたメイド。共に戦ってくれた騎士の皆や、慕ってくれた国民達。目に見える総ての人を救いたいと願っていた。
けれど私にそんな力はなかった。
だから救援要請の為に数人の護衛と共に城を出た。その道半ば私達の前に立ち塞がるサイクロプスの群れに護衛の皆は殺されて、私は彼等を護る事も出来ず、一人だけヴィーグリーズル王国に辿り着き、惨めに生き永らえた。
そして出逢ったのが葵様だった。
不思議な人だった。見ず知らずの私の為に血を流し、魔族の……それも魔王の為に世界最強の冒険者と戦った。負けはしたものの、葵様の心は折れてなどいなかった。
それに比べて私は足を挫き、それを理由に立ち上がる事も諦めていた。そんな私がヴァナヘイムに戻ったところで、何の役にも立たない事はわかっている。けれど、今帰らなければ私は永遠に羨む事になる。
葵様には咎崎乃愛──ルシフェリア・ニーベルングが隣にいる。
あの二人の絆は断ち切れない。法則という力がどれだけ強力なのか、私はずっと聞かされ続けて来たから。……いいえ、そうでなくとも二人はずっと想い合っている。互いに不死であるからこそ、それこそ永遠に想い合う。
「……いつもそう」
前方に強力な風を感じて私は足を止めた。先程までに道すがら斬り刻んで来た小型とは次元が違う。ルシフェリア・ニーベルングやリオン・クロワールのように絶対的な存在でなくとも、圧倒的なその巨体は何の対策も整えていなければ人間には成す術がない。
……いつだってそう。
木々を薙ぎ倒して正面に現れた一つ目の巨人。それを見上げて、私はやけに落ち着いていた。私一人で勝てるかどうかわからない相手だけれど、私が見ている敵は目の前のサイクロプスではなかった。
「私の敵は、いつだって魔王」
それはヴァナヘイムを託された者としても女としても。まだ見ぬサイクロプスの魔王がどれ程強くとも、あの腹の立つ恋敵よりも手強い事は在り得ない。そう思える程に、葵様がルシフェリア・ニーベルングを想っている事がわかるから。
綺麗だと思った。
羨みもした。
私の前にはいつだって魔族が立ち塞がる。葵様の隣で今頃笑っているであろうあの憎たらしい恋敵は、きっとこの気色の悪い笑みを浮かべる木偶の坊になど恐れはしないから。
「だから、貴方なんて敵じゃないのよ」
腰に取り付けたダガー──メッザルーナを両手に握り締めて、出来得る限りの虚勢を張って啖呵を切った。
降り注ぐ巨大な斧を躱しつつその手首に飛び乗って、私はサイクロプスの肩へと駆け上がっていく。歩けば地鳴り、腕を振るえば数本の木々を簡単に薙ぎ倒す巨大なサイクロプスにも勿論弱点はある。
それは一つ目故の視野の狭さと、一つ目故の視界を奪う事が容易い事。けれど鈍重とはいえ高い位置にある目を潰す為には大型弩砲が必要になる。
本来は前衛が命を賭して時間を稼ぎ、後衛が運搬と設置を行うのが大型サイクロプスとの戦いになるのだけれど、当然私一人で戦う今はそんな便利な物はない。
であれば、この鍛え抜いた身体で打ち勝つのみ。
二の腕まで駆け上がったところでサイクロプスがこちらを見つけると、私はその一つ目へと真っ直ぐ飛び込んだ。
孤立無援にして絶体絶命。けれど葵様も諦めなかった。
だから私も、勝てずとも諦めない。
バリスタがないならと巨大な目へと直接斬り掛かるも、サイクロプスの頭突きによって私は攻勢から一転し、対応が間に合わずに弾き飛ばされる。
ただ首を傾けるだけで人間を弾き飛ばす化け物。ただ立っているだけで行く手を阻む壁。やはり人間とは明らかに違う生物としての格差。一見してリオン・クロワールよりも手強く見えはする。
けれど、それは違う。
最強の冒険者、リオン・クロワールという異常者はサイクロプスすらも一人で容易く葬ってみせる。それなら、人間であっても大型サイクロプスに勝てるという事。
「大きさと力で勝てないのなら、急所を狙えないのなら……」
意を決し、宙返りして弾き飛ばされた身体を空中で安定させ、背後の木を蹴ってもう一度サイクロプスへ飛び込む。
擦れ違い様に足の指を斬り落とし、地面を駆けて背後に回り、その先に生えた木を駆け上がって再びサイクロプスへ。脇腹を斬り捨て、その傷口を踏み台にして二の腕を斬り裂いて、隣に生えた木の枝に掴まる。
サイクロプスにとって人間は羽根のない虫のようなもの。それなら少しずつ、あの大きな身体を斬り刻めばいい。
一撃で倒れないなら二撃、三度斬りつけて動じないのなら四度目を、急所を狙えるようになるまで斬り続ければいい。
「私だって、諦めないッ」
最初の頭突きを防いだ両腕が悲鳴を上げているけれど、葵様は片腕を失くしてもリオン・クロワールに向かって行った。
……私は、彼に選ばれなくてもいい。けれどせめて、胸を張って並べるだけの女でありたい。
枝を軸に身体を翻し、サイクロプスの頭上に飛び上がる。私を叩き落そうとするサイクロプスの腕に着地し、一瞬の間も空けずにその腕を斬り刻みながら駆け降りる。
目指すはその腕の先、私を見上げる一つ目へ。
けれどあと少しというところで、別の風を感じた。
強風に紛れて私に迫り寄る風。サイクロプスの腕を駆け降りる私とは正反対に、腕の裏側を駆け上がって来る風は私の足へとその手を伸ばす。大型のサイクロプスに気を取られ過ぎていた私は足を引かれるままに宙へ投げ飛ばされた。大型のサイクロプスは大口を開けて待っている。どうしようもない窮地であるハズなのに、私の心はどうしてか落ち着いていた。
何を成し遂げる事も出来ない人生だった。
御爺様に与えられた使命も、国を護りたいという気持ちも、葵様と添い遂げたいと思う恋心も。
王の選定者としても、王の孫としても、女としても、私は何も得られていない。
そして誰に見送られる事もなく、私はここで食い殺される。……相手が理性も騎士道もないサイクロプスなのだから、食い殺されるだけマシだとは思うのだけど。
──本当に、さよならでしたね。
サイクロプスの唾液が飛散する中を落ちていきながら、葵様との一方的な約束を思い出す。もし生きて帰る事が出来たならと、そう約束を取り付けた。
だから、あれは無効。私はここで死ぬのだから、元より果たされる約束ではなかったのだけれど、せめてまた逢う事くらいは叶えたかったと、そう私が思い浮かべた時だった。
「──────ッ!」
風が吹いたのは。
荒々しく、勇ましく、そして何より愛おしい風が私の背中を押す。
諦めていた私の身体が独りでに動き出した。まるで何かに突き動かされるように両手のメッザルーナの飾り紐の末端を握り締め、両手を軸にして左右で振り回す。
無我夢中で眼下のサイクロプスに向き直り、遠心力を掛けた二つのメッザルーナをサイクロプスの目に投げ付けた。
半月と名付けた二つの刃は大型のサイクロプスの目を穿ち、そのまま後頭部から突き抜ける。咄嗟の悪足掻きだった。一心不乱に取った行動だったけれど、結果的に私は大型のサイクロプスを絶命させる事に成功した。
しかし、そこまで。私に出来る事はそこまでだった。
倒れ伏す大型サイクロプスの身体に着地する最中、先程の小型のサイクロプスが駆け寄って来るのを感じた。今の私は武器を投擲したばかりで、着地間際の完全に無防備な状態だから、私にはもうどうする事も出来ない。
そう、私には。
私の横を通り過ぎる風。
黒い髪を靡かせ、コウモリのような外套をはためかせ、煌く金の瞳は私の背後に迫るサイクロプスを見据えていた。
私は着地するとすぐさま振り返り、彼の名を呼んだ。
「葵様っ!」
小型のサイクロプスを殴り倒し、そのまま組み伏せて目に短刀を突き入れた彼は、手首まで突き入れてしまった短刀を引き抜くと私へ振り返った。
「どうして……」
彼には護る者がいるハズだ。
だから私はこうして一人で帰っていたのだから、別れを済ませたその日に再会する意味がわからない。
「……どうしてって、助けに来たんだ」
私が疑問に思う事の方がどうしてかわからない。まるでそう言うように葵様は私から視線を外し、右腕を見下ろしては付着した肉片を拭い始めた。
「こういう奴なんだよ。誰が相手とか、誰かに止められたって関係ないんだよ」
聞こえた声に振り返ると、二頭の馬を引き連れた乃愛が現れた。ああ、一人で駆け付けてくれた訳ではないのだと、そう考えてしまった自分が嫌な女に思えて来る。
「咎崎? ……ギリアムも、何で……」
そう思っていた矢先、葵様の口から紡がれた疑問を耳にして、私は心臓の鼓動が高鳴るのを感じた。
「どうしてもこうしても、お前と一緒──」
「葵様ッ!」
「──……って私の話を聞け!」
思わず身体が動き、私は葵様に抱きついた。後ろから外野の声が聞こえるけれど、今この時くらい許されてもいいと思う。
「葵様は……本当に御人好しですわ。私など捨て置いてしまえばよろしいでしょうに」
「……そういう、僕にだけ敬うような口調はやめてくれない? 僕はイオリアを仲間だと思ってる。だから一緒に戦いたい。イオリアは違うのかな?」
私は貴方が好きです。
貴方の事が頭から離れない。
ずっと、ずっと一緒にいたいと思っています。
「…………善処致しますわ」
言いたい事はいくらでもある。でも、私は全身で感じる葵様の温もりに夢中で、それどころではなかった。
「まあ、これからいくらでも時間はあるから」
「はい……っ」
そう言い、私の頭の上に手を添える葵様に私は出来得る限りの微笑みを浮かべて涙を拭った。
暗闇の中、漆黒の影が走る。擦れ違う一つ目の異形達は次々と斬り裂かれ、血飛沫が宙を舞う。それを飛び越え、漆黒の影──リオン・クロワールは城下街の中央にある噴水の上に降り立った。
「どいつもこいつも言葉を理解しない雑魚ばかり、ですか」
周囲に群がる十数匹の小型のサイクロプスを見下ろし、それ等の数の三倍近くの屍を築いたリオンはため息交じりに呟いた。
「このまま一匹ずつ潰して行けば辿り着けるかもしれませんが、それでは私が王命に背く事になる、か」
戦闘開始から十分。大型を四体と小型を三十から四十体屍に変えた。少し前にこれ以上はヴァナヘイムに加勢をするなと言われたばかりだというのに、その禁を破ってリオンは今ここにいる。
「さてどうしましょうか」
そう呟きながら地鳴りのした方角に視線を傾ける。そこには地鳴りの元凶である大型のサイクロプスがリオンを見ながら一直線に歩いて来ていた。
他のサイクロプスが集まってはいるものの、ある一定の距離を保ってリオンを取り囲んでいる中、その大型のサイクロプスはその横を通り過ぎ、さも俺が相手だと言わんばかりに前に出た。
右腕には巨石を縛り付けた大木を握り締め、その図体は他の大型サイクロプスより一回りも二回りも大きい。その全長は凡そ、十八メートルはある。
「丁度いい」
リオンがそう呟いた瞬間、大型のサイクロプスは右腕の大木──ハンマーを振り下ろす。その衝撃は周囲のサイクロプスをも吹き飛ばし、ヴァナヘイムの街に地震を引き起こす。
上体を起こし、眼下に広がる陥没した大地を見下ろしては大型のサイクロプスは口角を尖らせる。自身の強大な力が与えた被害に満足しているかのような笑みは、しかしその頭の上に僅かな衝撃を感じた際に消え失せた。
「おっと、ジッとしてて下さい。ここなら見晴らしがよく、森を一望出来る」
大型のサイクロプスの上に立ち、リオンは周囲を見渡した。ヴァナヘイムの街を、城を、そして広大な森を。とはいえ月明かりだけでは森を見下ろしたところで何も見つける事は出来ない。だというのに、眼下の強敵を意に介さずリオンは周囲に目を配る。
「魔力が高い個体は凡そ十。流石にルシフェリア程の魔力は感じられない。……抑えているのか、離れているのかはわかりませんが、どうやら馬鹿ではないようですね」
呟き、腕を組む。目的が果たせず、何かを考えているようだ。だが、それは敵の頭の上で行うべき事柄ではない。あまりにも無防備過ぎる。
業を煮やしたサイクロプスが左腕を振り上げ、リオンを叩き潰さんとその手の平を振り下ろす。何かが潰れる音を掻き消す衝撃と轟音が風圧と共に周囲に広がり、満足気な笑みを浮かべるサイクロプス。
紅い雨が降り始める。中には肉片も混じり、生臭く不快な匂いが漂う。
転がり落ちる肉片やその雨に、足下にいた小型のサイクロプスは雛鳥のように口を開けてそれ等に喰らい付き、飢えや渇きを癒すように貪り始めた。
強者の肉を食らうなど早々ない事で、彼等にとって御馳走なのか我先にと争い始める。
何とも低脳な争いである事は言うまでもない。降り注ぐ雨、その肉片と雫は遥か頭上から降り続けている。小型のサイクロプスの胃袋の十や二十では収まり切らない程に。
そこで、小型のサイクロプス達の動きが止まった。
……これはいったい、何の肉だったろうかと疑問に思って。
人間一人を潰したところでこうまで血は出ない。こうまで肉片がある訳もない。故にサイクロプスの視線が天を仰ぐ。紅い雨の源を求めて。
「おや、サイクロプスは何でも犯し何でも喰らう種族と調べがついていたハズですが、共食いの気はないのですか?」
黒き騎士は血塗れの刀を肩に掛け、立ったまま絶命している大型のサイクロプスの鼻の上に立っていた。
鼻より上、そして左手を失ったサイクロプスが膝を着くとリオンは陥没した大地に降り立つ。
周囲のサイクロプス達は口に入れた肉片を吐き出し、気分を害したのか嘔吐している者もいた。
「なるほど、魔族と気が合ったのは初めてです」
同種族の血肉を好ましく思う者はほぼいない。それは魔族であっても同じ事であり、そしてリオン自身魔族領域にて何度か魔族の血肉で飢えを凌いだ事もあった。生きる為ではあったが、その味は御世辞にも美味とは言い難いものであったとリオンは記憶している。
そんな事を思い出しながら無造作に刀を振るって付着した血を払い、リオンはその刀身に炎を宿し始めた。
「…………それはとても、反吐が出る」
その炎は刀に残った血を一滴残らず焼却する。血煙がユラリと舞い上がるその刹那、リオンの身体も陽炎が如く揺らめいた。
揺らぎ、腰を落とすリオンは刀を水平に薙ぎ払う。吐き捨てるような呟きの後に、三百六十度全方位に対して解き放たれた炎の斬撃は、有象無象と群がっていたサイクロプスを一匹残らず焼き殺した。
しかしリオンを中心に半径二十メートル程の一帯は焦土と化していた。この期に及んで建築物の被害を気にする必要はないが、逆にリオンがサイクロプスを殺すという事に周囲の被害を気にしない程の本気を出す必要性もなかった。吐き捨てた言葉そのままの意味で、彼女は魔族との共通点を見出してしまったのがそれ程までに気に入らなかったのだろう。
八つ当たりによる焦土と化した中央に佇むリオンは乱暴に鞘に納めた刀を握り締め、笑うように鼻を鳴らすと空高く飛び上がり、火の手の上がっていない建物の屋根に着地した。
「リオン・クロワールに続けぇーッ!」
ちょうどその時、聞こえた声にリオンは振り返る。ヴァナヘイム城の方角より、騎士が咆哮を上げて進軍して来ていた。城下街には少なくとも残り一体の大型、十数匹の小型のサイクロプスがいる。今なら追い返す事が出来ると踏んでの攻勢だろう。
「……とはいえ、人間と気が合った事も私にはあまりありませんでしたね」
戦闘開始から十五分。恐れを克服して攻勢に出るのはいいが、たった一人が戦っている中、それを見ているだけの者がいたとすれば気分がいいものではない。もっとも、認識の違いはリオン自身理解しているつもりである。
自分にとっての羽虫を潰す程度の事が他の人間には家を持ち上げるといった行為に思えている事実。実力が違い過ぎるが故に生まれる認識の違いは、もはや同じ人間同士での許容範囲を越えてしまっている。
故にリオンは彼等を“機を窺っていた卑怯者”のように感じたりはもうしない。動物の習性にあるように、細かくしてから子供に配給するように、リオンもまたある程度魔族の軍勢を壊滅させてから他の者に後を任せる。
それがリオンにとって、もはや当たり前の事。
……だから、カナンガでの出来事が頭から離れない。
魔族を殺そうとする事を止められたのも、ああして人間に睨まれた事も、今までなかったのだ。結果的に乃愛の足を引っ張っていただけに過ぎないあの村人の観戦も、乃愛の身を案じて近くにいたのだ。
あの村は何かおかしい。そしてそのおかしさが、どうしてか不快に感じない。
「ヴァナヘイム軍、朗報です。恐らく明日か明後日か、貴方々の主が戻って来る。勝ちたければそれまで堪える事ですね」
近くに来た騎士達にそう告げ、口笛を吹く。響き渡る口笛に呼ばれて駆け付ける黒馬──ヴィクトリアの背に飛び乗り、リオンは城下街を抜けて森の中へと走り出す。
先程見た高い魔力を持つ個体は十体。リオンの目的は恐らく魔王の捜索。魔王=その種族の中で一番魔力が高い、という事はないが、何も探す手掛かりがない以上一つの手ではあった。
しかしそれが期待の出来ない結果に終わった以上、他の手を考えなくてはならない。どうにも魔族を殺す事は得意と言えるものの、特定の個体を捜索するとなると訳が違う。
「……一つずつ試すしかありませんね」
頭に浮かんだアイデアを順番に。今にして思えば魔族を殺す事においてもそうやって方法を考えて順番に試していたなと思い出す。
いつの間にか、それ等の方法は取る必要すらなくなったのだが、過去の恩人がそうやって色々作戦を考える人だったなと思い出して漆黒の仮面の下でリオンは笑った。
随分と長い間、こんな事を思い出す事すらなかったというのに、と。
大変長らくお待たせ致しました。本日より楽園変生掲載再開でございます。
これからもどうぞよろしく御願い致します。




