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“ここから” 一歩を刻む

作者: 織花かおり

いつもあなたを見守っていてくれる人はだれですか?

あなたは 湖のほとり

深い森の中眠っていた。

眠っている間

ずっと一人だと思っていた。

誰にも知られず

誰にも見つけられず

痛む傷を一人抱え

でも……

時は永遠ではない。

居心地が良かったはずの森が

絶望という閉ざされた世界に思えた。


焦って ふと我に返り

泣きながら 目覚めれば 

そこに

あなたを産み育んだ

母がいた。

父がいた。

望む事しか知らなかった あなた。

比べる事しかしなかった あなた。

自分の傷しか見えなかった あなた。

でも 母も父も あなたの側にいた。


母は言った。

「目覚めてくれてありがとう」

「どんなあなたでも受け止める」

父は言った。

「いつも一緒だ」

「何でも話してほしい」

父母が言った。

「ここからだ」

「ここからよ」


一人じゃなかった。

一人で人生に立ち向かわなくて良かったんだ。

一人で立ち上がらなきゃいけないと思っていた。

その安心感にあなたは泣いた。


“ここから”

家族の真実の物語が始まっていく。

“ここから”

まだ名も知らぬ友人、恋人、周囲の人々にまでつながっていく物語が始まっていく。


“ここから”始まる物語は きっとハッピーエンドだろう。

だって 家族の情愛は

いつの時代も 救いであり、最初の一歩だと思うから。



最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

何か感じたことがございましたら、ご感想などいただけましたら嬉しいです。

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織花かおりの作品
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作成:コロン様
― 新着の感想 ―
[一言]  いつ失われるかもわからないし。  最後まで残るものでも、ないかもしれない。  でも、最初はここから。  生まれついてのものは、勝ち取るものでもなく、与えられたものであることが大半。だか…
[良い点] 心の奥の奥の奥の、すごく深いところから生まれた詩だと思いました。感想を書くことが軽く思えて申し訳なく思います。叙情詩の作者の内面世界が「青」に感じられました。「湖のほとり」とあるからでしょ…
[良い点] 家族の存在が、意識しない時も心を支えてくれている、という事、ありますよね。 くじけそうになった時に、家族を思い出すと、再び頑張ってみようと思えて来ます。 ありがたいですね。
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