妊娠8ヶ月だと思う。
季節は12月。寒さが半端じゃない!
毎年、この寒さは慣れていたつもりだったけど運動をしなくなった今、寒さが我慢できない。
レギンスもお腹が大きくなった今、穿くことができない!
冷えが足元からきて、お腹が冷えてきそう。
だから、冬用の着物(着なくなった)を切ってもらって足に巻いています。
でも、足の指が冷たい。それを見ていた華ちゃんが温石っていうのを足の指にあててくれた。
それが凄く暖かいのよね。それに、私は着物の重ね着をして火鉢のような物を私の周りに4つ置いてもらっている。
だけど、寒いのよ。この世界の妊婦さんはこの季節はどんなことをして暖を取っているんだろう。
鷹くんも私の姿を見て心配をしている。
「凛。寒いか?」
「寒い。特に足の指が冷たくなっているの。華ちゃんが温石を暖めなおしてくれているんだけど直ぐに冷めるの。」
「温石でも駄目なのか。」
「そう。去年はさ、私は動いていたでしょう。だからこの寒さも気にならなかったんだけど、今は動くこともできないし。」
「そうか。」
「でも、大丈夫だよ。ほら、いっぱい重ね着もしているし、火鉢も私の周りに4つも置いて貰っているから。鷹くんは寒くないの?」
「寒いが我慢できないほどではない。」
「いいなぁ~~。」
そして、次の日の朝、私は外がいつもより明るいから庭を見たの。
・・・・・綺麗~~~!!
昨日から雪が降っていたようで庭は真っ白。どうりで昨日は寒かったはずだわ。
私はまだ、足跡が付いてない雪の上を無性に歩きたくなって庭に出てみたのよ。
でも、履物はなし。見ているだけなのよね。
雪って見ていても飽きないわ~~。
どの位見ていたんだろう。鷹くんが起きてきたみたい。
「凛。寒いだろう。ずっと庭にいたのか。」
「そう。雪ってさ、真っ白で綺麗だよね。それにクリスマスでしょう。サンタさん」
「クリスマス?サンタさん?何だそれは?」
「フフフフ・・・この世界には無いものよ。」
だけど、寒いけど良いのよね。クリスマスってケーキを食べて、ワインを飲んでプレゼントを貰ったりあげたりたりして楽しいのよね。
私のお腹も凄く大きくなったように思うけど萩さんは「まだ、小さいものですわ。」と言われた。
じゃあ、10ヶ月になったらどんだけ大きなお腹になるんだ?
鷹くんは私が朝、言ったクリスマスに興味があったのかしつこいほど聞いてきた。
クリスマスを説明するなんてめんどくさいし。だからクリスマスツリーのことを教えてあげたの。
「鷹くん。この世界ではクリスマスをする事はムリだけど、ツリーは出来るかも。」
凛は今朝、雪を見てクリスマスという催し物を思い出したのか俺に教えてくれた。
凛の世界と違って、この世界にでは出来ない。
だけど、クリスマスツリーという物はこの世界でも作れるらしい。
凛の話しだとモミの木という物に色々飾りをつけると言っていた。
俺には分からない。宮中でおいてある書物も調べてみたが載っていなかった。
誰か知っている者はいないんだろうか?
俺は康紀や友親達に相談をした。そして、康紀の北の方である咲子殿がクリスマスツリーという物を知っているそうだ。
だから、咲子殿と相談をしてクリスマスツリーを作る事にする。
凛は喜んでくれるだろうか。
「咲子殿。この度は無理なことをお願いして申し訳ない。」
「いいえ。凛ちゃんのためですから、わたくしが分かっていることで協力致しますわ。」
「鷹明様。ここはモミの木は御座いません。だから杉の木で代用いたしましょう。それと飾りでしたわよね。」
俺は咲子殿の言われたように部屋における範囲に小ぶりの杉の木を準備した。そして、咲子殿がどこからか持ってこられた飾りを木につけた。
・・・・これがクリスマスツリーというものなのか!
そして、咲子殿は「クリスマスというのは、皆様で楽しむ催し物で御座いますから皆様もお呼びして凛ちゃんを和ませたら宜しいかと思います。」
咲子殿の提案で皆を呼んだ。友親と楓殿。咲子殿と康紀。
皆、このような催し物は初めてだったから驚いている。
そして、凛を呼んで彼らの前に来た時、凛は驚いて声も出なかったのだろう。
「・・・・ツリーだわ!これクリスマスツリーでしょう!どうしたの?」
「凛、咲子殿に協力して頂いて造ったんだ。」
「咲ちゃん!ありがとう~~~!!嬉しいよ~~!」
「凛ちゃん。良かったですわ。・・・・凛ちゃん、お腹が大きくなったので御座いますわね。もう、胎動は感じますの?」
「まぁ!お姉さま!お腹が大きくなって~~~!大丈夫なのですか?」
「大丈夫よ!それにもう、胎動を感じるのよね。そして、激しく子供が動き回っているわ。」
「お姉さま。お腹を触っても宜しいですか?」
「楓ちゃん。触っても良いわよ。咲ちゃんも。」
「では、失礼致しますわ。・・・・・・動いていますわよ。」
「本当に。元気な吾子様ではないかしら。」
「康こんも友くんも触ってみる?」
「・・・・・・・凛殿。触っても宜しいのか?鷹明、私が触っても良いか?」
「康紀。凛が良いと言っている。触っても良いぞ。」
「では失礼します。・・・・・・凛殿。動いています。吾子とはこのような者なのですか。」
「俺も触ってみたいぞ。」
「友くんも触ってみて。」
「・・・・・動かん。何故、俺が触ったら動かないんだ!」
「友親様。それはきっと・・・・・何でもありませんわ。」
「・・・・・・欲しいですわ。友親様。私も吾子が欲しいです!」
「・・・・・・・・」
「本当だ。私も吾子が欲しい。咲子はそう思わないか?」
「勿論、わたくしも欲しいですわ。康紀様。」
そして、私は鷹くんと咲ちゃんのサプライズでビックリしたけど凄く嬉しかった。
それに皆で楽しく食べたり、飲んだり話したりで。
私の大きくなったお腹をみんな触ってくれた事も嬉しかった。
咲ちゃん、楓ちゃんも早く子供が出来れば良いんだけどね。
私のお腹の子の胎動を感じた人はきっと「早く欲しい」と思った事だわね。
だけど、出産まであと2ヶ月。
多分、出産予定は2月。
これからますます寒くなるし、どうしよう~~~!
良かった!今日は凛の喜んだ顔が見られて嬉しく思う。
それに、皆に凛の腹に触れてお互いに思ったことだろう。
咲子殿は何故、あのようにクリスマスツリーの事に詳しいのだ?
そうか!いつも凛といるからだろう。
俺も2ヶ月後には父になるのだな。
嬉しい。俺と凛との吾子だから。
未だ見ぬ吾子・・・・どのような名前を付けようか毎日、考えているんだが良い名前が浮ばない。
「友親様。私も吾子が欲しいですわ。友親様は吾子が欲しくはないのですか?」
「・・・・なぁ、楓。俺は吾子は欲しいが今は楓と二人でいたい。」
「友親様は他に吾子がおられるのですね。」
「・・・・そのような事があるはずが無いだろう!」
「咲子。私達も吾子が早く欲しいですね。」
「ホホホホ・・・・わたくしも欲しいですわ。今日、凛ちゃんにお腹を触らせて頂いた時、吾子様が凄く動かれていましたわ。それに鷹明様も本当に嬉しそうな御顔をされておられましたわね。」
「そうだな。あの鷹明がもうすぐ父になるのだから。私は鷹明が羨ましい。」
「まぁ~!康紀様ったら。ホホホホ・・・・」




