表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者が転生?!~りっぱな悪役になってやる!  作者: 梅田遼介
「迷宮探索」後編
77/81

第75話「オルレアの教会」

今日は投稿できました!

前章がちょっと長くて分かりにくいかなと思ったので、「迷宮探索」前編と「軍事演習」編に分けました。

よろしくお願いします!


 僕は三日月にピックを誘うように頼み、クノップのところへ向かう。

 うまい具合にクノップは風車小屋に居た。

 年末年始は特別な用事もないという事で、迷宮探索に参加してくれることになった。


「それにしても、カルロ……じゃなくて暁さんの魔法の上達は目覚ましいですね。」


「ちょくちょくクノップに教えてもらってるお陰だよ」


「それにしても早すぎですよ。やっぱり精霊の力も関係あるのかなぁ。ボクは凄く苦労したのに」


 そう、このところの練習で魔法はかなり上達したのだ!

 なんせ僕の精霊はサラマンダーのレウスだからね。

 今のところただの小っちゃいトカゲにしか見えないけど。

 



 そんなことを話しながら約束の場所に行くと、三日月がピックを連れて待っていた。


「暁のアニキ! お誘い有り難うございます」


 ピックが大きく手を振って出迎える。


「悪かったな、突然誘って」


「アタイはいつでも大丈夫ですよ! ベースとドラムのアニキ達はもうコリゴリだそうですがね、へへへ」


 そう言ってピックは思い出し笑いをする。

 まあ、あんな目に合えば普通そうなるよなあ。

 そこへ遅れて馬に乗ったドッヂもやってきた。

 背中にはちゃんと大斧を背負ってきている。

 ドッヂが乗ると重くて馬が大変そうだな。


「任務、無事に完了いたしましただ」


「ご苦労。ピック、クノップ、こいつはドッヂだ。ヨロシクな」


「オラは暁さまの右腕、ドッヂですだ」




 

 5人揃って自己紹介も終わったところで、まずはオルレアの丘へ向かう。


「ねえねえアニキ、あの大男がアニキの右腕ってホントですか?」


 道中ピックが小声で聞いてきた。


「うーん、まあ、そうだな。右腕っていうか、頼りになる奴だぞ」


「とてもそうは見えないんですけどねえ。どんくさそうだし」


 ピックは疑わしげにチラリとドッヂの方を見た。

 そう見えるけど彼は良く気が利くんだよ。


「どう見たってアタイの方が役に立ちますよ。鍵開けだってスリだってお手のものですし」


 いや、別にスリは必要ないからね。

 まあ悪役だから別にやめろとは言わないけど。

 でもやけにライバル視するんだなあ。


「分かってる分かってる。お前の事も頼りにしてるよ」


「ホントですか? じゃあアタイも右腕ってことでいいですか!?」


 それじゃあ右腕が2本になっちゃうでしょうが。

 阿修羅像じゃないんだからね。


「右腕はドッヂってことになってるから、お前は左腕にしたらどうだ?」


「右腕の方がカッコいい気がするけど、まあいいや。んじゃアタイはアニキの妹分で左腕ってことで!」


 妹分で左腕、ってもう訳分からないけど。

 でも否定すると五月蝿そうだからとりあえず了承しておく。


「まあそういうことにしておけ」


「へへ、やった! ドラムとベースの兄貴達に自慢してやろうっと」


 ピックはニコニコ顔だ。

 きっと先輩達が聞いたらまたズルいとかヤイヤイ言うんだろうな。

 はぁ、考えただけでも面倒くさい。






「この辺りって眺めはいいですだが夜は寂しそうなころだでねえ」


 オルレアの丘を上っていると唐突にドッヂがつぶやく。


「な、なんだよ急に」


 それを聞いた三日月が気味悪げにドッヂを見る。


「いや、なんだかお化けでも出そうなところだと思っただけですだ」


 ドッヂは気楽に言う。


「もう、なんでここでそんなこと言うかなあ」


 三日月だけでなくピックも眉をひそめている。

 前の事が相当トラウマになっているようだ。

 まあドッヂは前回の事を知らないから仕方ないね。


「三日月、例の話はしてやらないのか?」


 僕が聞くと三日月は嫌そうな顔をした。


「思い出させるなよ、もうあの手の話はこりごりだ」


「え、何の話だか? みんな知ってるならおらも聞きたいだ」


 空気を読まずにドッヂがワクテカしてる。

 こちらも空気を読まずにクノップが答えた。


「この辺りで昔大きな戦があって、大勢の人が亡くなったそうです」


「やっぱりだか。オラそういうのに敏感なんですだ。ナイーブだすから」


 君にナイーブって言葉は似合わないねえ!

 というかむしろその言葉を知ってたことにびっくりだよ。


「はあ、もうやめろよ。今からあそこへ行くんだからな」


 三日月がため息をつきつつ指した先には廃墟と化しつつある建物があった。

 闇の司祭であるキトラの教会だ。





 コン、コン……ギイイ

 ドアをノックしても返事がないのでドアノブを引くと、音を立てて扉が開いた。

 薄暗い部屋の中は前に来た時と全く変わっていない。

 床板は剥がれ、焚き火の跡までそのままだ。


「なんだか荒らされた後のような感じですだね」


 部屋を見回してドッヂが言うけど誰も何も答えない。

 そりゃあそうだ、荒らしたのは僕らなんだから。


「誰もいないですだね……奥の部屋はどうだかな?」


「ちょ、ちょっと待て! 奥へ行くのはまずい!」


 奥の扉に向かおうとするドッヂを三日月が慌てて止める。


「ん? どうかしただか?」


「えっとね、奥はほら、色々あるんだよ」


「何言ってるかさっぱり分かんねえだ」


 ピックも説明に困る。

 きっと奥には前回の探索で集めてきた“素材”を元に作られたアレがいるだろう。

 またアレに追いかけられて壊しでもしたら、キトラがどれほど怒るだろうか。

 でも顛末を一からドッヂに説明するのも面倒くさい。

 きっとキトラもそのうち戻って来るだろうし。


「とにかくドッヂ、ここで待っていよう」


「誰かここに来るだか?」


 来るというか、ここに住んでるんだけどね。


「まあ、そんな感じだ」


「じゃあここで焚き火でもして飯でも食べるだか?」


 ドッヂが焚き火の後を見ながら言う。

 それ絶対まずいから!


「いや、焚き火をするなら外でしよう。まずはしばらくこのまま待とうじゃないか」


 僕がそう言ったのと同時に入り口の扉が音を立てて開いた。






貴方あなた、いったい今まで何してたのよっ! あれから何日経ってると思ってるの?!」


 仁王立ちした黒ゴスロリ服の美少女が、ビシッと音を立てそうな勢いで僕に人差し指を向けている。

 腰に左手を当てた姿が凛々しい……とか見とれてる場合じゃないね。


「あ、いや、あれからいろいろやることがあってな」


「自分の立場が分かってるの? 貴方達はわたしに借りがあるのよ。まさかお忘れじゃないわよね?」


「もちろん忘れてはいない、だが俺も色々とやることがあってな」


 そう、色々やるべきことがあったんだ。

 小鹿亭に行ってフェリシアの歌とダンスを楽しんだり、ムーランルージュでロゼアの手を握ったり。

 なかでもエルサとのDDT作戦を終了させるという重要な任務もあった。

 それを仕方なくとはいえ投げ出して来てるんだ。

 だから仮にちょっと忘れてたとしてもそんなに責めなくてもいいじゃないか(涙)。


「はーん、どうだか? だいたい貴方みたいな怪しげな人間の『やるべきこと』なんてたかが知れてるわ」


 怪しげな人間って、闇の司祭やってるような人に言われたくはないよね!


「ちょっと待つだ。暁さまにそげな乱暴な口のきき方、右腕のオラが許さねえだ」


 僕に指を突き付けているキトラの前に、ドッヂが立ちふさがった。

 お前はなんて勇敢むぼうな奴なんだ。

あと1話ストックがありますので、明日も投稿出来る予定です。

あとちょっとで10万PVだ~めっちゃ嬉しいです!

ブクマや評価など頂けると頑張れるかな、と思ったりウザイ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ