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マスク

画期的商品?

【何も通さない魔法のマスク入荷しました】


 近所の小さな薬屋の前には、画用紙に修正液で書かれた紙が、デカデカと貼られている。


『何も通さないマスク……。それが本当なら、もうインフルエンザも花粉も恐くないな』


 疑いの気持ちが強い中、店内に潜入する。目玉商品展示コーナーを見ると、それはそこに鎮座していた。


【もう恐れるモノは何もない。インフルエンザ、花粉だけでなく、MRSA、細菌兵器に至るまで、強固にガード。繰り返して使用でき、経済的。科学の粋を集めたマスクの最終形態がここに!!】


『うおぉぉぉぉ! きた! ヤベェのがきた! これはスゲェだろ!?』


 これは購入しないと、損をすると思い価格を確認する。《メーカー希望小売り価格2.789.800円》


『に! 二百七十……! ダメだ……、か、買えない』


 ふと店内の価格表が目に留まった。《先着1.000名様に限り、特別価格、メーカー希望小売り価格の99%offの27898円で提供します》


『え!? マジ? って、ん? 怪しくね?』


 パッケージを真剣に隅々まで確認する。そこで見付けた老眼では見えないような文字。


【使用上の注意。このマスクを着用することにより、外気との接点が100%遮断されますので、定期的な息継ぎをしないと、窒息してしまいます】


『やっぱ、怪しさ全開商品じゃねぇか! 前言撤回!!』


 ポケットから取り出した財布を、ポケットに押し込むと、店主を見ないように店を出た。気のせいかもしれないが、店主の舌打ちが聞こえたような気がした。






こえぇぇぇ!!

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