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蒼尾、遊ぶ

「よぉパチュリー。遅くなってすまない」

「構いはしないわ、どうせ九尾の突破に戸惑っていたのでしょう?」

「当たり」


幻想郷を紅い霧が包んだ異変、紅魔異変の解決から約1週間後。蒼尾は友人となった紅魔館のパチュリーの元を訪れていた、目的は完全な妖怪への昇華。その手段を知るパチュリーと結んだ契約を果たすたびに彼は出来るだけこの図書館に通っている。


「あっお兄様だ~!」

「おっと」


パチュリーの傍で絵本を読んでいたフランは蒼尾の姿を視認すると絵本を投げ捨ててそのまま飛びかかるように蒼尾へと抱き着いた。その際の衝撃は普通の妖怪なら一瞬で粉砕する威力だが瞬間的に体の高度を上げてそれを真逃れる。


「よぉフラン元気そうだな」

「うん私は元気~元気~(^^♪」

「よしよしいい子だ」


嬉しそうに笑顔を振りまく彼女を自慢のしっぽの上へと乗せてやる。気持ち良さそうな声を立てているフランが気分良く居られるように尻尾をゆっくり優しく揺らしながらパチュリーと話していた蒼尾は上の階より響いてくる騒音を感じとった。


「なんか、上騒がしくねえか……?」

「どうせレミィがまた魔理沙にオセロで負けたんでしょ、気にするだけ時間の無駄だわ」

「それもそだな」

「お姉さまオセロすっごい弱いんだよー」


本人の知らない所でボロクソに言われるレミリアであった。


「パチュリー様持ってきましたよー全くこのぐらい自分で持って来れば良いのにこれだからモヤシ魔法使いは従者使いが荒いっていうんですよ、それなりそれにしっかりと答えるこの小悪魔ちゃんは正しく悪魔の鏡というべき存在なのですよそうなのですよあっ蒼尾さんこんにちわ何時もながら見事な尻尾ですね触って良いですかな出ていいですかも降って良いですか」

「小悪魔ったら喋るの早いよ~」


多くの荷物を持って登場した以前異変中に出会った小悪魔とはまた違う小悪魔、がその口から放たれる言葉のスピードは尋常ではなく早い。常時早口言葉を言っているかの如く早口。


「あなたは本当に煩わしいわね、それでちゃんと持ってきたのかしら」

「ええちゃんと持ってきましたよですけどこんな道具を使うなんて腹の中真っ黒黒ですね流石パチュリー様まるで魔女って魔女でしたねだから真っ黒なんですね、もしかして腹の中には墨が詰まっているんですか?では名付けてオクトパチェっという事になりますねブッは笑える流石私ナイスでバッチリなネーミングセンス!!!」

「マジで凄まじいマシンガントークだなおい瞬時に何を言っているかすべてを把握するのは難しいな頭の中で反復するのを含めて把握に2秒入るな全く俺も未熟未熟未熟千万、母さんなら一瞬で把握出来るのにな俺も早くその位置に達したいものだぜその為にも速く完全な妖怪にならなくちゃいけねえないけねぇよ。うんうん、それでいったい何を持って来たんだ小悪魔さんよ」

「対抗しなくていいわよ蒼尾」


小悪魔が持ってきたのは所謂双六のようなものであった、だがそれからは妙な事に魔力が感じられただの双六ではないと理解できる。これで一体何をしようというのだろうか。


「パチェ~何か面白いもの……ってそ、蒼尾来てたの!?」

「まな」

「お姉さままたオセロで負けたからって騒いでたでしょ?」

「しょしょしょしょんなこりょないわりょ!?」

「(噛み噛みじゃねえか)」


顔を赤くしながら否定するもあからさまに言葉に詰まっているので嘘だろう、フランの言う通りオセロで惨敗したのだろう。


「丁度良いわレミィ、双六でもやって行かないかしら」

「双六?」

「そう、外の世界では"人生ゲーム"という名前で有名らしいわ。それに私が魔力的な改造を加えたものよ」

「何故かしら、最後の言葉にただならぬ不安を感じるのだけど」


魔力的な改造という言葉からして明らかに嫌な予感しかないレミリア、どんな改造学割ったのか気になっている蒼尾とやってみたいと目を輝かせるフラン。


「そうね、例えば妹様がアイスを手に入れるというマスに止まったとするわ」

「うん」

「実際にアイスが出て来て食べられるわ」

「すっご~い!!!!」

「それ、かなり凄いんじゃないの?」


止まったマスに決められている事に実体化、かなりとんでもない事を改造を加えられている双六であるが蒼尾も激しく興味をそそられた。


「因みに腕を骨折したというマスに止まったら実際に腕が折れるわ」

「なんでそんな改造したのよ!?」

「この人生ゲームなるものは疑似的な人生体験をする物らしいわ、だからそこにリアルを足したみたのよ」

「ちょっと待ちなさいよこのマスって住居が崩壊ってあるわよ!?」


今迄からの会話から察すると止まったものの住居が崩壊する。つまりこの場に者が止まった場合紅魔館か八雲邸が崩壊するという事になってしまう。流石にそうされたら蒼尾も困るっというか紫からとんでもないお仕置きを食らう事になるだろう。


「紅魔館潰れた如何するのよ!?」

「大丈夫よ、図書館は圏外よ」

「何自分の居場所を安全圏にしてるのよ!?」

「しかしパチュリー様紅魔館が潰れるとなると結構困った事態が発生するのではないでしょうか具体的には本を読みながら咲夜さんが入れた紅茶を飲みつつお菓子を摘まむという至福のひと時を失う事になりますよそれでもいいのですかいけませんよねそれと妹様もご迷惑しますよ」


マシンガントークな小悪魔の言葉を聞き考えてみるパチュリー、本を読みつつメイドである咲夜の紅茶が飲めなくなる、お菓子が食べれなくなるという事は途轍もなく痛手だと気づく。


「……確かに、失念していたわ……!」

「私の事は如何でも良いの!?」

「貴方なんか棺一つあれば十分でしょ」

「私の扱いのランク低すぎないかしら?!私って紅茶やお菓子以下なの!?」」


結局。蒼尾、フラン、レミリア、パチュリー、小悪魔で魔改造人生ゲームを遊ぶことになった。


順番は、フラン→蒼尾→パチュリー→小悪魔→レミリア


フ「うわぁ~いお菓子の山を景品で当てたから3進む!そしてお金ゲットしたよお兄様!」

蒼「順調だなフラン。次は俺か……えっと美味しい茶葉をゲット。おっマジで降って来たぞ、いい香りだ」

パ「株で大儲け、やったわね」

小「おおっ株で一儲けとは働かずして大金を得るとは流石魔女パチュリー様、動かない大図書館の名は伊達ではないという事ですね全く。さてさて真打の私はというとなんでしょうねそろそろ転職もいいかもしれませんけど今は温存ですねさてさてどうなるか……おっ会社を設立し社長になるとは一気に年収アップで勝ち組かですね私ウッハwwww」

レ「運命よ……私に答えなさい!!!!」


タライが頭に落ちて気絶、2回休み


レ「えっ……ウー!!!!」

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