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臨月です。

無事、9ヶ月も過ぎて今月に出産します。

多分、私の勘は「男の子」のような気がしてならない。

そして、この屋敷の皆さんも出産に向けてあわただしくなっています。

だけど、この世界はいくら貴族の家だといっても私達の世界のようなこともない。衛生的にもイマイチ。だから怖いのです。

華ちゃんが「吾子を産むことは命がけで御座います。」と言っていたのを思い出す。

それに、私のお腹も大分、下にがってきたみたいにも思う。

いつ産まれてもおかしくない状態。

鷹くんも心配なのよね。だってこの屋敷では私が初めて子供を産むんだもの。

屋敷の女房さん達も初めてだから緊張している。

でも、一番、緊張しているのは私なのにね。


「凛。どうだ?もうすぐだな。」


「うん。鷹くんが産むわけないのに緊張しているの?」


「・・・・・・・・」


「大丈夫よ。子供なんてポロって出てくるものなのよ。でも、私は初産だから時間は掛かると思う。だけど、きっと私も子供も大丈夫よ。」


「それなら良いが。でも、もし・・・・」


「もし?・・・もしって何なのよ。」


「いや、気にするな。」


鷹くん。多分、私のことを心配しているんだ。

この世界では子供を産んで産後のひだちが悪いと亡くなる人が多いって聞いているもの。

それを鷹くんは心配しているんだ。

でも、そんな事は産んでみなければ分からない事だし。運を天に任すしかないわよ。

私だって怖いんだから。

そして、珍しいことに初音さんが来てくれました。

きっと彼女も心配なんだ。


「お義姉さま。如何ですか?大変そうですわね。そして、もう直ぐなのですってね。」


「そうなの。もう、こんなにお腹が大きくなって身動きが取れないわ。ハハハハ・・・・」


「お義姉さま!笑い事ではありませぬ!吾子様を産むって事は大変なことだと聞いています。大丈夫なのですか?」


「初音ちゃん。心配してくれてありがとう。でも、産むのは私なんだし。運を天に任せているの。でも、きっと大丈夫よ!」


「お義姉さま・・・・・吾子様が御生まれになりましたら、わたくしにも抱かせて頂けますか?」


「ハハハハ・・・・・当たり前じゃない!抱いてもらうわよ。初音ちゃんにも。」


「有り難う御座います。」


「初音ちゃんがオバサンか~~面白いわね。まだ若いのにオバサンだなんてね。」


「・・・・・わたくしは叔母ですが叔母ではありません!初音で御座います。」


「ハハハハ・・・・じゃあ、初音ちゃん。吾子が生まれて、その子は話せるようになった時のあなたの呼び名を考えておくと良いわ。」


「呼び名で御座いますか・・・・・」


「そうよ。初音ちゃんはオバサンって呼ばれるのはイヤなのでしょう。だけど、吾子が呼びやすい名前を考えておいてね。」


「・・・・・そうですわよね!なんて呼ばれたら良いのでしょうね♪」


「お好きに。」


「初音。来てくれたのか。」


「お兄様。本当にもう直ぐですのね。楽しみで御座いましょう!どちらですかしら?男児かしら。それとも女児なのかしら。お兄様はどちらがお望みなのですか?」


「どちらでも良い。凛も吾子も元気なら、どちらでも良い。」


「そうですわよね!それでお兄様。もう吾子様のお名前は決まりましたの?わたくしは男児なら・・・」


「初音。名前は親の我々が決める事だ。」


「・・・・申し訳御座いません。」


「初音ちゃん。良いのよ。それだけ皆が楽しみにしているって事だから。鷹くんはね皆に名前を言われ過ぎて神経質になっているだけなのよ。だから気にしないでね。」


「お義姉さま。有り難う御座います。」

(まぁ~~!お義姉さま・・・・いつもなら、わたくしに意見を言われますのに。母になると言う事は気持ちも変わるのですのね。)


そして、初音さんは私の傍に居たいようだったけれど鷹くんに「早く帰れ。」と言われて帰っていきました。なんだか、可哀相。

それから咲ちゃん夫婦が私の様子を見に来てくれたの。

話しを聞くと咲ちゃんよりも康くんのほうが気になって仕方がないそうです。

「凛殿。如何か?もう産まれるのではないのですか?」


「ははははは・・・・!まだよ、康くん。でも、いつ産まれるかは分からないけれどね。」


「鷹明が誰よりも早く父になるとは・・・・・」


「・・・・俺も自分自身でも思う。だが、分からないものだ。俺が婚儀をして吾子の父となるとは思いも寄らなかった。」


「あら、私もそうよ!だって、まさかこの世界に飛ばされて鷹くんと結婚して、この私が子供を産むなんて自分でも信じられないわよ!ねぇ~~咲ちゃん!」


「エッ!・・・・・」


「・・・・・・・?」(鷹明。康紀)


「ほら!凛ちゃんってこちらの世界に来られ頃は鷹明様とは・・・・」


「ああ~~!そう言う事か!」


「そうで御座いますわ。康紀様。鷹明様」


私がちょっと気が緩んでつい咲ちゃんに同意を求めてしまった!

ごめんね。と咲ちゃんに目配せしたら咲ちゃんはニッコリ笑顔で答えてくれた!

そんな事で私達は楽しくお喋りに夢中になっていたら・・・


「お姉さま!!お加減はどうですか?」

と言って友くんと楓ちゃんが来てくれた!

本当に今日はいろいろな人が集まってくれています。

きっと、私の出産でみんなが気になるみたい。

でも、みんな心配してくれているんだと思うと嬉しい!!

「凛殿。そろそろですね。男児か女児かどちらでしょうか?」


「友くんも気になるのね。でも、出産はまだまだよ!」


「お姉さま。大丈夫ですの?本当に、もう産まれてしまいそうなお腹ですわよ。」


「フフフフ・・・・楓ちゃん。まだ、赤ちゃんが下にがっているようで下がってないから大丈夫なの。お腹が下の方にがってきたら産まれるみたいなの。萩さんが言っていたから。それに産まれるまでは陣痛があるから直ぐに分かるって。」


「・・・・・・そうなので御座いますか。でも、いつ陣痛が起るのか分かっているのですか?」


「そんな事、分かるわけがないでしょう。陣痛はある日突然に来るって聞いているけど。」


「凛。そのようなものなのか?」


「らしい・・・私も初めての出産なんだから分かるわけないじゃない!」


「・・・・・凛殿。今、気が付いたのですが、お腹の感じが違うように思うのですが・・・」


「エッ!・・・・・下がってる。・・・・」


「エッ!!・・・・凛ちゃん・・・もしかして?」


「まだ。お腹が痛くないもの。」


「凛。・・・・」


「お姉さま。萩殿をお呼び致しましょうか?」


「大丈夫よ!萩さんは『まだ早いで御座います。』って言うわよ。きっと。」


「それなら大丈夫ですよ。鷹明も皆、心配しすぎなのだ。」


「・・・・友くん。人の奥さんだから暢気に言えるのよね~~。」


「そのような事は無ない。ただ、いずれ楓も懐妊する。その時に俺は落ち着かなければならないのだ!」


「・・・・・どうしのだ?」


「・・・・楓さん。あなた、もしかされて懐妊されたのですか?」


「そのような事は御座いません!友親さまが鷹明さま以上に緊張されているのだ思います。」


「友くんが・・・友くんが緊張してるって・・・プッ!ハハハハハ・・・・この・・友くんが・・・アッ!ハハハハハハ・・・・・・・・痛っ!!」


「痛い!・・・鷹・・・鷹くん・・痛い!・・私・・・始まったみたい!!」


「凛!!大丈夫か??」


「誰か、萩を呼んでくれ!!早く!!」


「鷹くん・・・・痛い!・・死にそうだよ~~~!」

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