魔女の付き人
第二話 呪縛
「なにがおなじなんだ」
声を荒げた
「もう、気が付いているだろその髪」
「何のことなんだよ?」
こころあたりはない、何のことだろうか、でも確かにここにきてから、鏡を見ていない
「ほら見てみろ、お前の髪、、、白いだろ」
ローザは、鏡を見せつけてそう言った
驚いた、本当に白いのだ
なぜ、だろうか
ローザは、語りだした
「この髪は、忌み嫌われる白銀の魔女の呪いさ、魔女は途轍もなく強大で封印するのが難しかった、だから
魔女の記憶を呪いとし、その体を消えない炎とした、6歳までに強い魔力と、恐怖にさらされると、髪が変色する、私もそうだ、呪いが原因で私たちは強力な魔力を得ている、お前の魂は強い、だから魔女の魔力で死なない」
本当だとすると、すごい話だ、
「それで、俺をどうするんですか」
少し間をおいて、ローザは話した
「リサが道を決めるまで、そばにいてくれ、頼む」
先ほどからは想像できないほどかしこまった
迷いはない
「はい」
即答だ、だってリサ可愛いもん仕方ない
そのあと、ローザがご飯をつくっている間、リサと話した、故郷のこと、これからのことには、なんとも言わなかったが
そうこうしていると、すぐにローザの作った、夕飯が来る、不味くはない、しかしローザの料理は下手だ
そんな日が、一週間つずいたころ
ローザは俺たちに魔法を教え始めた、
まずは簡単な魔法からだと思っていたが、甘かった
ローザ曰く、リサと俺は魔力が多いからすぐできると言っていた、その通りで
人域魔術は、2か月ですべてできるようになった
俺は、風魔法に適性があるらしく、風魔法は竜域初級まで習得できた、リサは水魔術を竜域初級を習得していた
ここら辺が、魔術師の一区切りらしく
魔術を修めたのに、ローザからは、
「よくやった」
と、俺は黒いナイフを、リサは青くて細い片手剣をもらっていた
「これらは、世界に八十本しかない魔剣だ、シンのは、魔力で切れ味が変わる、リサのは魔力を込めれば早くなる、大切にするように」
次の日からは、リサと打ち合いをしていた、かなり怖い
「次で最後だぞ」
「始め」
その合図と同時に、リサが攻めてくる、身体強化でリサの突きを、左にかわす
リサが剣を引いた、上に構える
「来る」
上段からの攻撃
早い、
左手のナイフが、ギリギリ間に合う
剣を、外側に流して
右手に、風魔法で球を作り
腹に叩き込む、
「勝負あり」
リサが倒れた、俺も疲れて倒れた
少しして、起き上がるとリサに手を貸した
「シン君、あの剣を流すやつ、教えてほしい」
もちろんですとも、これをどう断れと?
「うん」
疲れたから、ローザの飯も少しおいしく感じた
次の朝早起きして、リサに剣を流すのを教えた
「自分の刃を傾けて、力の方向を変えるんだ」
力説した、緊張してうまく話せないけど
「こんな感じ?」
リサが頑張っていた
少しコツをつかんだようで、うまくなっている
何回かうちあいもした
実践が一番いいっていうしな
「今日はこれぐらいにしよう」
「うん!」
今日はなぜか、ローザが起きてこないので
リサと二人で料理をした、リサは料理がうまい、明らかにローザよりも手際がいい
「料理得意なの!」
リサが嬉しそうに言った
「楽しそうだなー」
いつの間にか起きていたローザが、皮肉っぽく言った
「遅いじゃないですか」
「まあ今日は寝れないしな」
「どういうことですか」
「いってなかったっけ」
「言ってません」
そんな問答を聞いて、笑いをこらえられなくなったリサが、くすくすと笑い僕たちも笑った
「それで、寝れないとは?」
ローザは、少し焦った様子で
「あ、ああ今日はな、山に魔物を倒しに行くんだ、魔物は夜が活発だからな」
「そんなの聞いてません」
「そうだったか?」
「ああ、もういいですよ、」
「で何時に行くんですか」
リサの的確な質問、ローザのことだ、きっと決めていないんだろう焦っている
可愛そうだし助けてやるか
「5時くらいでいいのでは」
そう言ってやると、もちろんだとも、とでも言いたいように頷いた
5時までは、身支度をして適当に時間をつぶしていた
5じになると、ローザが来て
「魔剣は持ったか」
そういったので、頷いた
山までは、歩いて行った山頂付近になると、木が減ってきた
まだ木があるところに、荷物を置いて食事を済ませた
ナイフだけをもって、山頂に行くとローザが
「二人で、魔物を倒せ」
そういって、後ろに下がった
リサに「行こう」といって、山頂に向かった、
山頂には、一人の魔人がいた、すぐに分かったあれは「ヤバイ」逃げないと、死ぬ
「ローザ――」
叫んで、後ろに引こうとした、しかし魔物に囲まれていた
どうするべきか、わからない
魔人は話しかけてきた
「白銀はお前か、」
呪いのことだ
俺は、逃げられないじゃあリサを逃がす、
「リサ逃げて、」
「え」
「逃げて、俺はもう逃げられないから逃げて、ローザのとこまで」
強くいってしまった
「わ、かった」
リサは、泣きながら言った
それにしても、どうしよう
もちろん最善を尽くそう、全力で戦おう
ナイフに魔力を込める、身体強化を限界まで使う、
手に魔力を最大限込める、
最大限までで圧縮した風魔法を一気に放つ、それと同時に最短ルートで切りかかる
初撃は躱された、躱した勢いで、攻撃が来る
土魔術で地面から棘を出して、攻撃を止めた
カウンターを、入れる思い切り力を込めた、掌打を腹に打つ、決まった
相手は少しも動かない
きいて、ない
勝てるはずがない、最大火力でダメージがない
そのまま、腹を貫かれた
俺は、生まれ変わるときに少しだけいた、あの場所に
ローザとよく似た、女と二人でいた