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 基本的にサーヴァントは契約した人間に攻撃をしたりは出来ないし契約を無理矢理破棄する事も出来ない。


 かなり契約した人間側が強い契約だ。

 しかしサーヴァントとなる存在の方にも、そして人間側にもお互いがどんな存在なのか、その最低限の情報が与えられ変な相手かどうかは直ぐに分かるとネットでは言われていた。


 まあ人間なんてその後にどんな人間になるか分かったもんじゃないけどな。

 そんな事を考える俺は捻くれているのか?


 俺に出来る事はリディの強さを自分の強さと勘違いした阿呆にはならないようにこれからは気をつけたいと思っている。


 俺の持つスキル【危険感知】はサーチ的な働きも出来る、レベルが上がってスキルの効果も上がったのか何となく反応がある方に行くとモンスターがいるのだ。


 どういう風に感じるかと言うと、大して危険じゃないモンスターなら少し鳥肌が立つとか微妙な違和感を感じる程度。


 そこそこ危険だと背筋にぞわっとする感覚とかありもっと危険度が高いと鼻にツンッとワサビを少し多めにした寿司を食べたような感覚に襲われる。


 そして黒竜とか白虎、そしてリディの時には痛みはないけど超不快な静電気が全身に奔ったような感覚があった。

 あれは超危険って合図なので感じたら速攻で逃げるって選択肢を考えておく必要があるな。


 姿は見えない、しかしモンスターから発せられる気配とかプレッシャーが俺にヤツらの居場所を教えてくれる。

 【危険感知】スキルの反応する方に行くと角ウサギが二羽いた。


「とりあえず二羽か、リディやってみるか?」


「ああっ私はまだ何の活躍もしていない、このままではただの喋るカードになってしまうと思っていたからな。しっかり活躍せねば」


 リディは変に真面目だ、もっと肩の力を抜いても良いと思うんだが。

 俺が勝てた角ウサギに彼女が負ける理由があるとは思えない、俺は他の角ウサギが現れて余計な横槍を入れないように周囲を見張りながらリディの初戦闘を見守る事にした。


 リディが悠然と歩く、直ぐに角ウサギは勘付き臨戦態勢を取った。


「さあっ私が相手をしてやる、かかってこい!」


 リディの挑発に一羽の角ウサギが乗った。

 先ずは準備運動だと言わんばかりに、リディはスキルは使わずに杖を持ち直す。

 角ウサギが俺の時と同様にジャンプアタックしてきた。


「あまりにも……遅い!」


 リディの片手による杖のフルスイング、それってそんな雑に使っていいのかリディ、結構豪奢な杖なのに……。

 ぶっ飛ばされた角ウサギが俺がホームランした時以上の速さで森の木に激突して消滅した。


 あのステータス差を見た後なら仕方ないがストレングスシールで強化された俺の金属バットすら杖一つで超える破壊力。


 流石は神族って事なのか?

 生まれた種族の格差がエグい、もしかしてダンジョンでは人間ってスライムや角ウサギに続く雑魚種族なのか?


 俺が悲しすぎる被害妄想を膨らませている間にリディは残った角ウサギの攻撃を躱していた。

 リディは「最早武器すら必要ないな」とキメ顔で言うと躱した角ウサギが空中にいる間に捕まえ、そこら辺の木に向かって投げつけた。


 物凄い勢いで木に激突した角ウサギは消滅する。

 リディは杖とか装備してるのでポジション的には後衛なんだと思ってたが、流石に第二階層レベルじゃ話にならないようだ。


 これは早急に俺のレベルを上げて、更に下の階層に行ってリディにも活躍してもらいたい気持ちになってくる。

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