第3章「転生だと?」
「===名前=グン。ミナモト ===。」
[お===せよ。]
・・・
[オリ===人=、応==よ。]
【我が出===るか。】
〈行動=ろ。付==敵影==。〉
《大=魂=行使==!》
なんだ?何かあったっけ?
(イベ、ント、、、帰投、、、大和魂達成‼︎)
(思い出した。帰る途中で線路に道連れしたんだ。で、どうなったんだ?)
[屋内。建築の古さ的に、病院ではないと推測。]
〈付近に敵影1。周囲に男性1。〉
【我の事を、ミナモト グンとか言っていた。】
(それらの情報からすると、まさか、、、)
(まさか異世界転生じゃないだろうな?)
[それはまずい。ゲームがあるくらいの文明だよな?だよな?]
(とりあえず意思疎通での情報収集を、、、いや無理、さようなら〜)
〈いくらこの女が気持ち悪いからと言って、そうはならないだろ。〉
[ゲームゲームゲーム・・・]
《大和魂が足りないぞ!もっと精神を鍛えよ!》
(異世界とか好きだよな?厨二人格、任せたからな!)
【ふっ、我を呼ぶか。良いだろう、相手をしてやろう。】
「【#%$】」
【どうやら、我が声にこの身体が適応していないらしい。大和魂人格、この身体に大和魂を補充するといい。】
《そうだな。大和魂が無限エネルギーなのは、世界のどこへ行こうと変わらない。たとえそれが異世界だったとしても。》
《大日本帝国万歳!大日本帝国万歳!大日本帝国万歳!・・・》
[ゲームゲームゲーム・・・]
(えなんか増えてないか?)
【ふっ、来たな。】
(ア〜、キタノカ。)
一体、何が来たっていうのやら
「【この地はどこだ?】」
(何で生まれたばかりで喋れたりなんだりしてんだよ。この世界の親と思しき奴らも硬直してるぞ。)
【何、ここは異世界。ファンタジーの世界にて、そのくらいおかしいの範疇ではないだろう。】
《身体に大和魂を染み込ませたならば、できて当然である。》
(さっきの奴、大和魂を染み込ませるための儀式だったんか。)
【まだまだこの身体は脆弱であるな。我が動きさえ上手くできないとは。】
(※まだ生まれたばかり。)
【まぁ良いだろう。まずは意思疎通からだ。】
「ここはライパング国の源元家だ。」
(ん?硬直がそんなに長くなかったな。)
【ほう?動揺して我に魔法とかを打って来たら、それを模倣して反撃する予定だったんだがな。】
(危なっかしすぎだろ。)
【何、我らは一度死んだ存在。命なんぞは軽いと体感したではないか。】
(まぁそうだな。この異世界の価値をのんびりと探る余裕なんてない。価値が分かるまでなら、死んでも特にって所か。)
「【とりあえず、魔法はあるのか?】」
「あ、あぁ。」
【さて、ゲーム中毒人格よ。ゲームの時間だ。異世界ファンタジーという名のな。】
[game?]
【あぁ、ゲームだ。恐らくライフ1のハードモード。】
[HAHAHA、そうか、ゲームか。ゲームなんだ、ハハッ、ゲーム。ゲーム。ゲーム。ゲーム!]
(一応、完全復活か。)
「[その魔法って言うは、どうやって使うの?]」
(ん?母親(?)からの目線に、哀れみというか諦めというかが含まれ出した気がするんだが。)
[選択を少しミスったかもしれないな。まぁ問題ない。]
「そうだな。まず魔法っていうのは、、、(早口)」
(うわぁ、早口系かよ。めんどくさいな。魔法についての情報はゲーム中毒人格自身で頑張れよ?それ以外の情報が混ざっていたら、こちらも処理するから。)
[仕方ないか。]
それからしばらく経って、
(やっと終わったか。)
[終わったな。]
【我が頭脳をもってして、こちらの情報処理は終わっている。】
(にしても、ちょくちょく話脱線しすぎだろ。)
[魔法に関しての情報の方が圧倒的に少ないな。]
(仕方ない。魔法は独学でも進めるか。)
[まず魔法の属性には、嵐から生まれし『風』、炎から生まれし『火』、津波から生まれし『水』、陽光から生まれし『光』があると。]
(全部で4属性?少なくね?)
[それぞれ、その身でその力を感じ、理解することで扱うことができる。その中でも風属性は最も感じる事が簡単。]
(風かぁ。この4属性なら、火と組み合わせて火を強化したりだよな。風でできるようなものは水でやった方が強いだろうし、)
[一酸化炭素を敵に吸わせれば、溺死とか窒息させるよりも隠蔽性高くやれるんじゃないか?]
(そもそも、発生させる気体を操作できるんか?)
[そこは独学で。]
(まぁ、そうするしかないか。)
[それで、実際に魔法を使って実演するのは明日と。]
(チッ)
(なぜ重要な部分が明日に先送りされてるんだ。)
[他の属性の魔法が暴発する可能性もあるらしいからな。安全のために庭でやるとの事だ。]
【であれば、こちらの情報を整理するとしよう。】
(数ある中で、まずはここについてだな。)
【我らが転生せしこの地は、ライパング国首都、ライパングシティ。】
(そして、そのライパングの王を交代で担っている源元家と平良家。)
【その次期王がこの世界の我、源元 軍。】
《王。すなわち皇帝か。第二世代大日本帝国を生み出せそうだな。》
【我がストロング帝国の支配領域を異世界へと広げる時か。】
(この異世界の価値を見つけたな。)
【だが、気を付けるべき所がある。】
(時は遡る事250年。当時、大陸にはイング王国・ユナイト連邦・ジャーマ皇国の三大列強とその他中小の国多数があり、やや緊張状態だったものの平和な状態を維持していた。)
【そんな中、大陸の中央に『ニホン』を名乗る謎の集団が現れ、魔法を圧倒的に凌駕する射程を持つ謎の攻撃によって各国が蹂躙。中でも列強三国は強く抵抗するも、崩壊。大陸の端に残った中小の国々が同盟を組み、列強の敗北に学んだ戦術で対抗しようとするも、結局は敗北した。】
[日本からの転生者が銃を使っているであろうなのは確かだな。]
(そして、大野 和明が王として大陸全土を支配し、言語を『ニホン語』に統一。)
【その統治がざっと1世紀くらい続いた影響で、言語はそのまま定着した。】
(なお、旧言語の中に英語に相当する言語があったらしく、外来語は気にせず使える。)
【だが、大野 和明の支配から1世紀が経った頃、王の死去と共に世界が動く。】
(各地の反乱だ。当時、大陸中央に首都トーキョーを構え、その他をワビシア市・ログダム市・テンイッシュ市・ベイトリー市・ライパング市・ムートリカ市の6つに分けられていたが、その6つの市が同時に反旗を翻し、首都を襲撃。その原因には、)
〈大野 和明は女癖が悪いだとか〉
【船に一般人を乗せて、海の向こうを侵略するつもりだとか】
(色々話されていたらしく、それで不満が溜まっていたらしい。)
〈これだから異世界ハーレムを心待ちにしてるような奴はダメなんだ。女が信用できるわけないだろうに。〉
《愚か極まりない。》
【ふっ、我が帝国は永遠にしようじゃないか。】
(あぁ。この大野 和明への不信感には気を付けなければならないかもしれないな。)
[それで、源元家については?]
(源元家と平良家は、ニホン崩壊時にライパング市にて功績をあげた二家。)
【代々、交互にライパング国の王を担っており、現在は平良家当主が王。】
(故に、次の王は源元家跡継ぎである、俺になるわけだ。)
[そういえば、ここで見るのは執事だけだな。]
〈メイドなんていう気持ち悪い奴が居なくて良かった。居たりしていたなら、この家が消し飛んでいたかもしれないな。〉
(簡単に消し飛ばすなや。)
《何。大和魂があれば簡単であるぞ。》
【我が力は最強なり。】
(まぁ良いや。)
(さて、情報処理疲れたし俺は寝るか。)
《あと、一つ思った事だが、この世界は大和魂の親和性が高いように感じる。》
(?まぁ良いことなんじゃないか?)
《もちろんそうだ。そして、おそらく睡眠も食事も必要ないかもしれない。》
[お?ついに、人間を超越し、ゲームは栄養が現実のものとなったか?]
(まぁ寝ないなら寝ないで厨二人格に任せた。俺は休む。)
【我が力をもってすれば、人間の枠などゆうに越えられるということか。試そうではないか。】
(頑張れー。)