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蒼尾、門番と戦う

遅くなって申し訳ありませんでした

「七尾槍!!」


赤い霧が満ちる幻想郷、そんな霧の中を疾走する美しい男、八雲 蒼尾だった。蒼尾は霧の影響で酷い興奮状態にある妖精や下級妖怪を妖力を収束させた弾幕をなどを展開し打ち破ったり、能力を使って自身の身体を硬化させてそのまま殴ったり蹴ったりして突破したりしている。そして自分の尾を硬化させたまま重さを上げたまま、妖力を纏わせてそのまま伸縮自在の鞭にように撓らせて妖怪にブッ刺した。妖怪はホロホロと呆気無く砕け散って消えていく。


「呆気ないな、まあ無理も無いか。それにしても母さんから習ったこの技、本当に便利だな。尻尾が伸びるなんて」


蒼尾は先程の七尾槍で開けた穴を見ながらつぶやいた。その穴は蒼尾から10メートルは軽く離れている。そこまでの射程を持つ普通の槍よりも鋭く重い槍、恐ろしい。因みに藍の場合は九尾槍となる。


蒼尾は漸く自分に群がってきた妖精や下級妖怪の処分が終わると、ふわりと浮きやがって飛び上がって、再び木の枝に足を置いて勢い良く枝を蹴って木から木へと飛び移りながら、湖の近くにある赤い洋館へと向かう。


「あそこが霧の中心地か。あそこに行けば何か解るだろう。よっと!!」


呟きながらもとんでもない速度で木から木へと飛び移っては木を蹴って他の木へと飛び移る蒼尾。何故飛ばないかというと、飛んでしまうと全方向への警戒が必要になるからだ。が、木の上ならば、全方向へは必要無くあるで程度は楽が出来るからだ


「よっし抜け!?たぁぁあああ!!?」

「おわぁあ!!?」


蒼尾は森を抜けて喜んだが、目の前にいきなり箒に乗った少女が現れた為身体をお菊ひねって回避した為に地面へと落ちそうになるが、瞬時に浮かび上がって激突を回避する。


「な、なんだぜ!!?」

「へ!?蒼尾さん!?」

「ふぁ?っ霊夢ちゃんに魔理沙ちゃん」


ぶつかりそうになった少女を良く見ると、随分前に知り合った魔法使いの少女の魔理沙と、博麗の巫女の霊夢だったのだ。


「如何したんですか一体」

「それはこっちの台詞だよ、俺はなんだか妙な霧が出てきたからその原因を調べに着たんだ。ついでに完全な妖怪になる為に」

「なんだかついでの用件がついでじゃ済まなそうな感じだぜ。でもこの霧を止めようとしてるなら私達と目的は同じだぜ!一緒に行かないか?」


蒼尾は腕を組んで考え込む


「(・・・確かに今代の巫女である霊夢ちゃんの力を確認しておくのは悪くは無い)うんいいよ、それと」


ブスッ!!


霊夢と魔理沙は後ろを見ると、下級妖怪がそこまで迫っていたが蒼尾の二本の尾によって串刺しになってそのまま目を回して落ちていく。


「油断大敵って奴だよ」

「まあ気付いてはいたんだけど有難う蒼尾さん」

「サンキュ、余計な力使わずにすんだぜ!」

「嫌々嫌々そんな・・・って何気俺を良い様に使う気だった?」

「「いえいえそんな事は別に」」

「・・・」


なんやかんや合ったが3人は赤い洋館に向かって進んでいった。そして洋館の目の前に着たが、近くにくればこの屋敷の不気味さが良く解る。まるで血のような赤い色、見てるだけ目がチカチカしそうだ。そして門の前に立ったまま寝てる門番?がいた。


「ZZZ~・・・」

「あれ。どうする?」

「寝てるなら今のうちに中へ行くか?」

「嫌彼女は起きてるよ、そろそろ起きたらどうだい?でないと・・・三尾槍」


そういう総尾の3本の尾が金色から鋼鉄のような鉄塊色へと変化していき門番の女性へと勢い良く伸びていく。三尾槍はそのまま門番に向かっていき遂に直撃した。ように見たが


「危なかった・・・。不意打ちをしてしまえば直ぐに終わると思いましたが、貴方のような大妖怪には通じませんでしたか」

「うっそ!?」

「マジか!?」


そこにいたのは先ほどの眠っていた門番ではなく、首と腕、足を上げてギリギリのところで三尾槍を避けている門番の姿だった。蒼尾は伸ばしていたを戻しながら門番を観察した。


(妖力で言えば中級妖怪レベル、俺の妖力と比べれば俺が圧倒的な勝ちだ。だが、こいつの体つき、明らかに武道家の身体だな。なるほど、面白い)霊夢ちゃん、魔理沙ちゃん、こいつは俺に任せてくれないかい?こいつは俺が引き受ける」

「え?でも3対1の方が有利なんじゃ・・・」

「ここは共闘した方が良くないか?」


そう進言する霊夢と魔理沙


「確かにそうかもしれないが、こいつは体術はおそらくとんでもないレベルだ。そんな奴に多対一だと逆にこっちが不利なる。それに効率に良くない、それじゃ頼んだよ」

「解った、それじゃ先に行ってるからね蒼尾さん」

「・・・私も解ったぜ、また後でな」

「ああ」


霊夢と魔理沙は蒼尾にその場を任せてそのまま館へと入っていた。その間門番は蒼尾を睨んでいた。


「随分とあっさり二人を通してくれたな」

「貴方を相手をするとなるとあの二人は無視するしかありませんよ。それに、もしもあの二人を襲い掛かったら後ろからその尾で刺す気でしょう?」

「勿論。だがそうさせないでくれてありがとよ」


蒼尾は気合いを入れ直し、藍とお揃いの服を脱ぎ捨ててその下に来ている青い長い革のジャンバーを羽織りなおし、黒いジーンズのベルトを締め直して、左手を握り拳にし、右手を手のひらのまま親指を手の中心にするような形にして構えを取った。


「・・・どういうおつもりで?」

「見た所弾幕ごっこより武道の方が得意と見るけどどうかな?別に弾幕ごっこでも良いけど」

「では武道の方で、どういったルールで?」

「そうだな、一本を取ったら勝ちで良いんじゃないか、どうだ門番」

「ではそれで、ついでに行っておきますと私は紅 美鈴、この紅魔館の主人に仕える門番です」

「そうか悪かったな。俺の名は八雲 蒼尾、八雲 紫様に御仕えする八雲 藍の息子だ・・・では」

「「行くぞ!!」」


と、同時に両者は走り出し、互いに拳をぶつけ合った。美鈴は蒼尾の手をそのまま掴んで自分側に引っ張って蹴りを入れようとすると、蒼尾の尾が槍となって飛んで来た為に思わず手を離して回避してしまう。


「危ないですね・・・」

「おしいな、あとちょっとだったのに♪」

「(この男・・・とんでもなく強い、あのタイミングで、しかも一瞬で尾を攻撃に使ってきた。とんでもない反射速度だ、しかも、まだまだ余裕そうだ)」

「(中々だけど、母さんには遠く及ばないな。でも見所はありと)」


と、次に動いたのは蒼尾だった。尻尾の硬度操って非常に柔らかく柔軟なものにしてから、それを地面に置いてまるでバネのようにしてから、一気に爆発させて美鈴に接近して蹴りをかます。


「!?」


美鈴は余りに加速力に驚きながらもそれを受け流していなすが・・・蒼尾の尾が地面に刺さっており、それが支柱に役割をしているのか大きく回転しながら美鈴の背後を取った


「そ、そんな!?今の攻撃はまさかフェイク!?」

「あったりぃ!!」


そしてそのまま美鈴の背中に蒼尾の拳がめり込んだ。美鈴は大きく呻いた後、地面に崩れ落ちたが、蒼尾はそれを受け止めて、恐らく美鈴が準備していたと思われる椅子に座らせた。


「ふぅ、さて行くか」


蒼尾は脱ぎ捨てた服をきっちりと回収してから赤い洋館、紅魔館へと足を踏み入れて、進めていった。

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