第2話 住まいの開始と解体と
「よし、設置完了と」
魔導式シェルターは小さなテント程度の大きさである。外見は小さいが、中に入れば相応の広さになっているのが特徴である。シェルターの前に看板を設置する。これには元ランク、名前が書かれている。また、これ実は魔道具で、本人のシェルター以外に設置されると戻ってくる上に、壊そうとすると謎の不可視の攻撃を行うのである。今更だが、これ作った奴、何考えてるんだろう?なんだろう、幻聴かな?誰かが笑ってる声が聞こえるような????
「人は今の時間帯ならそんなに来ないだろうから、今の内に内部チェックと整理をするか」
街を出て出発したのが早朝、それほど街から離れていないここに到着したのが朝飯の時間ぐらいなので、さっそく入る事にする。
「よしよし」
ベッド良し、台所兼解体場所良し、庭と農具置き場良し、武器置き場良し、トイレと風呂良し、うん、注文通りだな。
「水回りもOK。食材保管用のチェストも置いてあるな」
さて、一通りチェックしたところで、次はこのダンジョンの名前にもなっている角ウサギこと、ホーンラビットについてを書いた紙を取り出す。
ホーンラビット:Fランク:ウサギに角を付けただけのモンスター。ただし、その突進力は侮れないものがあるので注意が必要。別名、初心冒険者の試練モンスター。基本、人間を見つけると襲い掛かってくる。また、角には薬効成分あり。肉も臭みがなく美味。
この図鑑から書き写したメモを見ながら、先日のロバートとカッセルとの会話を思い出す。
『さて、2人とも落ち着いて聞いてくれ。俺は角ウサギの住処は最高のダンジョン住まい場所だと思っている』
2人に怪訝な顔をされたのを思い出す。まあ、普通は高ランク素材が美味しいダンジョンを狙うのが大半だしな。だが、良く考えてほしい。
『いいか、よく思い出せ・・・・・・角ウサギの住処のモンスター情報は?』
『何って、そりゃ・・・・・・・・・あ』
『お、おい、ロバート。確かあのダンジョンの出現モンスターって・・・』
ここまで言えば2人も分かる。ホーンラビットしか出ない、まさしく初心者の狩場。逆に言えば、ホーンラビット以外は出ないのである。そう、どんな事態が起こってもだ。
『そして、もう一つ利点がある。ホーンラビットと言えば?それとホーンラビットの素材に関しては?』
『そりゃ、討伐工程が確立され・・・・・・て』
『素材・・・・・・おい、カッセル・・・・・・』
『急げ!グレン、すまん、ここの払い持つからまた今度な!』
そう、ホーンラビットは討伐工程は非常に簡単で避けた所を攻撃すればいいだけである。それだけだが、それだけである事が大きい。そして、ホーンラビットの角は薬効があり、肉も食堂などで大量に使われる。更に、結界装置が壊れる攻撃の可能性も少ないと言うか、逆に結界だけで倒せるまである。そういう事である。それを知ってしまった2人はギルドに土地の権利申請をしに行ったと言う訳。これがつい先日の謎の解明という訳だ。
そうして、時は現在に戻る。ダンジョン住まいが居ない入り口近くのホール。ここが今日から自分の拠点となるのだ。
「よし、次は解体道具の確認だ」
次にシェルターの庭に解体用の机、水入れ、血入れ、解体道具を並べる。まずは机に水を入れて、水が専用の穴から流れるか、水漏れがないか何度か確認する。そうして、しっかりと確認したら、次は血入れを取り付ける。四隅に取り付けたら、解体机の完成だ
「うん、じゃあ、次は刃物だな」
解体用の刃物を一つ一つ丁寧に確認する。念入りに砥石を持ってきて、しっかりと研いでおく。これから、冒険者の時と違う意味でお世話になる獲物だ。しっかりと確認する。
「よし、じゃあ、次は朝飯だな」
庭にじゃがいもと、小麦を植えてはいるが当分先だ。だからこそ、街に近いここを選んだ訳である。何せ、徒歩10分もかからない。当分はお金が必要になるだろう。ダンジョンに住んで、後は悠々自適なんてある訳がない。世の中、世知辛いの。いや、まあ、こういうリスクあるからこそのダンジョン住まいであるんだが。
「ええと、買っておいたイモを焼いて、パンは2~3日分ってとこかね。干し肉は夜に使おう」
料理については問題ない。と言うか、よほど寄生とか元貴族とかで無い限りは料理は必須スキルである。そら、店買い、レストランとか、お察し値段であるから、自分で作るのは当たり前である。出来ない奴とかおる?と言いたいが、まあ、メシマズは仕方ないな、うん。
「チーズ欲しいなあ。いや、でも、酒飲めなくなるし、う~む?」
ダンジョン住まいはダンジョン内にいる間は絶対禁酒である。これに関してはギアスがかけられてるぐらいである。ちなみに、俺もすでにかけられている。内容は買い物などで街に戻っている間は飲んでも問題無いがアルコールが抜けるまでダンジョンに入れなくなるし、ダンジョン内で飲んだら、街の詰め所に強制ご案内である。しかも、自分の足で。公開処刑そのものだわ、嫌すぎる。
「まあ、酒飲んで突撃とか、外に出て冒険者に迷惑とか、挙句ボスに突撃して死亡とかシャレにならんだろうしなあ」
ちなみに、実際、まだ決まりが緩かった頃、これら全てが行われたと言えば、察していただけると思う。中でもひっでえのが、酔いに酔って、本来なら負けないボスモンスターを舐めに舐めて、全裸、且つ、武器無しで突撃して死亡とか言う事件があったのである。うん、ひっでえ・・・
「しかも、男で、ダンジョンを疾走だからな。ダンジョントラウマ事件とか言われてたな、アレ」
うん、想像はやめよう、やめ!さて、次は現役時代の武器だ。これは当面はクローゼットに仕舞っておく。まあ、ここで使うと崩落の危険とかあるからね、高ランク装備。とは言え、売却も売却で問題なので、シェルター内に仕舞っておくしかないと。代わりに買ってきたレザー装備とロングソードはいつでも使える場所に出しておく。まあ、ホーンラビット狩り専用だね。
「うん、懐かしい装備だ」
人がまだ来てないのを窓から確認して装着してフィットするか確認した後、脱いでいく。元々、自分はヒットアンドアウェイの戦術なので、慢心は無いつもりだったが、いざ、装備すると、マジで回避が大事な装備だな、コレ。後、タンカー居る居ないで真面目に変わりそう。いかん、冒険者の時の検証癖がまだ抜けてないな。
「あ、そうそう、肝心なコレを起動させとかんと」
ギルドから支給されたリストバンドを付けて、入り口と裏口の扉の下部分に透明のシールを張る。なんでも、とある時代に現れた転生者とか言う存在が作り上げたセキュリティとかいう奴らしい。これで扉を開けたのが自分かギルドから支給された予備のリストバンドを付けた人じゃないと、自分が着けてるバンドが赤く光り、侵入者が居る事を教えてくれると言う訳だ。更に、その時バンドを触ると、その侵入者は衛兵の詰め所に転移されると言うおまけ付きである。モンスターは結界で阻めるが、人間は無理だからね、知恵もありすぎるし、結界だけでは足りないだろう。
「これがタダってんだからすごいよな、どういう技術なんだ?」
不思議に思いつつ、整理を終えた頃には昼近くになっていた。お?まばらだが、人が増え始めたな。おぉ、おぉ、看板を食い入るように見つめておる新人諸君、初々しいねえ、うむ!俺もあんな時期あったんだよなあ。
『すみません!』
お?お客さん第一号かな。ほいほい。扉を開けて庭先から出ると外に出れる。
「やあ、いらっしゃい、解体の希望かな?」
「は、はい、よろしくお願いします!」
ふむ、見た感じ男2人女2人の、所謂、田舎から出てきたパターンかな?装備で判断する限りだが、タンカー1、剣士1、レンジャー1、魔法使い1ってとこか。獲物の数は4匹。ほうほう、なかなか有能なパーティと見た。リーダーは声を出してる男の子か。ふむ・・・
「OK。1匹に付き銅貨1の計銅貨4だが、肉を1匹分くれるなら、銅貨2にしてもいいぞ、どうだい?」
「はい、それでお願いします」
ほう、ちゃんと後ろの3人にも確認を取るか、良いぞ。近年稀にしか見ない良いパーティだ。最近のはゴブリンはおろか、ホーンラビットも侮って、大怪我は勿論、行方不明になったり、パーティ内の不和が原因で全滅したりするのが多いからなあ。
「了解した。しばしかかるが、どうせなら解体現場見ていくかい?」
『いいんですか?!』
まあ、彼等なら大丈夫だろう。予備のリストバンドを渡していく。これが無いと庭先にも入れないんだな、やはり、あのマジックアイテム無料ってチート過ぎるのでは?看板に現在解体中の札を付ける。流石に複数は受けれんしな。この札を家主取りに来るまで、客は待つのが基本である。
「おっと、俺はグレン。まあ、知ってるかもしれないけどな」
天の剣は有名だからなあ。全員がコクコク頷いている。順に男子二人がタンカーのヘイン、レンジャーのルークで、女子二人が剣士のアスカ、魔法使いのエイカと言うらしい。予想通り、所謂田舎からの出稼ぎだったそうだ。まあ、出稼ぎと言う名の口減らしかもしれんがね。そこら辺は深く聞かないことにする。
「よし、庭の方で座っててくれ。シートぐらいはあるよな?」
4人が頷くのを見ると。まずはバケツを用意する。更に吊るし用の器材も用意する。ホーンラビット4匹の内1匹をまず吊るす。傷は付けないように縄の輪で首つり状態にしておく。釣り針を大きくしたようなフックで口の中を引っかける方が安定するんだが、今からするのは洗浄なので問題ない。
「せっかくだから、今、君達が疑問に思ってる事から答えようか。今から行うのは毛の洗浄だ。まずは基本、これを行う。ホーンラビットは主に肉と角が主流に見えるが、毛皮や毛も珍重される」
「そうなんですか?」
「ああ。君達が子供の頃に履いたかもしれないが、安い冬用のブーツなんかこいつの毛や毛皮が使われている」
もう一つ、水を入れたバケツから杓で水をかけてじっくり汚れと血を落としていく。その際、抜けてしまう毛もあるが、それは手で取り、しっかり洗った上で解体用のパッドに置いていく。
「さて、次はお湯を使う。ちょっと深いパッドにラビットを入れて、更に汚れを取っていくんだ」
水では取れない血で出来た毛玉などを丁寧にほぐしていく。更に砂利などもしっかり落とす。
「結構、大変なんですね」
「まあね。それでも、俺は高めの解体スキルがあるから、大雑把にやってる方だぞ。まだ取ってないなら、是非取っておくべきだね」
リーダーであると思われるヘイン君がじっと見てくる。他のメンバーも同様だ。さて、解体はここからだ。
「さて、ここから解体の本番だ。見た事あるかもしれないが、結構グロいからな、見たくないなら家の方を開けるがどうする?」
4人とも相談し合った後、全員見るとのこと。ほう、自分が言った意味が分かったようだね、感心感心。どういう事かって?自分が獲った獲物を最後まで面倒見ると言うのは非常に重要だし、これから先を考えても、ここで知っておくのは損は無い。そして、実は解体スキルはしっかり工程を見る事で取得出来る可能性が高いからだ。こりゃ、後で知り合いに教えてやろうかな?
「では、始めるぞ。まずは血抜きをする」
う~ん、4匹とも素人が〆たって感じだな、血抜きが十分じゃない。凝固はしてはいないようだが、ふむ。確認を終えると同時に用意した道具の内ナイフで首筋、足の腱を切る。更に大きい注射針で心臓や内臓がある部分を刺すと血が出てくる。まずは血を全てレベルで抜く。これが肝心だ。
「本来なら、血抜き作業は倒した後すぐ行うかマジックバッグに保管が良いんだけどね。まあ、ダンジョン内だし、まだランクはノービスだろうから、そうも言ってられないいか。でも、覚えておいてくれな」
『はい!』
うむ、良い返事だ。生物は総じて死後、血がどこかに溜まってしまう事があるからすぐに血を抜いた方が良いんだね、本来は。なので血が溜まる場所を針で抜いていってる。溜まった血が噴き出したりされると、手元が狂ったりして困るからな。
「よし、ああ、今回は捨てるけど、ホーンラビットから上のモンスターは基本血も素材になるから、ギルドの資料室で調べるか聞いた方が良いぞ」
コクコクと頷く4人。ここまででまだ顔が青くなってない辺り、田舎から出てきたんだし、猟師の家系かな、多分。一旦出た血を入れた血入れを持ってダンジョンの外に開けた穴に捨てる。そういや、ドラゴンの血なんか珍重されるらしいな。精力剤替わりらしいが、あんま飲もうとは思わんなあ。
「さて、次は首を落とす。これは鉈で雑にやっても構わない。解体ナイフだと刃こぼれしないようにするには時間がかかりすぎるからな」
戻った所で次の処理である頭部の切り離しを行う。1匹ならもっと丁寧に切っても良いが、4匹進行だと時間がかかるので鉈でダンダンッ!と斬る。この時、角も根本はいらないので、のこぎりを取り出して、切っておく。
「ラビットの場合、この頭に魔石がある事があるから、まだ捨てないようにな」
ここまで進むと、流石に4人とも少し顔が青いが、こういう〆は見た事あると見える、ちゃんと頷くし、メモもしている。ふむ、後でクラン紹介してやろうかな?ここで吐くようなら、しばらくはここで戦う事をお勧めしたんだがね。熊とかなんかかなりアレだしなあ。
「ここからは解体用のナイフ数種使う。ラビットの腹側からまずは皮切り用のナイフを入れて真っ直ぐ切る。内臓などが出てくるから。取り出してから聖水で満たされた壺で浄化しておく」
聖水に漬けるのは洗うと言う事もあるのだが、魔物の臓物は怨念を持つ事が多い。その為の浄化という面もある。変わった食通だと肝臓部分を食べ、あ。
「そうそう、ホーンラビットは肝臓部分が食通の間で取引されることがある。他は捨てた方が良いが、金が欲しいならここは捨てない事だ。ギルドで小さなマジックバッグ支給されたよな?出してくれ」
素早く4匹分の内臓を処理して肝臓部分だけをそのバッグに入れる。更に、バッグの開き口を青いリボンで縛る。これ、この場所だけラビット確定と言う事で限るが臓物入れなのだ。リボンは肝臓を入れてますよと言う目印である。新人は意外とその辺知らないか、当たり前すぎて受付が説明を忘れている事が多い。そういう点に関しては彼らは実に運が良い、何故なら、説明する俺が居るからだ。
「ほい、これで銅貨8枚分だ。ちゃんとギルドに提出しろよ?」
『ファッ?!』
びっくりされるが、先も言った通り、肝臓は結構な値段で取引される。ホーンラビットならノービスランクの新人でもあまり内臓関連は傷つけず戦う事が出来るし、解体スキルと方法を知ってれば簡単に手に入るのだが、知らん奴が多くて捨てられる事が多いんだよな。後、たまにコレを報酬としてぼったくる奴とかもいるから注意が必要だ。
「先も言ったが食通の間で高値で取引されるんだ、レバーは。他にレストランとかでもな」
「なるほど」
うんうん、リーダーと他3人の爛々と目が輝くのが分かる。うん、稼げると分かればテンション上がるよな。だが、一応注意しておく。
「だが、ノービスの内は倒せる分だけにしておけ。装備損耗とコンディションは隠すな。長く稼ぎたければね。欲をかけば稼ぐ所ではなくなるぞ」
『はい……』
ハッとなる4人。まあ、楽に稼ぐ道は無いってこった。多分、銅貨8枚も生活と装備の費用に消えるだろうしな。
「まあまあ、続けるぞ。ここから更に、皮と肉を離していく。ここから焦らずやっていくように。雑に切り離したりしたら、減額していくと思え。特に骨周りは慎重にナイフで刃を入れていくんだ」
肉と皮を自分はスイスイ離してるように見えるが、結構慎重にナイフを入れていっている。特に骨の周りはそれなりにスキルレベルも高い自分でも慎重になる。骨もまた素材だからな。
「皮を離したら、こいつも聖水にしばらく漬ける。臓物はもうしばらく漬けるが、皮はサッと汚れや血を落とす程度で良い」
臓物とは別の壺に1枚づつサッと入れて、物干しに干す。4枚を終えたらすぐに、机に戻る。
「次は足と胴を外す。ここまで出来れば骨と肉は区別出来るようになってるはずだからしっかり切り離していくように」
ここまで来たら、後は肉屋がやってるやり方と同じだ。ただ、細かく切るのではなく、足と胴を切り離して、完成となる。
「基本、これで提出分の完成だ。細かく分けるのは買った側の役目だからな。下手に切り分けとかしないように」
過去、滅茶苦茶細かく切り分けた奴が居たが、そこまでされると減額された事例がある。だって、なあ?細かく切り分けて、ここは銅貨何枚とか細かく払うのは面倒なだけだし、足と胴の部位で支払う方が早いからね、報酬。
「頭の魔石抜きはギルドでしてもらってくれ。これで完了だ。約束通り1匹分の肉と銅貨2は貰うぞ」
『はい、ありがとうございました!』
銅貨2枚の支払いを受け取り、解体した肉と頭を渡す。更に、干し終えた皮と毛も渡す。魔石抜きに関してはギルドが基本無料で行う事になっている。何故かと言えば、これが基本ギルドの稼ぎのネタであり、報酬の支払いとなるからだ。魔石は基本ギルドに提出し、その純度で報酬を支払う。ダンジョン住まいが勝手に魔石ある部分を報酬として取ったら、住まいの権利が没収されるぐらいだ。なので、ダンジョン住まいは出現する魔物に関して、本当に目に穴が開くほど叩き込むのが基本だ。
「角と肝臓、魔石で相応の報酬が貰えるはずだ。皮と毛は防具の素材になるが、今は売ってしまった方が良いだろうな。まずは装備から整えて、宿泊りならそちらの支払いに充てるといいぞ」
「はい!ありがとうございました!」
「あ、ちょい待ち。少し待ってて」
家の中に入り、紙にざっと筆を走らせ、封筒に入れる。一度文章を確認した後、それを持って外に出る。
「これ、提出時にギルドの受付に見せてみな。俺からのクランへの紹介状だ」
『ファッ?!』
「安心してくれ。誰にでも紹介するわけじゃない。丁度、徒党員枠が空いたクランがあるんだ。そこで色々学ぶと良い」
丁度、ロバートのとこが空いたのを思い出したからな。下手に解体を恐れるとか嫌がるとか無いだろうから良いだろう。ぶっちゃけ、解体は基本中の基本。これを嫌がるのは論外だしね。更にノービスでラビット4匹はかなり良い冒険者とも言える。そうでなけりゃあ、紹介状なんか書かんわ。
『お世話になりました!』
外で予備バンドを外した4人と別れる。しかし、時間かかるな、コレ。換算して2時間ほどやってたんか、ワレェ!になる。マジックアイテムもあるが、やはり手慣れた解体の方が良いからね。マジックアイテムの場合。頭部とか取れないからなあ。あれ、ホントどういう基準の解体なんだろうな?
「さてと」
続いて、客は居ない事を確認し、外出中の札を掛けて、街を目指す。いや、なんでって・・・当面の食糧用の調味料買い足しに行かなきゃだしね、世知辛ぇ。
長い!あれ?書きたい事書いたらこんなに長く、ナズェ?さておき、ラビットでもこれだから、グレンがラビットしか出ない所を選んだのはこういう部分もあるんですね。熊とかの解体はもっと時間かかりますからね。