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作者が転生?!~りっぱな悪役になってやる!  作者: 梅田遼介
「王都リュアン」編
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第41話「密会」

何とか今日も間に合いました☆

「ではちょっと挨拶してくるとしようか」


「大丈夫なのですか? 相手は大物ですよ」


「どうせやり合うことになるんだ、遠慮してもしょうがないだろ」


 ルーノスにニヤリと笑って僕はレジュームのもとへ向かう。

 我ながら大胆なことしてるな、ちょっとカルロに影響されてるのかもしれない。

 レジュームの取り巻きたちは僕が向かってくるのを見て驚いた顔をしている。

 さすがにレジューム自身は顔色一つ変えていないが。


「これはカルロどの、久しぶりではないか」


「アルマンディー公もお変わりなく」


「ゲルグ子爵の事は聞いたぞ。カルロどのが見事に罪を暴いたそうではないか」


 さっそく自分から切り出してきたか、ふてぶてしい奴だ。

 ゲルグにすべての罪をかぶせて自分は知らんぷりするつもりだな。


「おかげ様で首謀者一味は自害しました。これからは裏でそれを操っていた者を探し出すつもりです」


 お、今ちょっとピクッとしなかったかな?


「裏で操っていた者がいるのか。それはぜひとも突き止めてもらわんとな」


「公にそう言っていただくとやる気がでますね。国王陛下からもそのように申し付かりました」


 さっきの国王への報告の事は子飼いのマクベル伯爵からとっくにレジュームに伝わっているだろう。

 ただし国王の居室でのやりとりは分からないはずだ。


「ほう、陛下がな」


「ええ。なんとしても探し出し、フランツ王国の安定と秩序を守れと言うお言葉でした」


「カルロどの、卿は陛下と親しくされておられるのか?」

 

「これは異なことを。このフランツ王国で爵位を受けている以上、国王陛下に全ての忠誠を捧げるのは当然のことではありませんか?」


 表面上はいろいろ取り繕ってるけど、まあ意味を簡単に言えば「ひょっとして国王側に立つつもりじゃないだろうな?」「うるせえ、お前に付く気はないぞバーカ」って感じかな。

 周りの取り巻きたちの顔が苦々しげになっているところが笑える。

 

「なるほど、それは当然だな。心に留めておこう」


「そうですか、では失礼いたします」 


 僕はそれだけ言って、頭を下げて立ち去った。

 これだけ言えば十分挑発できただろう。



 そのままパーティー会場を出ようとしたその時、フラウディアとすれ違った。

 すれ違いざまにフラウディアから小さく折り畳んだ紙を渡される。


「今夜、11時に」


 それだけささやくとフラウディアは行ってしまった。

 なんだ? デートの誘いか?!


 会場を出てフラウディアに渡された紙切れを開いてみると「王城に入る橋のたもとで」と書いてあった。

 これは今日城に入る時に通ったあの跳ね上げ式の橋のことだな。

 いったい何の用事なんだろう?

 めちゃくちゃドキドキするんですけど!


「カルロ様、どうかなされましたか?」


「い、いや、何でもない」


 僕について出てきたルーノスが聞いてくるから僕は慌てて紙を隠した。

 コイツにだけはバレてはいけない。

 一応イケメンとしてのライバルのつもりだからな、こっちは。


「そうですか。これからカルロ様を邸宅にお送りします」


「ああ、頼む」


 城を出て、跳ね橋を渡って邸宅に向かう。

 このあと、この橋で……緊張する!

 ちょうど今9時半の鐘が鳴ったからあと1時間半後だな。



「カルロさま、お帰りなせえまし。お待ちしてましただ」


 邸宅と言ってもそれほど大きなものではなかった。

 まあバルハムントの屋敷であれだからな。

 しょせんはまだ歴史の浅い新興貴族だ、こんなもんだろう。

 でも先に着いていたドッヂが火を入れていてくれていたおかげで暖かい。

 ここでナルスも待っていた。


「ルーノス、舞踏会での情報収集はどうだった?」


「口の軽いご婦人と仲良く慣れたおかげで順調に行きそうです。今夜もこれからゆっくりと・・・・・お話して来ますよ」


 さすがはルーノス、色仕掛けもお手のものだな。

 こういう点では僕はこいつに全く歯が立たない。

 でも、今日は僕だって約束があるんだからな!


「そうか、ではしっかり頼む。ナルス、大臣との打ち合わせはどうだった?」


「ヴァルス大臣はさすがに切れ者ですね。なかなか手ごわいですがまあ何とかしますよ」


「この交渉が上手く行けば軍の改革も経済政策も自由度が増すからな」


「分かってます。向こうにとってもうちの力が増えるのは悪い話ではありませんから、大丈夫でしょう」


 そんな感じでナルスと話していると、ルーノスが出て行った。

 スカーフなんか使って、軍服をおしゃれな感じに着こなしている。

 僕も参考にしよう。

 そうこうしているうちに、10時半の鐘が聞こえてきた。

 やばい、あと30分だ。


「では今日はこの辺にしておこう。明日もしっかり頼むぞ」


「かしこまりました、おやすみなさい」


 ナルスが出て行って自分の部屋に入ったのを確認して、急いでもう一度出かける準備をする。

 髪も整えて、念のために歯も磨いた。

 もちろん下着も新しい物に着替えてある。

 どんな事態になるか分からないからね。

 一応オリハルコンの剣も持っていこうか。


 部屋をそっと出て、忍び足で階段を降りる。

 学生の頃に母さんに見つからないように家を抜けだした時を思い出す。

 あの頃は僕もまだ友達がいたなあ……。

 鍵を開けて、玄関の扉を出来るだけ静かに開く。

 ギイィィィ


「カルロ様、こんな夜更けにお出かけですだか?」


 うわっっっ!!

 死ぬほどびっくりした。

 やめてくれよー、僕そういうの弱いんだからさ。

 暗闇の中から声を掛けてきたのはドッヂだった。

 見ると巨大な斧を手にしている。


「ど、ドッヂか、こんなところで何をしている?」


「敵対する貴族とだかに襲われるかもしれねえんで、ここをしっかり守ってろとルーノス様に言われましただ」


 なるほど、さっき宣戦布告したばかりだからな、確かに可能性はある。

 僕のことを考えてくれるのは有り難いけど、もう時間がないぞ。


「カルロ様は何処にお出かけになるだか?」


「いや、ちょっと野暮用でな」


「へへ、そういう事ですか、さすがですだな。ではオラがお供しますだ」


「い、いやしかしその……」


「大丈夫ですだ。見たことも聞いたことも、ルーノス様やピカール様にも誰にも言わねえですから」


 ……まあドッヂはカルロを崇拝しているキャラだから大丈夫か。

 説得する時間もないし仕方ない、連れていこう。


「分かった、ではついて来い。くれぐれも内密にな」


「内緒は守りますだ」


 僕はドッヂを連れて約束の橋へ急いだ。

 もうちょっとで着く、という所で11時の鐘が鳴った。

 うわー、遅刻だ。

 最初の待ち合わせで遅れるなんて最低、って思われないかな(涙)。




「すまん、待たせたな」


 約束の場所に行ってみると、暗闇の中に女性が立っているのが見えた。

 顔はショールで覆っているので見えない。

 僕は近くにドッヂを立たせて女性に声を掛けた。


「いえ、お呼び立てして申し訳ありません」


「こんな夜更けにどうした?」


「はい、どうしてもカルロさまにお尋ねしたいことがありまして」


 声からフラウディアが緊張しているのが分かる。

 やばい、何を聞かれるんだろう。

 いま彼女はいますか、とかわたしの事をどう思ってますか、とかそんなのかな。

 そうだとしたらどう答えるのがいいんだろう、ゲームだったらこういう時は……。


「シャーロット王女様に求婚なさったのはなぜですか?」


 あ、そっちか!

 まずい、まずいぞ。

 そりゃあアレを目の前で見ちゃったら気にならない訳ないよな。

 それを忘れるなんて僕はうっかりし過ぎだよ。

 僕がシャロンと婚約したいって言ったのは彼女が好きだからじゃなくて、ストーリー上必要だからだ。

 でもフラウディアにそう言う訳にもいかないし、どうしよう。


「求婚したのではない、婚約させて頂けるよう陛下にお願いしただけだ、フラウディアも聞いていただろう?」


「でもあれでは求婚なさったのと同じではないですか。なぜなのですか? 王女様とは初対面だったはずです」


 この選択を間違える事は出来ない。

 ここで失敗したらフラウディアとの仲はもちろん、シャロンとの婚約まで破談になる可能性がある。

 しっかり考えろ、間違えるなよ、僕。


「フラウディア、君は王女殿下へ絶対の忠誠を誓えるか?」


「もちろんです。わたしは何よりも王女様を大切に思っています」


「ではそれがもしそれが必要な事であれば、秘密を絶対に漏らさないと誓えるか?」


「それが王女様の為になるという事であれば」


 この娘は賢い子だ。

 下手に嘘でごまかすより、ある程度・・・・本音で話した方がいいだろう。

 もちろん最終的な部分を話すわけにはいかないけど。


「わかった。では今から俺が話すことをよく聞いてくれ」

明日も投稿出来るように今から頑張りますw

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