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作者が転生?!~りっぱな悪役になってやる!  作者: 梅田遼介
「悪役転生」編
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第12話「香草」

本日2話目の投稿です。


ブックマーク登録や評価をしてくれた方、ありがとうございます☆


よろしくお願いします!

 猫耳娘のクノップに火球ファイヤーボールの使い方を習った後、さらにいくつか火属性の魔法を教えてもらった。


 まずは明かりを灯す「ライト」の呪文。

 宙に浮かぶ火の玉を作り出すごく初歩的な魔法だが、夜やダンジョンの中など使う機会が多く、しかも明るさの調節や熱量を変えることで暖房の代わりにもなる優れものだ。

 使用する魔力が少ないので長時間使いっぱなしにできる上に、僕について動くのも便利がいい。

 火の玉がふわふわ飛んでると、なんかお化けが出そうな感じがするのが玉にキズだな。


 次に「ファイヤーウォール」、火の壁の呪文。

 高温で燃える火の壁を作り出すだけの地味な呪文だが、火の壁を出してその場を離れても一定時間燃やし続けることができるので、うまく使えば道の封鎖や敵の封じ込めなどに効果がありそうだ。

 水の魔法ですぐ消されちゃうけど。


 もう一つは「フレイムシールド」、炎の盾の呪文。

 手のひらから炎でできた見えない盾を出す。

 普通の盾と違って剣なんかの武器による物理ダメージは防げないが、魔法による攻撃のダメージを一定量軽減する効果がある。

 ただし水の魔法が相手だと当然消えるから要注意。


 最後は「ファイヤーソード」、炎の剣。

 普通の剣などの武器に炎をまとわせることで、通常の物理ダメージに追加の魔法属性のダメージを加える。

 さらにゾンビやスケルトンみたいなアンデッドには抜群の効果があるらしい。

 これも水属性の防御を張られると無効化されちゃうけどね。


 どれも初心者では絶対に無理なレベルで成功してしまったようで、猫耳娘にまた白い目で見られてしまった。

 そりゃあ頑張って努力して魔法覚えてきた人が見たらイラッと来るよね。

 だって作者補正なんだもん、楽に覚えちゃってホントすいません。


 どの呪文もやっぱり水属性の魔法とは極端に相性が悪い。

 これは勇者カズマが水の四精霊であるウインディーネと契約して水の魔法を使うことを考えると都合がいい。

 なんせ僕は最後は勇者と戦って敗れることで改心して、勇者の仲間として魔王を倒す手伝いをする(予定の)悪役、カルロ=ド=メリチだからね。

 勇者との戦いではせいぜい炎の呪文を派手に使って、派手に負けることにしよう。


 実はあと一つ、4属性には属さないカルロ独自の呪文があるはずなんだけど、それってどうやったら覚えられるんだろう。

 あれがあるとすごく便利なんだけど、まあそれはゆっくり考えるかな。



「クノップありがとう、おかげで魔法が覚えられた」


「良かったねカルロさん。で、これからの事なんだけど」


「ああ、また時々魔法を習いに来るからよろしく」


「そうじゃなくて。カルロさんってそもそも何で魔法覚えようと思ったの?貴族なのに」


「ちょっとダンジョン探索に行ってみようと思ってな」


「あ、それでなのか。カルロさん、お願いがあるんだけど」


 クノップが言い出したのは意外なことだった。

 猫耳が不安そうにピクピクしている。


「四精霊であるサラマンダーの、しかも子供を見たのはボクは初めてだよ。それでお願いなんだけど、ダンジョンに潜るときなんかにボクを一緒に連れて行ってくれないかな。レウスが成長する様子を見てみたいんだ」


 パーティーに魔法使いがいるのは便利だけど、研究者のクノップがダンジョンに行きたいなんて。

 四属性全部を高いレベルで使えるなんてなかなかいないだろうしありがたいけどね。


 結局、僕がダンジョンに行くときはクノップを仲間に誘うことになった。

 その時のためにクノップは冒険者ギルドで冒険者の登録を済ませておくそうだ。

 冒険者登録……僕はどうすればいいんだろう。

 そんなことしたらきっとすぐピカールにバレて大事になるに決まってる。


 僕はクノップの風車小屋を出て、白王にまたがった。


 屋敷への帰り道、一面に草木の生えている野原にさしかかった。

 ふと見ると、なんだか見覚えのある低木が。


 白王から降りて見ると、タイムじゃないか。

 肉料理に使うハーブの一種。

 僕の母さんはハーブの栽培とそれを使った料理が趣味で、僕はそれを手伝わされたからよく知ってる。

 これがあればあの代わり映えしない料理にアクセントが付けれるぞ!


 興奮して周りを見回すと、そこにも見覚えのある木が。

 こっちはセージの木だ。

 これがあればソーセージも作れるじゃないかぁ!


 さらに周りに生えている草をよく見ると、こっちにはイタリアンパセリ、こっちにはバジルが。

 なんとこの野原はハーブの群生地らしい。

 料理の味に辟易している僕にとっては宝の山だよ、これ。

 でも本来、産地も採れる季節もバラバラなハーブがまとまって生えているなんて、なんともご都合主義だよな。

 これも作者補正の一種なんだろうか。


 それらのハーブを摘むのに夢中になっていると、知らない間にずいぶん時間がたっていたようだ。

 すっかりお腹がすいてしまった。

 お昼ご飯も食べてないしね。


 本格的に収穫するのはまた人に任せることにして、僕はまた白王に乗って帰ることにした。


 屋敷についたらメリッサとレオナが出迎えてくれた。

 僕の帰りが遅いので心配してくれていたようだ。

 ピカールには何とかごまかしておいてくれたらしい。

 お説教食らわずに済んで助かったよ。


 とにかくお腹が減ったのでそういうと、メリッサがすぐご飯を作ってくれるという。

 メニューは何かと聞くと鳥の塩焼きだそうだ。

 でたよ、また塩味。


「メリッサ、俺が昼飯を作ろう。厨房に案内してくれ」


「とんでもない、殿方が厨房に入られるなんて!そんなことをしたら私がピカールさまに怒られます」


「内緒にしておいたら大丈夫だ。それより作ってみたい料理があるんだ」


 なんせ今日はハーブがあるからな。 

 メリッサにもレオナにも作り方を覚えてもらおう。


 メリッサは渋ったが、頼み込んだらなんとか了承してくれた。

 よかった、これでちょっとは変化のある料理が楽しめるぞ。


「それにしてもカルロ様はお料理などおできになるのですか?」


 レオナが不思議そうに聞いてくる。

 そりゃあそうだ、貴族の男が自分で料理などしないだろうからな。

 僕は母さんの手伝いをさせられていたから出来て当然なんだけどそうも言えないし。


「ちょっとこの間外で食べた料理が美味かったので作り方を聞いたのだ」


 ごまかせたかな?


 厨房に入ると、まずは鳥の下ごしらえ。

 鶏もも肉を開いて食べやすい大きさに切る。

 それに塩コショウをしてしばらく味をなじませる。


 その間にパンをカリッと焼いて、それを叩き潰してパン粉を作る。

 チーズも細かく引いて粉チーズを作る。

 出来たパン粉に粉チーズ、塩コショウ、採ってきたバジルの葉を細かく切ったもの、さらにオリーブオイルを少々入れて混ぜ合わせる。


 鶏もも肉をオリーブオイルを引いた鉄板に皮を上にして置き、その上にさっきのミックスしたパン粉を乗せる。

 その横には皮付きのまま切ったジャガイモを乗せて、オーブンで約30分弱。

 ガスオーブンと違って火加減が難しい。

 なんとか鶏もも肉の香草パン粉焼きの完成だ。


「カルロさま、なんと手際のいい!とても初めて料理をされたようには見えません」


「それにとっても美味しそう。いい匂いがします」


 メリッサもレオナも僕の手際に驚いている。

 なかなか美味しそうに出来たな。


「お前たちの分もあるぞ。とにかく腹が減ったから、このままここで一緒に食べよう」


「そんな、カルロさまと一緒に食べさせて頂くなど。私たちは後程頂きますので」


「気にするな。冷めてはせっかくの料理がまずくなる。命令だ、一緒に食べるぞ」


 悪役カルロのわがまま炸裂だ。

 食事は一人で食べてもおいしくないもんな。

 それにこれを食べたときの二人の表情が見たいというのもある。


「よし、それじゃあ食べるぞ」


「お行儀が悪いですけど、頂きます。レオナ、あなたも頂きなさい」


「はい、では頂きます」


 厨房の小さな机で三人で一緒に食べる。


「これ、すごく美味しい!香ばしくて……」


「お肉もとてもジューシーですし、この上に乗っている草がとてもいい香りがします」


 うんうん、喜んでくれて満足だ。

 摘んできたバジルと隠し味の粉チーズが効いておいしい。

 我ながら上手く出来たな。


「これは豚や牛にも応用できる。他にもいくつか教えるから、今度から作ってくれ」


「かしこまりました。お料理のレパートリーが増えて嬉しいですわっ」


 これで食生活改善も一歩前進だな。


明日はいよいよ、1番書きたかったキャラが登場します☆

お楽しみに!

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