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作者が転生?!~りっぱな悪役になってやる!  作者: 梅田遼介
「迷宮探索」後編
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第79話「ガーゴイル」

ちょっと間が空きましたが、久々の更新です。


 僕らの前方に3匹のガーゴイルが舞う。

 禍々しい姿だが鳴き声を出さないのは元が石像だからか。

 無言で襲ってくるのがよけい気味悪い。


「来るぞ……今だ、撃て!」


 三日月の号令と共に弓矢とスリングが同時に放たれる。

 三日月の放った矢はドッヂを狙って旋回してきた右のガーゴイルの翼を射抜いた。

 攻撃降下中のガーゴイルがその衝撃で一瞬体勢を崩す。


「よいしょお!」


 その隙を見逃さず、ドッジがジャンプ一番その巨大な斧を叩きつけた。

 衝撃で吹っ飛んだそいつは空中で慌てて体勢を立て直す。

 うーん、あれで斬れないとか頑丈だな。

 でもダメージは入ってる様子でフラフラしている。




 一番奥からやって来るガーゴイルにはピックがスリングで石つぶてを放った。

 美少女暗黒司祭キトラの炸裂のバフがかかったスリングから放たれた石は当たった瞬間に爆発する。

 それでそいつはこっちに来れなくなったから、足止めとしては充分な威力だ。


「これ、すごいですね!」


「でしょ? まあ単純な魔法だけど役に立つわ。アナタ、その剣にもかけてあげましょうか?」


 キトラが僕の方を向いて得意そうに言う。

 斬りつけるたびに爆発する大剣なんて、物騒で使う気になれないよ。


「いや、遠慮しておこう」


「なんだ、つまらないわね。面白そうなのに」 





 そんなこと言ってる間にクノップは左のガーゴイルに向けて旋風ストームの魔法を放っていた。

 つむじ風がガーゴイルを巻き込む。

 硬い皮膚にはあまり効果がなさそうだがバランスを崩した。

 だがそいつはその体勢のまま僕に突っ込んできた。

 よし、炎の効果を試してみるか。

 


炎の剣ファイヤーソード


 レウスを呼び出し、呪文を唱える。

 両手で握った大剣が一瞬で炎に包まれた。

 その炎をまとった剣で飛んで来たガーゴイルに斬りつける。

 ガーン!

 岩を殴ったような強い衝撃が手に響く。

 これ、硬すぎない?

 絶対刃こぼれするよね、オリハルコンの剣じゃなくてよかった。

 まあでも大剣ってのは斬るよりこうやって殴るというのが普通なのかもしれない。


「お、やったな暁!」


 おもわず一瞬、敵から目を離して刃を見てたけど三日月の声で我に返る。

 ガーゴイルを見てみると地面に落ちてのたうっている。

 剣が翼の付け根に当たったらしく、半ばちぎれかかって飛べないようだ。

 作者チートはここでも健在か?

 とにかくダメージが通ってよかった。

 

「とどめは僕がさします――石の槍ストーンスピア!」


 クノップが魔法を唱えると同時に、先の尖った逆円錐形の石の槍がゴブリンの頭上に出現する。

 長さ1メートル以上、最大直径も40センチを超えるだろう石の塊。

 それ、相当重いんじゃないの?

 魔法とはいえそんなものよく空中に浮かべるよね。 

 その巨大な槍――槍と呼ぶにはあまりにゴツい――がのたうつガーゴイル目掛けてまっすぐ落下した。

 どおおおおん!

 地響きと土ぼこりを上げてガーゴイルに激突する。

 こりゃ重量という名の暴力だな。

 石像から生れて固いガーゴイルとはいえ、同じ石の塊にたまらず木端微塵だ。

 

「うおっ、こりゃまたスゲエな!」


 クノップの魔法の威力に三日月が驚きの声を上げた。


「狙って飛ばそうと思うとこの大きさは無理ですが、ただ落とすだけなので」


 クノップが事も無げに答える。

 いくら魔法とはいえ、質量を完全に無視する事は出来ないという訳か。

 ところで槍の原料の石はどこから持って来てるんだろ?




 僕が悩んでる間にもドッヂと三日月は連携してガーゴイルを翻弄していた。

 三日月が防御力の弱そうな翼を次々と射抜き、速度の弱まったところをドッヂがぶん殴る。

 この繰り返しでそいつは見るからに弱っていた。

 翼はもうズタボロだ。

 こりゃ問題なさそうだな。


「アニキ、次来ます!」


 ピックのスリングで足止めしていた奥のガーゴイルがこっちに向かってくる。

 その間にも次々と石つぶてが炸裂している。

 黒魔法、使えるじゃないか。

 こっちももう少し工夫してみよう。



 ファイヤーソードから立ち上がる炎を熱に変換するようレウスに念じる。

 派手に燃え上がっていた剣から炎が消えて、真っ赤に光り出す。

 あまり熱し過ぎると柔らかくなっちゃいそうだから、その辺を注意するようレウスに頼む。

 赤く輝く大剣で至近距離まで来たガーゴイルに斬りつけてみる。

 ――お。

 熱の効果かさっきより衝撃が少ないし、何となく斬ったという手応えもあった。


「アニキ、効いてますよ!」


 うん、僕もそう思う。

 反動で後ろに飛んだガーゴイルの身体に大きな傷、というより割れ目が出来た。

 高く舞い上がることも出来ず、動きも明らかに苦しそうだ。

 こりゃいけるぞ!

 僕は剣を大きく振りかぶり、思い切り前に飛んで袈裟懸けに斬り付けた。

 ガツン!

 衝撃と共にガーゴイルの身体は二つに裂け、そのあと粉々になった。



「こっちも終わったぜ」


 三日月とドッジも無事に右のガーゴイルを倒していた。

 なんだか無機質な感じのモンスターだったな。

 バラバラになった破片を見ながらそう思う。


「このガーゴイルはゴーレムなんかと同じで、黒魔法で作られたかりそめの魔物よ」


 僕の気持ちを察したのか、キトラが説明してくれた。

 やっぱりここは誰かが管理しているダンジョンで、こいつらもそいつが作ったってことか。

 こりゃこれからが大変そうだ。

応援よろしくお願いします!

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