鬱々ショートショート
うつ病になったので、うつのリハビリの為に短い小説を書くことにしました。
本当なら仕事をうまくこなしたい。
しかし、それはできない。何故ならば私は仕事が大嫌いで苦手だからだ。
毎日、毎日。仕事をうまくさばけずに残業している。おまけに私は要領が悪く無能ときている。定時で仕事を切り上げて帰るなど、全く出来る気がしない。私は入社3年目、社畜サラリーマンである。
就業時間は刻々と過ぎていくが終わらない仕事は山積みだ。今日も、残業か、、、
(あぁ、ダリぃ。俺はもう限界だ!!こんな仕事全部終わらせるなんて、全く無理だ!出来れば眠るだけで、時給一万の仕事なんかないだろうか?そうしたら余裕のある生活ができるのに。)
ぼんやりと妄想に浸っていると、周囲がざわざわと騒ぎ始めた。
どうやら、不測事態が起こったらしい。もうすぐ就業時間が終わる。このままではチームで残業になる。同士達よ。社畜として共にこの残業という苦難をのりきろう!それが、企業戦士として産まれた我々の宿命である!!私は一人熱意を燃やし始めた。
「あの、○○くん、ちょっと良い?」振り向くと同僚のYさんが曇った笑顔で立っていた。
「何、どうしたの?」僕が答えると周囲のざわめきが一層大きくなった。何だ?そんなに大きな不測事態が起こっているのか?
わたしは、事態が読めずに少し焦った。すると、Yさんは続けて私にこう言った。
「○○くん、少し疲れているんじゃないの?少し休憩した方が良いんじゃない?」
「え?」僕は呆然とした。ちょっと、手を止めてボンヤリしてた所なのだが。Yさんの曇った顔と言っている言葉がよく分からなくなった。少し目眩がする。
ふと、パソコンに目を向けると画面の中には「俺はもう限界だ!!」という文字がビッシリと入力されていた。
何だ?これ??意識が遠のいていく。周囲のざわめきが一層大きくなっていく。
そうか。わたしの様子がおかしいので周囲はざわざわしていたのか。
わたしは仕事をこなせなくて、3日間徹夜でプレゼン資料を作成していたのだった。
ドスン、自分の倒れる音と周囲の悲鳴が聞こえた後、わたしは意識を失った。
しょうもない話ですが読んでいただきありがとうございました。