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紫の娘とトラス王国  作者: マヤ
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 トラス王国言い伝え


     ~ 国動くとき、西の空より紫の娘舞い降り、命掛け危機救う。

      ~ 国動くとき、皆の助けとなる心優しき、紫の娘あらわれる。

       ~ 国動くとき、紫の娘のねがい、真実を明らかにするだろう。


 王家では、代々この言葉が伝わっている。

 

 トラス王国言い伝えと言っても、王家と王家に近い上流貴族しか知られていない。

 国動くときとは?紫の娘の紫の意味は?曖昧だ。

 その時代の、国王による。

 しかし、いつの時代も国王には分かると、王家の歴史書には、書かれている。


 ある時代は紫の髪の娘を巫女に。

 また、紫のひとみの隣国の王女との政略結婚。

 たまたま、舞踏会で紫色のドレスを着ていた娘を側室に。

 旅芸人の一座がこの国を訪れた際、紫の衣装の舞姫がいたので、王家でその一座を支援保護したり。

 大昔、国が戦をはじめるとき、国王が神のお告げを聞いたと、勝利を願い国中から紫の痣のある娘を集め神殿に入れさせた事も。

 自分から立ち上がった娘もいた。飢きんで食べるものがなくなり、平民の代表者として、国に直訴し、知らなかった現状を知った国王が政策を立て、その王は、今でも民に良き王として語りつがれる。

 そして食べ物を送ってもらったお礼に(都では知られていなかった)飢きんに耐え、食べられないが薬になる紫草をたくさん送ったとされる。

 

 

 様々記録が、残されている。娘が現れる時代も、現れない時代もある。

 娘が大人になれば、国が安定したと、現れなければ国は平和だと。言われてる。


 そして、五代ほど前の国王が紫は国の色として、王宮では王の許しなしに衣装、宝飾品など身に着けることを禁止した。


 今では紫といえば、国の殆どの貴族、一般人はただ高貴な色、身に着けてはいけない色としている。


 王家では、紫の娘が現れないことを願う。


 紫の娘、現れるは国が危うくなるとき。国乱れるとき・・・

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