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自分を見つめ直しました。

私が家出をして何日経ったのかな?

咲ちゃん達には本当に迷惑を掛けているし、今でも自分の事で頭がいっぱい。

暁家のみんなにも私はまるで「腫れ物を触るよう」な感じ。

咲ちゃんは「何時までもここに居て良いのよ。」と言ってくれるけど、何時までもお世話になれないし。それに康くんだって咲ちゃんとゆっくり出来てないもの。

早く帰らなければと思うけれど。

今頃は屋敷のみんなも心配してると思う。でも、鷹くんは私の事がどうでも良いのかな?

このまま帰らなくても鷹くんの生活は今までと同じなの?

本当は迎えに来て欲しい。でも、鷹くんとどうのように接していいのか分からない。

元彼の時もこんな事はいつもあったんだけど今のように考えられなかった。

私の気の強さゆえに「もういい!」と言って勝手に出て行った事も数回。

なのに、鷹くんとは元彼のようには行かない。

だって、私は鷹くんのことを愛しているんだもん。

鷹くんに嫌われる事が一番、怖い。それに、今までの私の発言と行動を考えると鷹くんには私のワガママを押し付けてきたんだわ。

何でも言う事を聞いてくれた鷹くんに私が甘え過ぎている。

鷹くんは自分の事より、いつも私優先だったし。私を見てくれている目も・・・・全てが愛情に包まれていたんだ。じゃ、私は鷹くんの事を考えていた?違う。私ばっかり・・・自分の事ばっかり考えていたのは私。身勝手なのは私だったんだ。今頃になって気付くなんて・・・・やっぱり、馬鹿だ。

鷹くんは、もう・・・・私のことが嫌いになったのかな。

声が聞きたい。鷹くんの声が聞きたい。鷹くんに会いたい。


本当に、どうしたらいいのだろう。



凛ちゃんがここへ来られて半月が経ちました。

わたくしは凛ちゃんのこのような姿を見たのは初めて。

それほどに鷹明様を愛しておられるのだわ。

以前、凛ちゃんと同棲をしていた元彼の事を聞きましたが今とは全然、思いが違う。

凛ちゃんは自分の心に素直なお方。この世界の女性とは考え方も違うからでしょうね。

鷹明様は多分、戸惑っておられるのでしょう。

宮中勤めしかされていない方には宮中の女房が女だと思われている。

康紀様だって同じ。鷹明様も康紀様もわたくし達に戸惑われておいでなのです。

それに、鷹明様は本当に凛ちゃんの事を大切にされている。

今までの鷹明様とは違いますから。だって、凛ちゃんを見る目が優しい。いいえ、凛ちゃんを凄く愛しい目で見られている。わたくしには直ぐに分かるのですもの。

ただ、愛情表現が下手なだけ。わたくしはそのように思います。

その愛情表現の分かり難さが凛ちゃんを不安にされているのでしょう。

不安というより「愛情の疑心」と言えるものなのでしょうかしら。

だけど、何故、鷹明様は凛ちゃんを迎えに来られないのでしょうか?

鷹明様だって凛ちゃんを愛しておられるのに。

ますます、凛ちゃんの気持ちが不安定になられるばかり。

一言、鷹明様から何か知らせでもあれば凛ちゃんの気持ちは落ち着かれると思うの。

わたくしは、今の凛ちゃんを見ているのが辛い。

いつもの元気な凛ちゃんでいてほしい。

お互いに愛しているのに上手く表現できないだけなのよね。

どうにかしないと・・・このままだったら、きっと2人の心はすれ違ったまま。

でも、わたくしにはどうする事も出来ない。

これからの為にも二人が乗り越えていかなければならないように思うの。

本当に、鷹明様はどう思っていらっしゃるのかしら?


「ねえ、凛ちゃん。一度、帰ってみてはどうかしら?今頃は屋敷の皆も大変だと思うのよ。」


「・・・・・うん。・・・・だけど帰れない。今更、どうして帰る事が出来る?それに、鷹くん・・・もう、私の事が嫌いになったかもしれない。」


「・・・・・。凛ちゃん、そのような事はないと思うのよ。鷹明様だって凛ちゃんの事を愛しておられる。わたくしには分かるわ。ただ、お互いに仲直りするきっかけが分からないだけ。」


「でも、どうして鷹くんから連絡がないの?やっぱり、私の事が嫌いになったんだ。」


どうして凛ちゃんはネガティブに考えてしまうのでしょう。

きっと、鷹明様も凛ちゃんとのきっかけを探しておられるだけなのに。


「ねえ、凛ちゃん。あなたから鷹明様にてがみを出してみてはどうかしら。わたくしはそれが一番良いと思う。口で言えない事もてがみで言えるのではないかしら。」


「・・・・手紙。・・・・でも、鷹くんは私の文字が読めるかな?だって現代文字だし。」


「そう、そうね。読めないかもしれないわね。でも、大丈夫よ。鷹明様にあなたが言いたい事を書けばいいのだから。きっと鷹明様は分かるわ。わたくしは大丈夫だと思う。」


「そ、そう。大丈夫かな?自慢じゃないけど私の字ってミミズが這っているような字だもの。鷹くんが読める自信がない。」


「大丈夫よ。意思が通じるから。ねえ、書いたら。凛ちゃんもいろいろ考えたのでしょう?今の気持ちを伝えたらきっと鷹明様だって今の気持ちを凛ちゃんに打ち明けられると思う。それに、後悔したくないでしょう。」


「咲ちゃん、そう思う?書いたほうが良いよね。やっぱり。」


「ええ。後悔したくないのでしょう。自分の気持ちを鷹明様に分かってほしいのでしょう。」


「うん!・・・・でも、どう書けばいいのか分からない。いろいろあり過ぎて。」


「大丈夫よ。今の気持ちを素直に書けばいいのだから。後は自分で考えてね。」


わたくしはそう言って凛ちゃんを一人、部屋に残した。

後は凛ちゃん次第ね。きっと上手くいくわ。


私は咲ちゃんに言われて鷹くんに手紙を書く事にした。

だけど、言いたい事や謝りたいことなんかがあり過ぎて、どう書けば良いのか分からない。

でも、私の今の気持ちを正直に言いたい。そして、鷹くんに知ってほしい。

・・・・・・。本当にどう書けば良いのだろう?

目の前に手紙を置いていざ書こうと思っても言葉が出てこない。

正直な気持ちを書こうと思うんだけど、出会った時からの今までの楽しかった事しか思い出せない。

でも、知ってもらわなくっちゃ!

結局、私が思う事をつらつら書いて手紙の枚数10枚。

本当によくこんだけ書けたわ。

これを届けたら・・・・後は鷹くん次第。

私の気持ちが分かってくれたら良いんだけど。



凛から文か来た。

今、文を手にしているが文はかなり重い。

いったい何が書いてあるのだ。

読むのが怖い。きっと、俺のことの怨み辛みが書いてあるのだろう。

読みたいが、読んでしまったら凛とはこれまでのような気がする。

俺は何が怖いのだ?凛の気持ちを知ってしまうのが怖いのか?

暫らく、凛からの文は机の上。

もうこうなったら覚悟を決めて読まなければならないのか。







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