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私と空と、異世界と。  作者: 由羅
3/18

他人事は無責任ともいう


「で、や。世界っちゅうんはな、自分らの世界をベースにしてるもの以外にもう1つあるんや。」



樹形図が消えると、代わりに私がよく知る惑星、地球の映像が浮かび上がる。

そして、その横に似たような形をした、地球のようなものがもう1つ…



「自分らのよく知る地球は、文明…科学が発達した世界

こっちの世界は人間…魔法が発達した世界や、簡単に言うとな。」


「魔法って…」



そんな非現実的な、と言おうとして、すでに自分がその非現実の中にいることに気づいて口をつぐむ。



「吾輩の仕事はな、そんな2つの世界が干渉してしまわんように管理することなんや。

万が一にでも干渉してしもたら、どちらの世界も崩壊してしまう。

自分らの世界で言う、二兎追うものは一兎も得ず、っちゅうやつやね」



2つの世界は白いのの言葉に従って近づき、触れ、そして爆発する。



「文明と、人間の進化の両方を得ることができない…」


「そういうこっちゃ。

ただ、この魔法世界でなんや厄介なことが起こりそうでな…

自分にはちょーっとその原因を突き止めて、阻止してほしいんやわ」



白いのがそう言った瞬間、私の足元に黒い穴が開いた。

その黒い穴は徐々に私を飲み込んでいく。



「なにっ、これ…っ!」



視界が白から黒へと染まっていく。



「詳しいことはそのうち分かる時がくるから安心しとき!

…まぁ、最初はなぁんも分からんやろうけど」



最後の呟き!聞こえてるんですけど!!



「何はともあれ、2つの世界のためにも頑張ってや~」


「ふっざけんっ…!」



完全に他人事のような口ぶりで、ものすごくスケールの大きいことをサラッと聞いたのを最後に、

抵抗もむなしく、私は意識を手放した。



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